2016/04/30

平成28年度 薬学部白衣授与式 (4月30日)

本日は晴天なり。こんにちは。薬学部の学長室ブログメンバーAIです。

今年も薬剤師をめざす約90名が、実社会での実習に出発です。実習先の指導薬剤師の先生方、関係の方々に大変お世話になりながら、将来どのような薬剤師になっていくのか考えながら、多くのことを体験していくことでしょう。5年生は、昨年度CBTとOSCEという試験を突破して(よくがんばりました!!)、ついに実際の薬剤師としての仕事を経験していくのです。皆、期待と夢と不安でいっぱいという顔をしています。そこで、本日は、激励壮行会となる白衣授与式です。実習先の方々やこれまで(これからも)サポートしていただいているご家族の方々に参列いただき、激励をうけながら5年生が決意を新たに胸にきざむ日です。

 

薬学共用試験基準点到達証明書を渡されます。昨年度は、どきどきしながら試験結果を待ちました。


一人ずつ名前を呼ばれ、壇上にあがります。「はいっ!」としっかり返事をしてくれると、頼もしく感じられます。それぞれの所属する研究室の主宰教員から一人ずつ福山大学薬学部のマークのはいった新しい白衣を手渡されます。「おめでとう」とか「がんばっておいで」との声も聞こえます。5年生は、小さな声で「ありがとうございます。」と言っていますよ。

 


松田学長、鶴田薬学部長から激励の言葉です。
松田学長からは、「白衣に込められた我が大学の誇りと覚悟をもって、発展拡大しつつある薬剤師業務をしっかり体得し、医療チームの一員として活躍できる能力をつかんで、大きく成長してきてほしい」との激励の言葉がありました。
鶴田薬学部長からは、「我々の期待に多いに応えてくれてありがとう。実務実習では、1.社会貢献の意識、2.社会人医療人としての倫理感、3.臨床現場での薬剤師としての知識、技能、態度、をつかんできてほしい」という激励の言葉がありました。

 

5年生代表が意気込みをさわやかに宣誓しました。いよいよ医療人人生の開始です。今日の記念日は、先輩、後輩も祝ってくれています。みんなとてもうれしそうで、期待に輝いています。

 
 
 

今年、5カ月の実務実習を経験して、見違えるような社会人医療人候補となって帰ってくると、期待しています!!


学長から一言:すばらしいお天気が、5年生の実社会での長期実務実習(5ヶ月)出陣を祝ってくれているようでした。。。帰ってきたら成長した姿を見せてくださいねッ!!!

2016/04/28

心理学科・保健管理センター新任教員のご紹介

こんにちは。学長室ブログメンバー心理学科宮崎です。

本日は,平成28年4月1日に心理学科(仕事は主に保健管理センターのカウンセラー)に着任した,松本明生准教授を紹介します。

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みなさんはじめまして。

私は4月より保健管理センターの学生相談室で勤務しております,松本明生と申します。
前任校では学生相談を11年間やっておりました。本学でも学生さんからの相談を受ける仕事を担当しております。どうぞよろしくお願いいたします。

まず,今回の学長室ブログで自己紹介をするにあたり,スマートフォンのカメラを使って,研究室内で自撮り写真を撮ってみました。

 

以前勤めていた大学の学生さんから,自撮り写真のコツは「上から取る事」と「自然光を上手く使う事」と教わったので,その通りに実践してみたつもりなのですが。。。

ところで,みなさんが持っている学生相談のイメージってどんなものでしょうか?
「暗いところ」,「深刻な悩みを持った人が行くところ」といった,どちらかというと後ろ向きなイメージがあったりするのかもしれません。相談に来てくれた学生さんからも,「相談するほどのことではないのですが…」と前置きをされることも結構ありますので,学生相談室は大きな悩みを抱えている人が行くというのが一般的な認識なのかもしれません。

当然ですが,私は学生相談担当者として,つらい思いをしている人にも利用して欲しいと思っています。ただ,「自分の問題は相談するほどではない」と思っている学生さんにも広く利用して欲しいと願っています。私がいつも言うことですが,「問題は軽いうちに解決した方がよい」からです。

ちなみに福山大学保健管理センターの学生相談室は,大学正面,バスを降りてすぐに見えるこの建物「大学会館」の1階にあります。


玄関を入って右手に保健管理センターという一角があり,保健室があって上の写真の右隅のあたりに学生相談室があります。ちなみに相談室の中はこのような感じになっています。


静かでゆったりとした環境・空間の中で,自分自身の問題についてカウンセラーを通して整理していくのが学生相談です。学生のみなさんには卒業・修了までに一度でよいので利用して欲しいと思っています。

さて,学生相談が私のメインのお仕事ですが,研究もやっています。これまでいくつかの研究に携わってきたのですが,主にエビデンス(治療効果)が確認されている行動療法・認知行動療法に関心を持ち,それを学生相談に適用することを進めてきました。近ごろでは,最も新しい行動療法の1つであるACT(アクセプタンス・コミットメント・セラピー)に関心を持ち,研究をしています。

相談を受けていますと,「この憂うつさや不安感がなくなれば,自分が抱えている問題は解決する」と考えてやってこられる方が多くいらっしゃいます。不快な感情を取り除きたい,そう思うのは不思議なことではありませんし,実際それが成功することもありますが,必ず成功するとは限りません。

それでは成功しない場合,どうすればよいのでしょうか。私はその代わりとなる選択肢として,ACTが目指す「苦痛とともに生きていく」というアプローチに着目してきました。

私はACTに関係する研究を,大学生が頻繁に経験する「人前で話す場面での不安(スピーチ不安)」を対象として進めてきました。最近の研究成果としては,「不安を十分に味わいながらスピーチをする」ことで(逆説的ですよね),大学生のスピーチ不安が緩和することを報告しました。専門研究誌ですが,ご興味をお持ちになった方はこちらをご参照ください。


その他,衝動的行動の研究にも着手しています。「ついつい食べ過ぎてしまう」,「勉強するつもりだったのに寝てしまった」といった経験はないでしょうか? 長い目で見れば暴食しないことが健康につながることもわかっているし,毎日勉強することが大事なのだとわかっていても,そうできないこともよくあります。これは,長期的な利益の主観的価値が低くなっており,短期的な目先の快楽や利益に行動がコントロールされている状況と言えるでしょう。

私は「長期的な利益の価値」がその利益を手にするまでにかかる「時間」によって割り引かれる現象(遅延による利益割引,もしくは報酬の遅延価値割引)に着目して,衝動的な行動のメカニズムの解明やそのコントロール法の開発を目指しています。割引現象は以下の図を見ていただけるとイメージしやすいかもしれません。
よりよい心理サービスを学生さんに提供することはカウンセラーとして当然の使命ですが,そのためには,より大学生の理解が深まるような研究をする必要があると感じています。

本学でも新しい研究知見の発信に努めてまいります。

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学長から一言:この春から、新しいカウンセラーに来ていただきました。とても気さくで暖かい方です。学生の皆さん、一度遊び気分で行ってみませんか。

2016/04/27

図書館オリエンテーションを開催しました!

人間文化学部 人間文化学科ブログメンバーのSです。こんにちは。

今回は、先週行われた「図書館オリエンテーション」の模様をお伝えします。図書館を活用するしないは本人次第…とはいえ、図書館を活用すればするほど、学業が深まっていくことは間違いありません。また、図書館の利用方法を事前に学んでおけば、必要な時にスムーズに資料を見つけることができます。新入生たちは、このオリエンテーションで何を学んだのでしょうか。

以下、山川教授(人間文化学科)からの報告です。

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人間文化学科の第2回教養ゼミ「図書館オリエンテーション」を4月21日に実施しました。当初は全員で一度にオリエンテーションを受ける予定でしたが、学生数が多かったため、2グループに分かれました。

当日はあいにくの雨でしたが、まずは図書館への入館の仕方から。学生証不携帯の場合の入館方法も学びました。

職員の説明を熱心に聞いています…
入館後には、10人と9人の2グループに分かれました。1つ目のグループは、パソコンを使った文献検索、図書の借り出し・返却の方法、他大学の図書のコピーを入手するサービスなどについて説明を受けました。

その間に、2つ目のグループは、図書館の概要説明に加え、雑誌・新聞スペース、開架書庫の配列、閲覧スペース、議論や歓談ができるラーニングコモンズ、アクティブスペースなどの使用についての説明を受けました。これらのスペースは、自然光が入るガラス張りの中庭を取り囲む明るい空間に配置されていますよ。

その後、両グループは入れ替わって、もう一方の説明を受け、全てのオリエンテーションを終えました!

一通り学んでおけば、これからいつでも活用できますね
図書館は、大学生、特に文系学部生にとって、大学生活の中核をなす場所の1つす。学生たちは、高等学校の図書室との違いを自覚したと思います。

これからの大学生活で図書館を大いに活用するためにも、非常に有意義なオリエンテーションになったと思います。このオリエンテーションを受け、学生たちは図書館に行きやすくなったでしょう。今後の学生生活での活用が期待されます。

最後に、懇切丁寧に説明をしてくださった図書館職員の皆さんにお礼を申しあげます。

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山川教授、ありがとうございました。「本が見つからない!」という時にも、図書館職員の皆さんは親切に対応してれます(Sも大変お世話になっています)。ぜひ活用してください。

なお、人間文化学科の学生であれば、日本十進分類法いうところの「000総記」「100哲学」「200歴史」「800言語」「900文学」の棚に足繁く通うことになると思いますよ。
( http://yawatosho.hateblo.jp/ より)


学長から一言:大学図書館というと、ちょっと湿っぽく、ちょっとかび臭く、照明も落とし気味で、シーン。。。というのが、私の世代の人間の持つイメージですが。。。すっかり様変わり。。。でも、大学の知の集積地であることには変わりないので、学生の皆さんにはしっかり利用してほしいですねッ!!!


 

2016/04/26

ベトナム国家農業大学との学術教育協定締結


こんにち、学長室ブログメンバーでもある副学長の冨士です。


41416日にベトナムのハノイに出張して来ました。今回の出張の目的は、新たに学術教育協定を締結したベトナム国家農業大学(Vietnam National University of Agriculture, VNUA)を訪問し、両大学間の交流を図ることです。VNUA1956年に創立し、ベトナム農業・農村開発省が所管する農業分野ではベトナムのトップ大学であり、本学にとってベトナムにおける初めての協定大学となりました(http://www.fukuyama-u.ac.jp/abroad/abroad-news/entry-3396.html)。


ベトナムは長い海岸線を有していることから海洋水産資源開発の強化が課題となっており、昨年VNUAに水産学部が新設されました。一方、福山大学は生命工学部に海洋生物科学科を持ち、因島の内海生物資源研究所では瀬戸内の水産資源の研究が行われています。こうした両大学の親和性と交流発展の可能性から協定締結に至ったもので、今後因島キャンパスでのVNUA学生の研究や本学学生のVNUAでの研修等の学生交流や研究交流が期待されます。


また、VNUA14学部を有する総合大学でもあり、ハスの花が美しいキャンパスで38,000人の学生が学んでいます。水産関連の交流を端緒として、他学部との教員・学生交流広がる可能性もあるかもしれません。
ハスの花が美しいキャンパス(訪問時には咲いておらず残念!!)

 水産学部棟の玄関
フランス植民地時代の影響でしょうか、建物がフランス風に感じました。オートバイが何台もとまっているのは、如何にもベトナムらしいですね。
    

Nguyen Thi Lan学長と協定締結の記念撮影


Nguyen Thi Lan学長と今後の交流について意見交換


協定締結記念撮影 


小川弘行ベトナム協会常務理事(左から3番目)と私を除き、出席者は学長をはじめ全て女性でした。本学の松田学長も女性ですが、ベトナムでも女性の活躍が目立ちます。
 ハノイ旧市街の街並み

経済発展が著しいベトナムですが、旧市街には昔の街並みが残り、道路はオートバイで溢れています。ベトナムと日本の経済関係益々緊密化しており、同国の大学と協定を締結したいとの思いは以前からありました。一泊三日の慌ただしい出張でしたが、VNUAとの交流協定を開始させるとともに、出張の間を縫って他の優良大学とも協定締結の交渉を進められたことは収穫でした。当地にはベトナムと関係を持つ企業も多く、本協定をきっかけに本学の国際交流の新たな展開を進めたいと考えています。ご期待ください。


学長から一言:冨士副学長、タイトな出張お疲れ様でした。。。大きな収穫の元が出来ましたね。。。ベトナム国家農業大学との様々な交流が、蓮の花のように色とりどりにたくさん咲くように、努力しましょう!!!Nguyen Thi Lan学長、よろしく。



2016/04/25

生命栄養科学科のフレッシュな新任教員

生命栄養科学科ブログメンバーのKです。この4月に本学科には2名の新任教員が着任しました。今回はその2人を紹介したいと思います。

まず、神波 景子 助手です。


 神波助手は本学の生命栄養科学科を3月に卒業したばかりの教員です。専門は臨床栄養学で、栄養士、フードスペシャリスト、専門フードスペシャリスト(流通・サービス)の資格を持っています。つい先日、管理栄養士国家試験を受験しています。

 神波助手が管理栄養士に興味を持ったのは中学生の頃だそうです。最近は食事や栄養に興味を持つ方が増えていますが、その一方で誤った知識が広まることもあります。正しい栄養学の知識を持って、個人に合った食事を提案できる職業であることに魅力を感じたことが、栄養学の道を志すようになった理由のようです。

 また3年次の臨地実習先の病院では、病院の管理栄養士が、医師や看護師、薬剤師などの異なる職種と連携して栄養指導にあたっていました。栄養学という学問が、医学や薬学など幅広い分野と関連していることを目の当たりにし、「臨床栄養学って奥が深い!面白い!」と感じたそうです。

 学生時代に、友人に勉強を教えて「わかった!」と言ってもらえることが嬉しかったという神波助手。今後は、講義や実習を通して学生に知識を教授することで、将来有望な管理栄養士を育てていきたいと夢を語ってくれました。

 続いて、山本  沙也加 助手です。


 山本助手は、岡山県立大学大学院 栄養学専攻の出身です。管理栄養士、栄養士の資格を持っています。大学院では代謝生化学を専攻し、修士課程では主にたんぱく質のメチル化に関する研究を行っていたそうです。

 助手になりたいと思った理由は、大学や大学院で研究の面白さを知り、大学で研究を続けていきたいと思ったからだそうです。また、人に教えることが好き!とのことで、教員にぴったりですね。

他の話題についても聞いてみました!
◎福大生の印象: とても元気!男子学生が多い(出身大学は男子学生が少なかったそうです)
◎趣味: 数字パズル
◎好きな食べ物: おつまみ
◎好きな花: 紫陽花
◎行ってみたい場所: ヨーロッパ
◎性格: マイペース
◎座右の銘 鶏口牛後(大きな集団の後ろ(牛のお尻)についていくよりも、小さな集団の先頭(鶏のくちばし)に居た方が良い)

若い教員が加わり、生命栄養科学科はさらに明るくにぎやかになりました! 2人の今後の活躍を期待しています。

学長から二言:2人のフレッシュな助手を迎えて、もともと明るく元気な生命栄養科学科は、さらに元気になりそうですねッ!。。。ところで神波助手は本学の大学院、生命工学専攻博士前期課程に社会人入学もしています。。。2人とも、研究でもここに登場するようになると、うれしいですねッ!!!

2016/04/23

桜ミニフォトコンテスト 投票中!

こんにちは、学長室ブログメンバーのT-boneです。

さて、先日ご案内した「2016年 桜ミニフォトコンテスト」ですが、今年も多数の応募作品が集まり、現在は学生・教職員を対象とした学内投票を行っているところです。


ゴールデンウイーク明けには、優秀作品が決定する予定です。もちろん、このブログでも発表いたしますので、お楽しみに♪

なお、今年の投票は、インターネットを活用した学修支援システム「Cerezo(セレッソ)」の場を借りて行っています。これにより、”いつでも”、”どこでも”投票ができます。学生の反応も良いようですよ!! 


学長から一言:セレッソのアンケート機能の利用ですね。。。私も先ほど投票しましたよ!!!何番に投票したかって?それは「ひ・み・つ」


備後経済研究会を開催します!

学長ブログメンバーの張楓経済学部税務会計学科)です。
このたび、備後経済研究会の幹事として2016年度第1回目備後経済研究会の開催を御案内します。
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2016年度第1回備後経済研究会

日時:2016519日(木)18002000
場所:福山大学宮地茂記念JR福山駅北口徒歩1分)
報告:高柳 友彦 氏 一橋大学 大学院経済学研究科 講師
内容:近現代日本の温泉観光地  ― 資源利用からみた地域発展の展開 ―
概要:
 我が国に約3000カ所存在する温泉地が近現代以降どのような発展・展開を遂げてきたのか、温泉観光地における資源利用に焦点をあてて紹介していく。旅行客に提供する温泉資源、サービスを提供する女性労働力をどのように管理したのか、地域経済や地域行政機構の様々な取り組みからその特徴や問題点を明らかにしていく。


備後経済研究会について

備後経済研究会は故桑原哲也教授が備後地域経済・経営の研究拠点を目指すべく、2012年に民間団体のBSB(ビジネスサポート備後)の協力のもとで立ち上げてから、数えて5年目を迎えます。一昨年、桑原哲也教授がご逝去され、近現代日本経済史や経営史を専門とする私がバトンを受けました。

備後経済研究会は備後地域の企業・経営者を研究し、産業集積地としての備後地域の特徴を明らかにすべく、本学教員にとどまらず、企業経営者や行政関係者、さらに他大学の研究者にもご参加いただき、研究成果の報告やそれにもとづく活発な議論を行うと同時に、企業へのインタビューや論文の公刊、備後地域の皆さんに向けた研究発表を活発に行っています。

研究会は23ヵ月に1度のペースで開かれています。高校生でも大学生でも企業経営者でも、どなたでも参加は自由です。興味のある方は一度、備後経済研究会のホームページをご覧ください。サイト内では過去の活動内容とともに、多くの研究成果(ディスカッションペーパーや論文)がアップされています。
入手できない場合、張楓(kaede@fuec.fukuyama-u.ac.jp)までご連絡ください。

2015年度研究会報告者:張楓 福山大学准教授

2015年度研究会報告者:沢井 実 氏 大阪大学教授
2015年度研究会報告者:満薗 勇 氏 北海道大学准教授


学長から一言:経済学部税務会計学科は、税務・会計に強い人材、というだけでなく、企業経営に強い人材の養成にも力を入れており、そのための企業研究も盛んです。。。学生もしっかり参加していますよ!!!


2016/04/22

国際経済学科新任 劉曙麗講師のご紹介

こんにちは!国際経済学科ブログスタッフの足立です。新入生もそろそろ大学にも慣れ、みんな元気に授業やサークルに参加していますね。

さて今回は、平成28年4月1日に国際経済学科に着任した、劉 曙麗 講師を紹介します。

劉講師、はじめに略歴を教えて下さい。

私は、在中日本企業の北京事務所で三年ほど勤めてから2001年に来日し、日本語学校で日本語能力を更に向上させ、2002年に拓殖大学国際開発学部に入学しました。同大学では、開発経済学の枠組で中国とアジア地域の経済発展について勉強しました。

(余談ですが、福山大学のキャンパスは、四季折々、建物と自然の調和が取れて落ち着いた雰囲気がありますが、拓殖大学とよく似ていて、とても気に入っています)

その後、2006年に早稲田大学大学院アジア太平洋研究科に入学し、修士課程と博士課程ともに浦田秀次郎先生の指導の下で、アジア太平洋地域経済、特に日中間の経済関係について研究しました。

特に博士課程在学中は、日本経団連 21世政策研究所で「中国の外資政策と日系企業の対応」という研究プロジェクトのリサーチアシスタント(2008年~2009年10月)と、早稲田大学グローバルCOEプロクラム「アジア地域統合のための世界的人材育成拠点」のフェロー(2008年~2012年まで)に採用されました。博士論文の執筆と二つの研究プロジェクトへの参加の同時進行でしたので、多忙な日々を過ごしていましたが、自分を成長させる良い機会でした。

2012年9月に博士学位を取得後、2013年春から一橋大学イノベーション研究センターで特任講師として勤めた後、2016年4月に福山大学に着任しました。

ハノイでの国際学会 発表中
学会発表後の記念撮影


初来日から15年ということですね。担当の授業と研究分野を教えてください。

学部では中国経済論、アジア経済論、中国ビジネス研究、そして大学院では中国経済特論の授業を担当しています。

また、主な研究分野は、中国とアジア地域の経済発展です。特に、経済学の理論と実証分析により、日中韓の直接投資、貿易関係、そして中国に進出している日本企業の経営活動の研究を行ってきました。

最近は、科学技術の視点から日中経済関係の深化について強い関心を持っております。ヒト(人材、移民)、カネ(直接投資)、モノ(貿易)の移動による日中経済関係の相互依存が深化してきています。特にモノに関して言えば、輸出入されているのは、洋服など有形な一般財だけではなく、技術、知識を内蔵している無形な知的財(特許、商標など)も急増しています。

日本にとって一般財の対中貿易収支は赤字ですが、中国への無形な知的財の技術移転によるライセンス料の収支は黒字です。また、経済成長とともに拡大しつつある中国を含めアジア諸国の旺盛な購買力の影響を受けて、日系企業の現地生産、現地販売とともに、現地への特許、商標などの出願も急増しています。

その一方、多くの日本企業は、中国などの途上国での知的財産の侵害や模倣の問題に悩まされ、そのジレンマにも直面しています。アジア地域の経済関係、特に日中間の関係については、従来の貿易や直接投資の側面からの分析だけでは不十分と考え、科学技術の視点を取り入れて研究を進めたいと思っています。

趣味や特技は何かありますか?

激しい運動は苦手ですが、汗をかいて動くことが好きです。実は、仕事柄座る時間が長いので、バランスを取るためでもあります。研究の隙間時間を利用した、ベランダのミニ菜園で土いじりをしたり、山登りや散策をしたりしながらの写真撮影も好きです。福山大学在任中、ぜひ瀬戸内海の魅力を探索し、心で感じ、また写真として残しておきたいと思っています。

その他にも、最近は、福山駅前のホットヨガに通い始めました。深い呼吸を意識しながら精神を統一していくと、ポタポタと流れる汗とともにストレスも流れていく感じがして、終わった後には爽快感があり、とても気持ちいいです。今とてもはまっています。

白馬山頂にて
山登りにホットヨガ、健康的ですね!


論語の中の言葉ですが、「三人行、必有我師焉(三人行えば必ず我が師有り)。択其善者而従之、其不善者而改之(その善き者を択びて而ち(すなわち)これに従い、その善からざる者は而ちこれを改む」。世の中では誰でも、短所と長所がありますが、周りの人の長所を見つけるのは、第一歩。さらにそれを見習い、吸収できたら、必ず少しずつ成長していくでしょう。書籍からの知識の吸収も大切ですが、社会に出て他人から何かを学ぶことも重要であると常に思っています。

ご紹介した経歴のとおり、私は来日前に中国の日系企業で勤めた経験があり、今は外国人教員として日本の大学に務めていますが、皆さんと同じく日本の大学で教育を受けてきました。みなさんの気持ちがよくわかると思います。自分のその時の経験が皆さんの大学生活に少しでも役立つなら、何より嬉しいです。

また、専門は中国経済ですが、中国は日本企業の貿易相手・投資先・観光市場としての存在感を高めています。果たして中国はこのまま成長し続けるのでしょうか。これまでの発展の軌跡にはどのような特徴があるのでしょうか。また、市場や投資先としての中国のビジネス環境や、中国における日本企業のビジネスの現状と直面している課題はどのようなものでしょうか。中国経済や中国ビジネスについて、あるいはもっと単純なこと、例えば中国人とどのように付き合ったら良いのかなどの疑問や興味がございましたら、ぜひ一度研究室に遊びに来てください。

いつも笑顔で元気な劉講師!国際経済学科がパッと明るくなりました。学生の皆さん!劉講師のオフィスを訪れて、中国人との付き合い方を学びましょう!


学長から一言: チャーミングでバイタリティあふれるすてきな女性教員を、国際経済学科に迎えることが出来ました。。。これで女子学生が増えるといいな~。。。と学長のつぶやき。。。



2016/04/21

新入生対象の「地域安全マップふくやまセミナー」開催!

こんにちは。学長室ブログメンバー心理学科宮崎です。

人間文化学部長の平伸二教授から、4月16日に行われた福山大学新入生対象の「地域安全マップふくやまセミナー」についての開催報告です。

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 人間文化学部心理学科の平です。4月になって犯罪心理学研究室のメンバーも変わり、安全・安心まちづくりのための研究や活動が新たにスタートしました。その第一弾として、ゼミ生が新入生を対象とした「地域安全マップふくやまセミナー」を開催しましたので報告します。

 地域安全マップは、子ども達が自分自身でフィールドワークをしながら、危険な場所と安全な場所を見分けるポイントを学習し、犯罪からの危険回避能力を身につける取り組みです。その指導を行うのは、PACE(ペース)福山支部という犯罪心理学研究室のゼミ生を中心とした団体です。

 PACE福山支部の活動は、2005年から継続していて、昨年度も16の小学校で約1,000名の児童を指導しています。大学生による団体が、10年以上も活動を継続している例はとても珍しく、2014年には内閣府特命大臣表彰を受賞しています。


 この継続の大きな理由は、先輩が後輩を育成するシステムが出来上がっていることです。PACE福山支部では、毎年、4月中旬に新入生対象のセミナーを宮地茂記念館で行っています。

 今年は、4月16日(土)の午後1時から午後4時の日程で、1年生18名、2年生4名を対象に実施しました。当日は、学生主体で活動が継続している秘訣を知るため、広島県環境県民局県民活動課地域安全グループ、岡山県県民生活部くらし安全安心課、福山市市民局青少年課から9名の視察があり、それぞれの代表者には来賓として、参加した大学生への激励の言葉をいただきました。


村上代表司会による開会式と来賓挨拶


開会式と来賓挨拶の後PACE福山支部の村上爵優代表(4年生)が地域安全マップを支える理論を講義形式で教えました。

村上代表によるフィールドワーク前の講義風景

講義終了後参加者を56名ずつの4班に分け宮地茂記念館周辺の割り当て地域をPACE福山支部の先輩とともに約40分のフィールドワークに出かけました。講義で習った危険な場所のキーワードである地域の人から「見えにくい」場所と誰でもが「入りやすい」場所を点検して歩き手元のマップ上に印をしたりその場所を写真撮影したりします。そして「なぜ」その場所が危険かあるいは安全かを班員同士で確認します。

先輩の指導によるフィールドワーク風景

フィールドワークから戻ると白紙の模造紙にマジック色紙写真などを使って調査結果を地域安全マップとして仕上げていきます。フィールドワークとマップ作りを通して講義で知った知識を体験学習するとともに小学生への指導のポイントも先輩から伝授されます。但し1回のセミナーでは十分ではないので大学で何回も練習を繰り返し初めは先輩のサポート役として指導者デビューをしていきます。
地域安全マップが完成したら班毎にマップを掲げてフィールドワークでわかったことマップ作りで工夫をしたことこの調査からどのような改善が有効かなどを発表します。大勢の前で発表するのは緊張することですがこのように感情をともなった経験は長く記憶されます。でもさすがは希望して参加した大学生だけあってみんな恥ずかしがることもなくしっかりと発言をしていました。

フィールドワーク後のマップ作製

完成した地域安全マップによる発表会

つの班の発表会終了後全体講評とアンケートを実施最後は全員が一緒に記念撮影をして終了となりました。3月半ばから学内でセミナーの練習をしたり会場確保や参加者募集県と市の安全を守る担当課への連絡などPACE福山支部の年生はしっかりと準備を整えてきました。アンケートからすべての参加者がこの活動を続けてみたいと答えてくれていました。こうして大学生による防犯ボランティアが次の世代へと引き継がれていくものと思います。

参加者全員による集合写真

最後にPACE福山支部は広島県共同募金会の「社会課題解決プロジェクト」の認定団体になっていますがそのプロジェクトリーダーである青木七菜さん(4年生)の感想です。

人間文化学部心理学科 犯罪心理学研究室4年 青木七菜

PACE福山支部の青木です。今回たくさんの後輩学生の参加があり嬉しく思っています。参加者の中には実際に小学生の時に地域安全マップ作製を行っていたり以前から地域安全マップの活動を知っていたりと興味を持ってくれている学生がいました。「フィールドワークなどすべて自分たちでやってみることで子どもたちにどういう風に気づかせるかなどのやり方がわかっておもしろかった」「意識して見ることの重要性などが分かった」という感想がありました。学生たちにとって貴重な時間になったのではないかと思います。今後一緒に練習を重ねて実際に小学校での活動にも参加してくれることを期待しています。

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学長から一言:ほとんど学生だけの力で、こうして地域の課題解決のプロジェクトが活発に続くというのは、すばらしいですねッ!!!アクティブ・ラーニングのモデルです。。。参加学生の皆さんの成長が楽しみ。。。そして、地域の子ども達や大人の人も、きっと期待していますよ!!!