2013/01/30

デジタル一眼レフのススメ

こんにちは、ブログスタッフのKMです。

センター試験が無事終了しました。受験生の皆様、お疲れ様でした。成果はいかがでしたでしょうか。関係者のみなさま、ご苦労様でしたm(_ _)m。ミスが許されないだけに、緊張を強いられる2日間ではありますが、本学は入念に準備を行うおかげで毎年大きなトラブルもなく、責務を果たしています。

それはさておき、私は大学要覧の編集委員をしており、そろそろ編集作業も終盤に入っています。大学要覧とは、いわば大学のパンフレットであり、主に高校生などの大学進学を控えた人達に見てもらい、福山大学についてよく知ってもらうことを目的とした冊子です。自分の学科の紹介等を掲載するのですが、文章以外に写真もたくさん載せます。写真はプロのカメラマンに撮ってもらうものもあれば、自分で撮るものもあります。

前書きが長くなりましたが、今回は「カメラ」についてお話したいと思います。

数年前から私はデジタル一眼レフのカメラを使い始めました。
その前までは、いわゆるコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)しか使ったことがなかったのですが、より高画質で自分の子供の記録を残したいと思うようになった、単なる親バカです(^_^;)。
図1は私が使っているカメラです。

 
図1:左はミラーレス一眼、右は一眼レフ


一眼レフを使ってみていろいろ勉強になることがありました。
一眼レフで撮影すると、味のあるステキな写真が撮れるんですね。その理由のひとつに「ボケ」(ピントが合っていないところ、コンデジでは作るのが難しい)があると思います。たとえば人物を撮影するとき、背景がきれいにボケることで立体感がうまれ人物がより際だってメリハリのある写真になります。(「きれいにボケる」というのもおかしな日本語ですが)

では、コンデジでは難しい「ボケ」のある写真をなぜ一眼レフでは撮影できるのでしょうか?
いくつかの理由はありますが、一番の理由はイメージセンサーの大きさです。イメージセンサーは撮像素子とも呼ばれ、取り込まれた映像を電気信号に変換する半導体のことで、銀塩カメラのフィルムに相当します。イメージセンサーの大きさはたくさんあり、一番大きなものは昔のフィルムの大きさと同じで、デジタルカメラではその他に小さいサイズのものがいくつかあります。図2は代表的なイメージセンサーの大きさ(面積)を相対的に表したものです。

 
図2:イメージセンサーのサイズ

赤色の枠が「フルサイズ」で、デジタルカメラでは最も大きなサイズです。以下、「APS-C」、「マイクロフォーサーズ」、「1/2.3型」とサイズが小さくなっていきます。「1/2.3型」はコンデジで最も多く使用されている大きさです。写真はAIBOを撮影したもので、画像中央付近にピントがあっています。ここで、よく見ると1/2.3型の枠内の映像はほとんどピントがあっていますが、枠サイズが大きくなるにつれてボケ度合いが大きくなっています。小さなイメージセンサーは、大きなイメージセンサーのピントが合っている一部分を切り取ってることと同じであり、ピントが合っていない(ボケてる)ところは少なくなります。
また、図3は大きいイメージセンサーと小さいイメージセンサーで、ボケが発生する際の様子を横から見た略図です。

図3:ピントが合う、ボケるしくみ

図のように大きいイメージセンサーは受光面が広いので、ピントの合う範囲を狭くすることができますが、小さいイメージセンサーはピントの合う範囲を狭くできません。実際はレンズがあるのでもうちょっと複雑ですが、大体のしくみはこんな感じです。

あと、ボケを作るには「絞り」の知識が必要になります。「絞り」は絞り羽根で構成されていて、光を取り入れる穴の開き具合を広くまたは狭くして光の通過量を調節する機能です。絞りの開き具合は「F値」と呼ばれる値で表され、F値が小さいと光の量が多く、F値が大きいと光の量が少なくなります。F値はレンズによって使用可能範囲が異なり、一眼レフではF値を操作することができるようになっていて、F値を小さくするとボケを作りやすく、F値が大きいとボケがなくなります。図4~図7は同じ条件でF値だけ(正確にはシャッタースピードも)を変更して撮影してみた写真です。
どうです? 背景のボケ具合に違いがあるのがわかりますね。

図4:F値2
 
図5:F値3.5
 
図6:F値8
 
図7:F値22

一眼レフは良い写真が撮れるのは間違いないのですが、構造上大きくて重いのが難点です。旅行先などで一眼レフを持ち歩くのは正直疲れます。で、最近使い始めたのが「ミラーレス一眼」です。ミラーレス一眼は小さいボディに大きなイメージセンサーが内蔵されているところが特徴で・・・と、また話が長くなりそうなので、つづきは次の機会にしたいと思います。

大学のホームページや各種広報紙に掲載する写真を自分で撮影する場合、一眼レフカメラで撮影すればより良い仕上がりが期待できるかもしれませんね(^_^)。

興味のある方は、一眼レフカメラに挑戦してみてはいかが?


学長から一言:背景がはっきり写って、中心が「きれいにぼける」カメラで、私の写真を撮ってくれませんか。。。

2013/01/24

学長からの贈りもの~山波神楽~


学長室ブログメンバーのJNです。今回は1/23(水)に本学大学会館ホールで行われた「学長からの贈りもの~山波神楽~」について報告します!

今回本学で演じて頂いた山波神楽団は、昭和45年に有志により復活し、平成9年に尾道市無形民俗文化財に指定されました。そして現在では18の演目を保存伝承し、約30名の団員にて活動されています(広島県には約320の神楽団があるそうです)。大学で演じて頂いたのは、「悪魔払(あくまばらい)」と「八岐大蛇(やまたのおろち)」の2演目でした。学生教職員はもちろん、地元の方々も多く来場され、この神楽を楽しまれました。

ちなみに神楽とは、ウィキペディアによると「日本の神道の神事において神に奉納するため奏される歌舞」だそうです。

さて、日頃は金属材料を溶かしたり曲げたり、時には顕微鏡で覗いたりしている自分にとってはこれまで全く無縁だったこの神楽、どのようなものか楽しみにしつつ早速大学会館ホールへ!

では、はじまりはじまり!

(1)「悪魔払(あくまばらい)」 
 これは、神座を清めるために神楽の前に必ず行うものだそうです。舞台にあるササは邪気を払う効果があるとのことです。(初めて知りました…)
軽快な太鼓や笛に合わせた舞が披露されました!

(2)「八岐大蛇(やまたのおろち)」 
大まかなストーリーとしては、稲田姫と出会った天照大神の弟(素戔鳴尊)が姫を八岐大蛇から守るために策を練り、退治して最後は姫と結ばれる…という物語です。

天照大神の弟(素戔鳴尊)登場。旅の途中に稲田姫と出会いました。
これは毒酒を運んでいるシーンです。この毒酒を大蛇に飲ませ、酒に酔った大蛇を素戔鳴尊が退治する…という策です。


意外だったのは、神楽の楽しみ方は黙って見るのではなく、演者と観客が色々やりとりをすることなのだそうです。そんなわけで、突然学長が舞台に呼ばれ、毒酒を運ぶ役を演じられました!

すばらしい演技です!
さて、遂に大蛇の登場です。 
 素戔鳴尊が大蛇を退治しています。大蛇の思わぬ反撃があったものの、見事に退治!
稲田姫を見事に守ることができました!

すばらしい舞があり、そして時にはショートコント?で笑いがあったりと、見に来られた方にとってはとても楽しい時間が過ごせたのではないかと思います。神楽が見たくなった皆さん、秋祭りなどでこの神楽は奉納されているとのことですので、今回都合がつかなかった方はそちらでどうぞ!

なお、山波神楽団では団員を募集されているそうです。興味のある方は是非どうぞ! とのことでした! 是非若い人がこのすばらしい伝統を引き継いで行って欲しいものです。


学長から一言:「オケを運ぶのを手伝ってくれ」と言われて、「オーケー」と言ったものの、ババがババ役をやってもおもしろくないですよね。。。稲田姫の方をやりたかった!?!


ある分析屋の旅日記―松浦副学長最終講義


ブログスタッフのAFです。112日に宮地茂記念館で行われた松浦史登副学長の最終講義に出かけて来ました。当日は教え子や先輩・同僚の先生方、知り合いの方々など九州から駆け付けた方も含め、9階のホールがほぼ埋まる大盛況となりました。
(受講者の集まりを待つ松浦先生)
(講義の準備)


 演題は「ある分析屋の旅日記」と興味津津のタイトルです。

長い旅の始まりは、広島大学での指導教員の「松浦君、ちょっと顔を貸してくれ」の一言、これで1年半後に近大理工学部で助手として研究者の道を歩み始め、以後ミシガン州立大学留学、福山大学と脂質、タンパク質の糖鎖構造分析を巡る旅が続きます。

 旅は道連れ世は情け、旅の道すがら多くの人々と出会います。ミシガン州立大学では生涯の恩師Sweeley教授の薫陶を受け、分析屋として開眼されたようです。先進的な分析機器への驚き、一枚の分析チャートから研究者として認められたこと、家族ぐるみの付き合い、など人生の転機の時期と感じられました。

(ミシガン州立大学時代)

 次第に分析屋としての講義は熱を帯び、専門用語や複雑な分子構造が飛び交い、素人には理解不能となりましたが、松浦先生の情熱と多くの学問的な成果は十分感じることが出来ました。学生から「鬼の松浦」と畏敬されたのはこのころのことでしょうか(ちなみに数年後からは「仏の松浦」と呼び名が変わったとか)。

(講義風景)

 第二部は会場を福山ニューキャッスルホテルに移し、古希祝賀会・生物化学研究室同窓会です。来賓の方々や多くの教え子の祝辞に続きバースデーケーキが運ばれ、やや照れながら7本の蝋燭を一吹きで消して日頃のパワーを見せます。


(一息でバースデーケーキを吹き消し)

 お祝いの記念品はゴルフバッグと中に入った希少品のパター、やはり松浦先生といえばゴルフですね。アメリカ留学中に大幅に腕を挙げ、今やエージシュートを密かに狙っているとの声も聞かれます。「松浦は何をしにアメリカに行ったのだ?!」とのやっかみの声もあったようですが、ひとたび何かを始めれば集中して事を極めるのが松浦流。ゴルフのみならずテニス、囲碁をものにし、研究成果を次々と挙げ、新学部を立ち上げ、今は福山大学の大黒柱として八面六臂の活躍・・・恐れ入るしかありません。

(記念品はゴルフバッグとパター)
 
 祝賀会終了後も教え子たちに囲まれ、記念撮影を次々せがまれ、松浦先生は本当に嬉しそうでした。分析屋としての旅には一区切りをつけたようですが、福山大学教育改革の推進者としての役割はますます大きくなり、松浦先生の旅はまだまだ終わりそうにありません。


学長から一言:松浦先生は教育担当の副学長ですので、日頃は「学士力の質保証」だの「学修ポ-トフォリオ」だのと口走っておられることが多いのですが、今回は、その根底にある熱~い研究者魂を見せていただきました!

2013/01/15

鉛筆


年末年始にかけて風邪をこじらせてしまい、1月半ばになってもまだ咳が止まらないブログスタッフのOです。

さて、1月半ばといえば大学では後期終盤。期末試験間近です。しかしこの時期、試験と言えば、全国的には大学入学試験でしょう。ここ福山大学もセンター試験会場となっており、1月19日と20日にはセンター試験がおこなわれます。受験生のみなさんに、普段通りの実力を発揮してもらえるよう、本学教職員は緊張しながら準備を進めています。

普段通りの実力を発揮するのに大事な要素のひとつが筆記具でしょう。普段通りということであれば、使い慣れたものを用いるのがベストですが、センター試験ではマークシートのために鉛筆の使用が求められるため、普段はあまり使わない鉛筆を使って試験を受ける受験生は多いのではないでしょうか。しかし、試験では鉛筆の他の筆記具を持ち込んではいけないことはありません。マークシートへ書き込むのは鉛筆ですが、計算等ではシャーペンを用いてもよく、シャーペンを用いて計算し、マークするときだけ鉛筆を使うという方法もあります。

そんな、マークシートにしか使われないと思われている気がする鉛筆ですが、一言で鉛筆と言ってもいろんな種類があり、普段から便利に使うことができます。今回は、私の鉛筆コレクションの中からいくつかをご紹介しましょう。

・STAEDTLER Mars Lumograph

ドイツの製図用筆記具メーカーSTAEDTLERの代表作とも言えるのがこのMars Lumographです。書いてみると瞬時に気づく滑らかな書き味に驚かされます。消しゴムとの相性も良く、鉛筆を1本選ぶならコレと答える人は多いでしょう。


・FABER-CASTELL Perfect Pencil

ドイツの製図・画材メーカーFABER-CASTELLの代名詞とも呼べるのがこのパーフェクトペンシルです。キャップには鉛筆削りが内蔵されており、このキャップに完璧にフィットする専用鉛筆とのコンビネーションが筆記熱を駆り立てます。付属の消しゴムの消しやすさにも驚かされます。


・三菱鉛筆 No.9850

日本が誇る鉛筆メーカー三菱鉛筆の消しゴム付き鉛筆。消しゴム付き鉛筆は数あれど、芯と消しゴムの性能、そしてコストパフォーマンスでは、私の独断と偏見ではこれがナンバーワンです。関西人にはお馴染みの「阪急マルーン」色が落ち着いた筆記を実現します。


・STAEDTLER Mars technico

鉛筆とは違いますが、芯ホルダーと呼ばれる、芯だけを入れ替えて使うことのできる筆記具があります。その芯ホルダーの中でも非常に使いやすいと人気があるのがこのMars technico。上記の鉛筆Mars Lumographの芯と同じ芯が販売されており、好みによっては芯ホルダーという選択もありでしょう。芯はもちろん黒鉛からできているので、マークシートへの利用も可能です。


・KOH-I-NOOR 5347

芯ホルダーにもたくさんの種類がありますが、このKOH-I-NOOR 5347のように、5.6mmという極太芯を用いるものもあります。筆記具というよりはデッサン用ということになるのでしょうが、筆記具としてももちろん使えます。極太芯ならではの滑らかな書き味はクセになります。


・くもんこども鉛筆

幼い頃に、くもん式を経験された人のなかには、この三角形の木軸に覚えがある方もいらっしゃるでしょう。筆記具を持ち慣れていない子供のための鉛筆ですが、太い軸は大人にも持ちやすく書きやすいものです。芯が柔らかすぎるのでマークシートに用いることはできないのが残念です。


・STAEDTLER 鉛筆ホルダー

使い込むと短くなって使いにくくなるのが鉛筆の必定。しかし、このホルダーを使えば、むしろ短くなった方が使いやすくなったりします。ガッチリとホールドすることができるので、削るのが困難になる短さまで鉛筆を利用することができます。しかも消しゴム付きという便利さのため、まず鉛筆を半分に切ってから鉛筆ホルダーに入れて使う人もいるそうです。


・三菱鉛筆 uni MARK SHEET

日本のメーカーならではの細かな心遣いによる一品が、マークシート用鉛筆。芯の濃さはHBですが、柔らかめの芯なので、力を入れなくても濃いマークが可能。マークシート用紙を傷つけることがありません。筆圧をかける必要がないのでシートが凹まず、間違えた箇所を消してもシートはきれいな状態に戻ります。


まだまだ私のコレクションは尽きませんが、このまま続けると完全に私の趣味のブログになってしまうので、この辺にしておきましょう。それでは受験生のみなさん、健康に気をつけてがんばってください!


学長から一言:ブログスタッフOさん、聴かせますね-。ちなみに、私はものを考えるときは、三菱uniのBです。

2013/01/01

蛇年ですね


あけましておめでとうございます。学長の松田です。
本年も福山大学学長室ブログをよろしく。

2012年1月1日の学長室ブログには,原爆もくぐり抜けて残ったたった1枚の,辰年生まれの私の0歳の写真が・・・でも,辰年はアッという間に終わりました。

さて,今年は蛇年です。蛇というと,まず連想するのは,あのホースのように長~いからだとその動きでしょう。
ある夏の朝,雨戸越しに庭を見ると,水まきホースが・・・昨夜水をまいた後,あんなところに置いたっけ? それになんだか色が少々赤っぽくなったような・・・と,思っていると,ぬるり,くねりと動きだし・・・庭に住むぐらいは許してあげても,あまりお友達にはなりたくありません!



さらに蛇というと,毒! 有毒な爬虫類の99%は蛇だとか・・・そして蛇の25%は有毒だとか・・・。幸いまだ遭遇しないですんでいますが・・・絶対にお友達にも,隣人(隣蛇?)にもなりたくありません!
でも,下の写真を見て,エドワード・ハリス君が,「学長とそっくり」と言ったとか,言わなかったとか。。。



他方で蛇は,少々の絶食はへっちゃらで,脱皮をして大きくなるなど,古来より洋の東西を問わず,生命力を示す信仰の対象にもなってきました。よ~し! 今年は蛇にあやかって,力強く,大学革新の脱皮を繰り返そう!! と,最後は学長らしいオチで締めくくり・・・ハリス君が「ちっともオチていない」と言ったとか,言わなかったとか。。。