2016年10月1日の学長短信No.83で
学長短信No.83につづいて,本日は,心理学科の認知行動療法を専門とする4名のスタッフを紹介したいと思います。
——
認知行動療法とは,相談に来た人が持っている出来事の受け止め方のクセにアプローチするカウンセリングの一技法です。その考え方は妥当か,ほかに考え方はないか,こう考えたほうが楽になれるのではないか,などといった観点から考え方のクセに着目し,凝り固まった認知をほぐしていく方法です (学長短信からの引用: 詳しくは学長短信No.83をご覧ください)。
認知行動療法のひとつの手法である「マインドフルネス」は,一般向けの書籍 (amazonへのリンクです),NHKスペシャル (シリーズ キラーストレス 第2回放送分: 2016年6月19日),サイエンスZERO (新・瞑想法 “マインドフルネス”で脳を改善!: 2016年8月21日) などのテレビ番組でしばしば紹介されているので,1度は耳にされたことのある方もいらっしゃるかもしれません。
以下のGoogleの検索トレンドをみると2016年に入って,特に注目を集めているようです。
福山大学心理学科には,13名のスタッフのうち4名の認知行動療法を専門とするスタッフがおります。スタッフ全体の30%を超える専門家率の高さは,中国・四国圏の大学の中では抜きん出ており,公認心理師資格の設立を見据えて,福山大学心理学科が10年以上前から認知行動療法に力を入れてきた証拠でもあります。
では,その4名のスタッフを順に紹介いたします。
1. 日下部典子 教授
ストレスマネジメントやうつ病の研究に取り組んでいます。
現在は特に,広島県 (特に福山市) における妊産婦を対象としたうつ予防のためのプログラムの実施,その効果検証をしています。
現場の心理士,心理学科の学科長を務めています。
2. 谷口敏淳 准教授
約10年間総合病院の精神科外来で勤務し,気分障害や不安障害の方を中心に,認知行動療法に基づいた支援をしてきました。特に,精神障がいのある方々の就労や,勤務病院の職員のメンタルヘルスケアに取り組み,それを通じ認知行動療法の有効性を感じたそうです。
精神障がい者の就労支援,予防と健康行動,受療行動,精神障がいへのスティグマの研究に取り組んでいます。こちらに詳しい紹介記事もあります。
3. 松本明生 准教授
不安・抑うつ,衝動性,セルフマネジメント,学校場面での心理・行動的支援の研究に取り組んでいます。
福山大学保健管理センターのカウンセラーも務めています。こちらに詳しい紹介記事もあります。
マインドフルネスな体験を求めて (!?),山へよく出かける健康的な専門家です。
4. 筒井明日香 助手
むちゃ食い,月経前症候群の研究に取り組んでいます。
福山大学心理学科附属こころの健康相談室の各種業務も担当しています。
それぞれのスタッフが多様な研究テーマに取り組む一流の専門家です。
書籍やテレビを通じ認知行動療法を体系的に学びたいと感じていた,あるいは学長短信No.83やこの記事を通じ興味をもった高校生や社会人の方は,入試広報室から,福山大学心理学科・大学院人間科学研究科を一度お訪ねください (084-936-2111 (代表) から入試広報室へ)
また,スタッフによっては研修会の講師等も受け付けておりますので,ご相談やご要望がございましたら,どうぞお問い合わせください (084-936-2077 福山大学心理学科附属こころの健康相談室)。
——
学長から一言:本学心理学科の開設時(平成16年4月)からの学科教員でもある私としては、心理師の国家資格に対応できる、最強の教員がそろっていることをとてもうれしく思いますね!!!とりわけ認知行動療法を専門とする教員の養成は日本では遅れており、本学心理学科は中国四国地方のメッカになりますね!!!