2015/12/26

薬学部の吉冨博則教授、平成28年度日本薬学会賞(教育賞)受賞!

こんにちは。学長の松田です。
今年最後の学長室ブログは、すばらしいビッグニュースで締めくくらせていただきますねッ!

薬学部の吉冨博則教授が、平成28年度日本薬学会賞(教育賞)を受賞することになりました。

日本薬学会は、全国の薬学部を始め医薬品を中心とする領域の研究者が集まった学術団体で、日本で最も歴史のある学会の一つです。

吉冨教授は、薬学教育の6年制教育への変革の時期に、薬剤師養成のための教育内容の充実化に尽力し、実務実習、教育プログラム評価、薬剤師国家試験、薬学教育モデル・コアカリキュラム等の制度構築に貢献してこられましたが、それらの功績が評価されたものです。構築された制度は、「福山大学方式」として全国薬学系大学のモデルともなっていますよ!

(学部長時代の吉冨教授 2014年撮影)


授賞式は3月に開催される日本薬学会第136年会で行われますが、12月25日付の朝日新聞にも報道されたことでもありと、鶴田学部長共々、学長室に報告に来られました。謙遜しながら、照れながらの、吉冨教授らしい報告の様子が、写真です。

(写真右端が吉冨教授、その奥が鶴田学部長)


と言うことで、本年の学長室ブログを終わらせていただきます。1年間ありがとうございました。
来年は1月1日に、恒例となっている干支にちなんだ学長室ブログが載る予定です。担当は、これも恒例通り学長です。「お・た・の・し・み・に!」

では、良いお年をお迎え下さい!

平成27年度 生命栄養科学科 卒業研究発表会!



こんにちは。生命栄養科学科のKです

本日は、12月22日(火)に行われました平成27年度 生命栄養科学科 卒業研究発表会の様子をご報告します。
この発表会では、本学科9研究室(給食経営管理研究室、栄養教育研究室、応用栄養学研究室、病態栄養学研究室、食品プロセス学研究室、食糧科学研究室、公衆栄養学研究室、環境代謝工学研究室、内科・栄養医科学研究室)で1年間研究した成果を発表します。

写真1 卒業発表会の会場

卒業研究発表会は、菊田学科長の挨拶からはじまりました。

 写真2 菊田学科長の挨拶

1人の持ち時間は、発表時間5分と質疑応答2分です。発表する学生にとっては長い長い7分間だったそうです。
 写真3 発表する4年生の様子1

ここで、生命栄養科学科9研究室のうち、応用栄養学研究室の内容について少しだけご紹介します。
 写真4 発表する4年生の様子2

「ダイジョ、ツクネイモの調理特性」について発表をした学生は、福山市で栽培されているヤマノイモの1種である「ダイジョ」の研究を行いました。
ダイジョは長期間保蔵すると色が茶色に変色し、えぐみが強くなる欠点があります。この原因を突き止め、改善できればダイジョの消費拡大に貢献できると考え、ダイジョの性質(保蔵による色の変わりやすさ、すりおろしてとろろにし、冷凍した時の性質の比較)を、同じヤマノイモである「ツクネイモ」と比較しました。
発表後「なぜ長期間保蔵すると色が変わりやすくなるのか」など、様々な質問が寄せられました。
 写真5 発表する4年生の様子3

次に「高圧力を利用したユズマーマレード」の発表の様子です。
マーマレードは加熱して作るので、生の果物と比較して鮮やかな色やフレッシュな香りがなくなります。食品に高い圧力をかけてマーマレードを作ると、加熱しないので果実本来の色や香りを保った品質の良いマーマレードを作ることができます。
今回の発表では、この圧力をかける時間の検討結果を発表しました。
「高い圧力をかけることのメリット」や「市販品のマーマレードとの違いは?」など活発な質疑応答が行われました。

 ここでは全てを紹介できませんが、どの学生さんも1年間の成果を伝えるべく堂々と発表を披露してくれました。
その後の同級生や教員からの質問には、的確に答えている学生さんも居れば、緊張のあまり詰まってしまう学生さんも居ました。
写真6 教員からの質疑の様子

しかし、入学した時の姿を覚えている教員からすると、学生実習や学生実験、3年生での臨地実習や就職活動を経て成長した姿に、思わず母のような(一部の教員は父のような?)気持ちで身守ってしまいました。

4年生54名の皆さんが発表を終える頃には、辺りはすっかり日が落ちていました。
終了後、卒業研究発表に関する判定会議が行われ、結果、全員合格でした!
みなさん、今日まで本当にお疲れ様でした。


学長から一言:卒論発表会が早いですねー。。。そうか、これから管理栄養士の試験の最後の追い込みなのですねッ。。。冬休みも返上でしょうが、がんばってねッ。。。応援しています!!!

2015/12/25

地域と連携し地域に学ぶ教養教育科目「セルフメディケーション」

皆さん、こんにちは。 学長室ブログスタッフ、薬学部の “ M ” です。

福山大学では、備後地域に根ざした大学を目指して、地域へ人材を輩出するだけでなく、地域に関わりながら地域を学べる授業となるように、各学部が取り組んでいます! 薬学部でも、全学部の学生を対象とした教養教育科目「セルフメディケーション」の授業の一環で、地元の活動に参加・協力する授業スタイルを展開しています!

「セルフメディケーション」の主担当教員である薬学部の杉原成美教授に、記事を書いて頂きましたので投稿します!

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「セルフメディケーション」の授業の一環として、地元、福山市の神村学区において、平成27年11月22日に開催された「神村歴史散策ウオーク」に学生さんが運営スタッフとして参加・協力してきました。 そして、地域ぐるみでおこなう健康増進に係わる取組みとその意義について学修しました。

「神村歴史散策ウオーク」は、神村学区のウオーキングマップが作成されたことを契機に、昨年度から開始され、今年が第2回目になります。 このイベントは「健康づくり」のためだけでなく、学区内に残されている古墳や古道などの遺跡や神社を尋ねて「ふるさとの歴史を学び」、そして「地域住民の交流と地域への愛着を深めること」を目的にしています。 そのため、神村学区の自治会を構成している様々なグループや福山市の関係団体が関与して、運営にあたっています。 今回、そこに、福山大学も参加させていただきました。
6世紀ごろのものとされる土俵場古墳。
石室内は広く、地元の小学校ではクラス全員で一緒に石室に入る体験をしているそうです。
土俵場古墳の出土品。金メッキやガラス製の装飾品。
神村公民館で開催された実行委員会に授業担当教員である 薬学部の松岡浩史講師 と共に参加し、「神村歴史散策ウオーク」の目的や意義、運営組織を把握するとともに、学生さんが学修する内容を地域の皆さんと連携して検討しました。

「事前学修」では、学生の皆さんは福山市で進められている健康施策や「神村歴史散策ウオーク」の目的や意義について学修しました。 さらに、学修テーマとして、「神村歴史散策ウオーク」の実施に際して、地域のどのような組織が運営に協力し、それぞれどのような役割を担うのか、また、このイベントが地域にもたらす影響やその効果について取り上げ、「神村歴史散策ウオーク」の中で見聞して、「事後学修」の中で発表することになりました。

「神村歴史散策ウオーク」への参加・協力者は総勢168名でした。 運営は、神村学区まちづくり推進委員会が中心となり、神村公民館、神村探訪の会、福祉をたかめる会・ボランティアの会、神村小学校PTA、子ども会育成協議会、運動普及推進員、食生活改善推進員、交通安全協会、そして、福山大学が協力しました。

福山大学の学生の皆さんは、会場設営、受付や誘導係、そして後片付けを積極的に担当しました。 
受付を担当している学生さん。

受付の様子。福山大学のスタジャンを着用。

開会式にて、運営協力スタッフとして紹介していただきました。

神村歴史散策ウオーク。6班に分かれて、神村小学校からウォーキングスタート!
さらに、学生さんは、地域住民の皆さんと一緒にウオーキングし、福山大学近くの地域の歴史を感じると共に、地域の方々との交流を体験しました。

1968年、市天然記念物に指定された樹齢300年の「クスドイゲ」。
雌雄異株の常緑低木。

神村啓蒙所跡。
1872年の学制頒布により、江戸時代に庄屋を務めていた家で「神村啓蒙所」が設置され、
1873年からは「神村小学校」として使用されていた。

砲台跡。
徳川幕府が大政奉還し、新しい政治が期待されていた最中。
福山藩(徳川幕府を支持)は、長州藩(討幕を策す薩摩・長州)の攻撃を防戦するために、神村に砲台を建設。
慶応に建設され、大正末期ごろまで、砲台跡の小山が残っていたそうです。

神村歴史散策ウオークの大声大会の会場、天神社。

1582年に再興された「天神社」。 学生さんも大声大会に参加。

神村八十八ヶ所めぐりの八十八番礼所。
「四国八十八ヶ所めぐりの短縮路」

今伊勢宮へつづく道。

今伊勢宮外宮にて、歴史紙芝居。
1429年に創建された「今伊勢宮内宮」へと続くの階段。

閉会式。 大声大会で、福山大学の学生が準優勝!


「事後学修」では、各グループでそれぞれのテーマについて、SGD(スモールグループディスカッション)を行い、12月8日に学修成果を発表しました。 発表後には、「セルフメディケーション」や「COCワーキンググループ」の担当教員からたくさんの質問を受けました。 体験を通して学修したことや感想を、学生の皆さんは自信をもってしっかりと答えていました。 楽しかった、また参加してみたいという感想もありました。

神村歴史散策ウオークで学修した成果を発表している学生さん。

今年度の「セルフメディケーション」は、経済学部、工学部、人間文化学部の学生の皆さんが履修しました。 「セルフメディケーション」は薬学部の教員が担当していますので、来年度は、薬学部の学生も履修できる授業時間に設定したいと考えています。


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学長から一言:こんな教養教育の授業も楽しいですね。。。私は神村町の隣の隣の東村町に住んでいますが、こんなに歴史的遺産のある町がすぐ近くにあるとは。。。暇が出来たら(いつ出来るの??)散歩してみよう!!!

2015/12/24

JR福山駅構内のコンコースに福山大学のフラッグ広告を掲出!!!

こんにちは(^o^)
学長室ブログメンバー、野球大好き小僧のK×2です。
今回は、JR福山駅構内のコンコースに福山大学のフラッグ広告を掲出した様子をお伝えいたします!!

初めに、「フラッグ広告とは何ぞや?」の説明をさせていただきます。
フラッグ広告とは、①駅の改札②通路③ホーム等の天井部分からB1及びB0サイズのフラッグ状に加工したポスターを集中掲出する広告のことです。高い注目率で抜群のインパクトを発揮し、駅構内や駅周辺のイベントと連動させることで、相乗効果を発揮することができます。
福山駅を利用された方は、必ず一度はご覧になられたことはあると思いますが、在来線の改札口を通過したすぐ左側へ福山大学の電照看板広告を掲出しています。同じく、在来線の上下ホームにも福山大学の電照看板広告を掲出しています。さらにさらに、福塩線のホームに向かう途中にも福山大学の電照看板広告を掲出しています。以上のことから、福山大学の宣伝広告をするということは、福山駅ではかなりの相乗効果を発揮していると思います(^o^)

次に、フラッグ広告の概要について説明させていただきます。
大きさは縦0.6m、そして横がな、な、な、何と、何と!2mです(^o^)かなり、インパクトがあると思いませんか?私も、取り付け作業に立ち会ってきましたが、あまりの大きさに驚きました(*^_^*)なお、7面掲出しており、最初と最後の2面が大学全体の宣伝広告、そして間の5面が各学部(経済学部人間文化学部工学部生命工学部薬学部)の宣伝広告となっています。また、両面での掲出が可能ということなので、裏面は福山平成大学の広告を掲出しています。掲出期間は、平成28年1月11日(月)までですが、福山大学の1番メインの入試である一般入試(前期入試A日程)の出願期間に併せて掲出した意図があります。また、年末年始で帰省客等の人通りが多くなる時期に併せて掲出した意図もあります。



テレビでお馴染みの「大改造!!劇的ビフォーアフター」をもじって、
「大変身!!劇的ビフォーアフター」に例えると。
             掲出前はこんな感じでした。
寂しいコンコースが、この後、何と大変身しますよ!!
 掲出後はこんな感じになりました。
    なんということでしょう!!とってもにぎやかになりました(*^_^*)
通行客目線から見ると、こんな感じです。
いい感じですね~~。
正面から見ると、こんな感じです。
とってもインパクトがありますよ!!
兄弟校の福山平成大学は、こんな感じです。
ん~、福山大学に負けず劣らずいい感じでした!


この企画に携わった私としては、このフラッグ広告を見て、高校生の方は『そうじゃ、地元に福山大学があったんじゃ。福山大学を受験しよう!!』とか、保護者の方は『地元に立派な大学があるんじゃけえ、受けてみなさい!!』といった言葉が聞こえてくる様な気がしてなりません。本当に楽しみです(^o^)

なお、デザインを担当したM職員にも、製作に携わった苦労話などの感想を聞いてみました。
『今回、福山大学の広告を作るにあたって、各学部で頑張っている学生達にスポットを当てたいと思い、「〇〇って面白い。」というフレーズを使いました。特に大変だったのは写真で、「学ぶことを楽しんでいる時の真剣な顔を使いたい!」と思ったのですが、ぴったりの写真が見つからず、時間もあまり無かったため、とても不安でした。しかし、各学部の学生や先生方に依頼したところ、快くご協力いただき、とてもよい写真が集まりました。ここまで大きな広告を作るのは初めてだったので、とても大変でしたが、この広告を見て皆さんに「福山大学って面白そうだな。」と感じてもらえるとうれしいです。』
M職員さん、最高のデザインに仕上げていただき、本当に本当にありがとうございました。感謝、感謝(*^_^*)

これからも、福山大学は地域の皆さんのために揺るぎなく前進していきます。ご支援のほど、よろしくお願いいたします。(^o^)

ここで、最後に恒例のおまけを2つほど、のせさせてもらいま~す(^_^)


フラッグ広告が運ばれてくる様子をカシャッ!
意外と地味でした。
JRの方が取り付けている様子をカシャッ!
慎重に取り付け作業を行っていました。
ご協力ありがとうございました(^o^)


学長から一言:福山駅構内のコンコース、「おやっ?」「あれっ?」「福山大学じゃん!!」と思ってもらえるかな!?!










2015/12/21

「福山ルクシアタ 灯りの朗読ライブ」に出演して

人間文化学科のSです。こんにちは。

今回は、先日予告でお伝えした、「福山ルクシアタ- 灯りの朗読ライブ」当日の模様をお伝えします。以下、青木教授による報告です。

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本学人間文化学科朗読愛好会が、12月20日、ローズコム4F中会議室で行われた「福山ルクシアタ  灯りの朗読ライブ」で、初めての朗読を披露しました。

取り上げた作品は、井伏鱒二の小説「朽助(くちすけ)のゐる谷間」で、加茂町の奥にある大谷池という農業用ため池ができたときの物語です。その谷の底に住 んでいた老人・朽助と、孫のタエト、そこに、朽助に子守をしてもらい、今は東京で「不遇な文学青年の暮らしをしている」「私」が帰省して、家が池の底に沈 むまでを共に過ごす間のことを描いています。




昭和初期の物語ですが、朽助はハワイ帰りで、昔は「私」に英語を教えており、またタエトは、アメリカ人との間の混血児という設定で、モダンな感じがします。

今回は、井伏鱒二の小説を高校生にも興味を持って貰おうという意図から、三人のキャラクターを漫画で描いたイラストを映し出して朗読しました。また、それに、十七弦の箏の即興演奏をバックにお願いして、雰囲気を盛り上げました。三人の学生の熱演は、会場でもインパクトを与えたのではないかと思います。


初めての公演ではありましたが、手応えを感じることができました。これからも、井伏の小説を中心に、朗読活動を続ける予定です。

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当日客席に座って聴いていた私(S)からもいくつか…。

お恥ずかしながら、これまで「朗読会」というものを体験したことがありませんでしたが、本当に素晴らしかったです。 「ただ読む」のではなく、作品の世界を「声」と「演出」で作り上げ、そこに聴衆を引き込んでいたと思います。以下、メンバーからの感想です。

朗読をすることになるまで、「朽助のゐる谷間」という作品を知りませんでした。内容の把握に時間がかかりましたが、とても面白い作品で、朗読をしていてとても楽しかったです!

メンバーが集まって僅か2ヶ月という短い期間でしたが、何回も練習を重ね、無事にイベントを終えることが出来ました。私は群読の経験がなかったので、とても新鮮でした。これからも活動を重ねて朗読の楽しさを皆さんに知ってもらいたいと思いました。

また、学科ブログの方には、学生が執筆してくれた「舞台裏」などを載せています。今後の活動も期待しています。



学長から一言:いいですね~。。。すばらしいアクティブ・ラーニングですよ。。。これからもがんばってくださいねッ!!!実は。。。恥ずかしながら、私も「朗読会」というものを体験したことがない。。。グスッ。。。

2015/12/17

人間文化学科 朗読愛好会が「灯りの朗読ライブ」に参加します!

人間文化学科のSです。こんにちは。
今回は、12/20に行われる「灯りの朗読ライブ」についてのお知らせです。

ただいま福山では「ルクシアタふくやま」が開催中(12/12~20)です。これは、福山市中心部を劇場に見立て、光で様々な演出を行う、というライトアップイベントです。


期間中は様々なイベントが開かれるのですが、その中の「灯りの朗読ライブ」に人間文化学科の学生がメンバーとなっている朗読愛好会が参加します! 朗読する作品は…


〈郷土〉と〈そこに生きる人々〉の姿を描いた名作、井伏鱒二「朽助(くちすけ)のいる谷間です。美しい琴の調べとともに、学生たちの朗読、そして井伏作品を味わってみてください。ご来場をお待ちしております。


学長から一言:人間文化学科は、井伏鱒二とその作品に様々な角度から迫っているようですね。。。学生の朗読会への参加、福山市のすてきな灯りの一つになることを期待していま~す!!!

2015/12/16

第5回ワークライフ支援推進イベント!

こんにちは。 学長室ブログスタッフ、薬学部の “ M ” です。

今日は、薬学部教授でありかつワークライフ支援室(男女共同参画推進室)室長の杉原成美教授に 「第5回ワークライフ支援推進イベント」 の記事を書いていただきましたので、掲載します!

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12月3日(木)に生命栄養科学科の木村安美教授による「広島の食事 いまとむかし」と題したセミナーが、生命栄養科学科や薬学部の学生も参加して開催されました。
木村先生のお話は、「広島」の県名の由来や、地域で大きく異なる広島県の気候は多彩な農作物もたらし、「日本の縮図」と称されているという内容から始まり、冒頭からお話に惹き付けられました。

“ハレの日” 、 “ケの日” という言葉をご存知でしょうか?  かつての日本では、祭りや儀礼、年中行事などの特別な日を “ハレ” と称して普段の日である “ケ” の日とは衣食を明確に区分し、 “ハレの日” では普段の質素な食事( “ケの日” )とは明らかに異なった料理が食されていたそうです。 昭和30年代頃まで残っていた “ハレ” と “ケ” の区分は、その後、社会環境の変化や核家族化に伴い急速になくなり、それに伴って、地域の歴史や自然に根差した伝統料理や食文化にまつわるしきたり・伝承も失われてきたそうです。

例えば、間もなくお正月を迎えますが、鏡餅にお供えする竹串の干し柿は10個が正しい数だそうですが、その理由をご存知でしょうか? その答えは、両端の2つは、ニコニコ、残りの6個は、仲睦ましくの意味を表すとのことでした。

お正月のおせち料理は縁起をかついだ “ハレ” の料理ですが、その一品に福山が生産量の5割を誇る「くわい」があります。 おせち料理では「くわい」は「芽がでる」の縁起の意味を込めていますから、芽の部分を切り落とさずに料理する必要があります。 また、古くから婚礼などの “ハレ” の料理として食されてきた「鯛そうめん」は、そうめんを波にみたてて盛り付けをおこないます。 縁起物ですから大きな鯛が用いられますが、鯛の表面には切れ目をいれず、調理中に亀裂が入らないように注意する必要がありますが、それには高い調理技術が求められるそうです。
くわい
鯛そうめん
食物の運搬や保存技術が発達していなかった時代では、地域によって食されるものが異なっていました。 例えば、山間部では保存の効かない刺身に代わって、保存性の高いワニ(サメ)が好んで食されていたそうです。 「美味しかった」という記載が残っていますが、相当にアンモニア臭が強いらしく、私達が「美味しい」と思えるかは疑問のようです。 また、安芸は備後地域に比べてコイワシを食べる習慣が強いなど、好まれる海の幸も地域によって異なっていたようです。

木村先生のお話は、その他、草戸千軒町遺跡にみられる中世の食生活や移民の話にまで及び、大変興味深い内容でした。 「先人が築いた伝統料理、郷土料理、年中行事を伴う料理を振り返り、現在の食事の地域性や特産品のいわれを尋ねることは、食を通して豊かな心身をつちかうことにつながる」と木村先生が述べられたように、この度は、食文化の大切さを考えるよい機会になりました。

ワークライフ支援室のHPでは、第3回(みそでストレス解消 ~一日一杯のみそ汁の効果~:薬学部 瀬尾 誠講師)ならびに、第4回(禅の教えからみる英語教育 English Language Education Through Zen:大学教育センター Warren Tang助教)の推進イベントについても紹介しています。 ぜひ、ワークライフ支援室のHPもご覧ください。
http://www.fukuyama-u.ac.jp/info/disclosure/gender.html

ワークライフ支援室(男女共同参画推進室)室長 杉原成美

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学長から一言:私の子ども時代、敗戦後の広島でかなり大変な生活をしていましたが、。。。平素は来る日も来る日も真っ黒になって働いていた母親が、元旦には品の良い和服姿に変身し、一応重箱のおせち料理が出てきたときの驚愕は。。。今でも鮮明に記憶しています。。。

2015/12/15

心理学科は「あいサポート企業等認定」を受けました!


心理学科 学長室ブログ担当の川人です。
今回は,皿谷助手に「あいサポート企業等認定」に関する報告をしてもらいます。
では,早速ご紹介します。


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心理学科の皿谷です。

2015年10月8日(木)に心理学科では「あいサポート出前講座」「障がいを知り、共に生きる」という演題で,エフピコ愛パック株式会社 福山選別センター 管理者の藤井智彦さんにお越しいただきご講演いただきました。




「あいサポート運動」とは,
・障害の内容・特性,・障害のある方の困っていること,・配慮の仕方やちょっとした手助けの方法など知っていただき,実践していただく運動です。(広島県HPより)
広島県HP:https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/62/aisapo-toundou.html




広島県では,障害の有無にかかわらず,だれもが暮らしやすい地域社会(共生社会)を実現するために,「あいサポート運動」を推進しており,共生社会の実現に向けて,広く県民の理解を深めてもらうために,「あいサポート運動」に係る出前講座を実施しています。

そこで,心理学科は「あいサポート出前講座」に申し込み,10月8日(木)に「あいサポート出前講座」「障がいを知り、共に生きる」という演題で,講師としてエフピコ愛パック株式会社 福山選別センター 管理者の藤井智彦さんにお越しいただきご講演いただくという運びになりました。
自由参加でしたので,心理学科約30名が聴講しました。

藤井さんには,障害の種類やその特性や手助けの仕方等,詳しくご講演いただき,また,エフピコ愛パック株式会社 福山選別センターで行っている自社の活動も教えていただきました。
出前講座の様子は学科HPにアップしております。

そして,心理学科はこの「あいサポート出前講座」を通して,「あいサポート企業等認定」を受けました。
広島県HP:https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/62/aisapokigyoudantai.html

心理学科では,毎年何名かは福祉系の職へ就職しています。
このような活動を通して,「障がい」について知り,その中で心理学の知見を活かして,社会に貢献し,『だれもが暮らしやすい地域社会(共生社会)』の橋渡しのような存在になってもらえることを期待しています。


学長から一言:心理学科が、広島県から「あいサポート企業等認定」を受けたとのこと、心理学科らしくていいですねッ。。。いろいろな人が、それぞれに異なっていて、中にはかなり強い認知や行動上の偏りを持っているとしても、共生できる社会でありたいですねッ。。。そういう社会を作る上で貢献できる学生を育てたいですねッ!

中四国学生弓道選手権大会個人5位入賞報告

福山大学弓道部顧問の片桐です。


2015年10月23日~25日にかけて徳島県鳴門市で行われました「第61回中四国学生弓道選手権大会」において、情報工学科3年の松藤一樹君が個人の部で5位に入賞しました。





この大会は、全国大学弓道選抜大会の予選も兼ねており、団体(男子:6人一組、女子:3人一組)の部で、男女とも中国地区の大学の中で4位までに入賞すると全国選抜への出場資格が得られます。残念ながら、団体の部では、思うような成績が残せませんでした。


さて、今回大会の参加大学は、中四国地区の学生弓道連盟加盟校(48校:男子34校、女子36校、共学を含む)です。1つの大学の登録メンバーは、男子10名、女子5名までとなっています。つまり、松藤君は、男子参加者約350名と競い合い5位を勝ちとったことになります。


では、弓道の個人戦の様子を振り返ってみたいと思います。


第1次予選は、時間短縮のため、団体戦の最初の立ちの結果が適用されます。


松藤君は、予選通過ライン(4射2中以上で通過、松藤君の成績「○×○×」」)ぎりぎりでの通過です。団体戦の試合の流れの中での成績が適用されるので予選通過の余韻に浸るまもなく1次予選通過者が決まってしまいます。
なお、福山大学で1次予選を通過した男子部員は、10名中6名でした。
出場者全体では、200人くらいが1次予選を通過していたようです。
本学の女子部員の予選通過者は、5名中2名でした。


第2次予選は、団体予選の終了後(夕方、18時頃から)に行われ、4射3中以上で予選通過となります。


松藤君は、一本目を外し後がない状態から、その後、3本を中(あ)てての2次予選通過です。
第2次予選を通過した弓道部員は、6名から3名に絞られました。
全体では、100名程度にまで絞られました。
なお、女子個人の部には、2次予選はありません。
女子1次予選を通過した学生は、女子個人の決勝戦に進むことができます。


個人の決勝戦は、翌日の朝9:00から開催されます。


個人の決勝戦は、的を外した時点で入賞圏内にいなければそこで終わりです。つまり、入賞するためには的に中て続けないといけません。


弓道部男子で2次予選を通過した学生は3名ですが、2本目(2段目)が終わった時点で松藤君のみになっていました。


松藤君は、そこから3本詰めて(中てて)いきます。
その時点で、残っている選手は、18名までに絞られています。


6本目(6段目)に臨む前に、的の大きさが、一尺二寸(約36cm)から8寸(約24cm)へと小さくなります。


その6段目で、1位~4位までの入賞者が決定しました。
松藤君は、5位決定戦へ。


5位決定戦は、的の中心により近いところに中った矢の持ち主が入賞です。
この時点で残っているのは、6段目で中った4名を除いた14名。
松藤君は、14番目に射ります。

「ぱーーーん」


と会場内に的に中った音とともに、


割れんばかりの歓声。


矢は、誰よりも、真ん中に中っていました。



弓道は、28m離れた先にある一尺二寸の的を射抜く競技です。
多くのスポーツがそうであるように、「時間」、「場所」、「心理状態」など、さまざまなことに翻弄される中、「平常心」を保ち続けることを求めらる競技です。


今日も、弓道部は、そのための練習に励んでいます。


追記
8月11日~13日に開催された「第63回全日本学生弓道選手権大会」の個人戦に、7月5日に開催された地区予選(4射3中以上)を通過し、男子1名(松藤一樹:情報工3年)、女子2名(渡邉実来2年:心理、田邊梓2年:心理)が出場しました。
参考:全国大会地区予選通過者男子:554名、女子:363名。


学長から一言:弓道場がきれいになって、練習にも一段と力が入ってきましたね。。。さらに上位の成績を目指して、がんばりましょう。。。期待しています!!!

2015/12/11

水族館40年の経験を活かした指導を!! ~新任 高田浩二教授のご紹介~

今秋、海洋生物科学科高田浩二教授が着任しました。

今回は、福山大学に “新たな風” を吹き込む高田教授をご紹介いたします。


新任の高田教授

高田教授は、昭和51年に「大分生態水族館(現 うみたまご)」に入社、
その後、昭和63年に福岡市に在る「海の中道海洋生態科学館(マリンワールド海の中道)」に入社され、この科学館の立ち上げから関わり、科学館の責任者として12年間館長をお努めになりました。

平成27年6月までの40年間、水族館の世界に奉職されました。


この間、高田教授は「水族館は教育機関」をモットーに、
レクレーション施設と思われがちな施設を、より教育・研究の機能を高めた科学系博物館へと発展させるべく、先進的な活動に取り組まれました。


例えば・・・
インターネットなどの情報通信技術や携帯型情報端末の教育利用や遠隔講座などは、広く博物館界での先駆けでした。


高田教授の講義のひとこま

博物館教育や学芸員養成などにも力を注がれ、
博物館法改正の委員や学芸員養成課程のワーキング委員なども歴任され、
平成17年には我が国初の「水族館における海洋教育に関する研究」で博士号を取得されました。


博物館の館種を越えた連携活動も先駆けて行われ、
それらが評価されて文部科学省の生涯学習審議会委員にも委嘱され、
また、この度 日本博物館協会から功績顕彰を授与されました。


高田教授は執筆活動にも精力的で、著書に「魚のつぶやき」「海の不思議、カルタ読本」「居酒屋の魚類学」など多数あります。


これからは、40年に亘る水族館勤務等で培われた「高田流博物館学」を、
海洋生物科学科で学ぶ多くの学生たちに “新たな風” として吹き込まれることでしょう!!



文末になりますが、高田教授からメッセージが届きました!!

<高校生の皆さまへ>

 海や海洋生物に興味関心を寄せる生徒さんは、それらについて学べる大学への進学を選ばれることでしょう。水族館は、自分の興味や関心を満足させる場としてだけでなく、広く多くの人々に、海の魅力を発信、交流する場でもあります。これからは専門的な知識や技術だけでなく、コミュニケーション能力も求められます。共に楽しい学びを創造していきましょう。


(海洋生物科学科 Kenji♪)


学長から一言:前々から、本学の海洋生物科学科においでいただきたいと、熱望していましたが、今年の9月1日付けで、念願が叶いました!!!ヤッホー!!!高田浩二教授、教育に研究に、存分に活躍して下さいねッ!


2015/12/09

爽風館で「和食」の効果に関する研究を開始!

こんにちは。 学長室ブログスタッフ、薬学部の " M " です。

本日は、薬学部の衛生薬学研究室の瀬尾誠講師(→以前の学長室ブログでご紹介しています!)が中心となって行われている日本食に関する研究について、同研究室の主宰教員の杉原成美教授に記事を書いていただきましたので、ご紹介します!

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日本食は「健康に良さそう」というイメージから、世界的な和食ブームが起きています。

2013 年には「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録され、また、2015年に開催された食の祭典・ミラノ万博では日本館に連日大変な数の来場者が押し寄せました。 しかし、このように世界中で和食の人気が高まっているにもかかわらず、実は、日本食が健康にいいという科学的な証拠は非常に少ない!という状況にあります。

そこで、薬学部衛生薬学研究室では、日本食がもつ効能や健康効果を明らかにするために、瀬尾講師が中心となって、「日本食摂取がストレスおよび学習効果におよぼす影響」に関する調査を、農林水産省からの委託を受けて実施することになりました。
調査方法について説明中の瀬尾講師
調査方法は、研究への協力に同意が得たられた爽風館(→以前の学長室ブログをご覧ください!)の学生の皆さんに、日本食または洋食の食事をそれぞれ 2 週間食べていただき、各食事期間の前後で唾液中アミラーゼおよびコルチゾール濃度を測定してストレスのかかり方の違いや、計算問題の解答速度や正解率から計算能力や集中力など学習効率の変化を調べます。 
学習効果への影響を調べる計算問題を解答中の協力学生
これらの調査データを解析して、日本食のストレスに対する緩和効果や学習への集中力や学習効率の向上効果があるかどうかを明らかにしたいと考えています。 日本食献立期間は12月6日~12月20日、洋食献立期間は来年1月10日~1月24日で、この間、(株)魚国総本社の栄養士の方などのご協力を得て、特別メニューの献立が用意されます。
日本食献立 第1日目の朝食
この度の調査研究から「和食」の良さを世界中にもっと強くアピールできる成果が得られることを期待しています。 調査に協力してくださる学生の皆さん、本学ならびに魚国総本社の関係各位に御礼申し上げます。 調査結果はフィードバックしますので、楽しみにしておいていただけると、とても嬉しいです。

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学長から一言:これは面白い!!こんな研究なら、協力するのもうれしいですね!!!私の専門の心理学とも関係が深いです。。。結果に期待していま~す!!!