2013/06/28

JICA(国際協力機構)の集団研修が行われました!

 学長室ブログメンバーのJNです。

 6/27(木)にJICA(国際協力機構)の集団研修が行われましたので、その報告をします!

 この研修は外国の産業技術教育の推進を図ることを目的として行われており、今回来学されたのはJICA関係者2名と、外国からの研修生13名です。13名の内訳はカンボジア:3名、エジプト:2名、ヨルダン:2名、モンゴル:1名、ミャンマー:1名、パキスタン:2名、フィリピン:1名、南アフリカ:1名で、ほとんどが各国の公官庁の方です。数ヶ月に渡って日本に滞在し、日本の大学だけではなく、産業界等の視察も行っているとのことです。

 今回のテーマは「日本の大学・工学部」ということで、工学部の概要や各学科の特色、就職・キャリア支援の説明の他、工学部関連の施設見学をして頂きました。

学長挨拶・大学概要の説明の様子

 学長の挨拶及び大学概要の説明、工学部長の挨拶が行われた後、各学科の概要が説明され、そこでは各学科の教育内容や研究トピックスの説明を行いました。その後、就職・キャリア支援の説明が行われました。

 続いて工学部関連の施設見学をして頂きました。まずは自動車実習工場です。ここではシャーシダイナモメーターやオンライン車検システム、エンジンカットモデルや現在行われている「EV学生製作プロジェクト」で作製中の車を見て頂きました。
自動車実習工場見学

 続いて構造材料開発研究センターの見学です。大型構造試験機だけではなく、材料開発研究室の設備もご覧頂きました。見学中、装置に関する質問が出るなど、熱心に見学して頂きました。
構造・材料開発研究センター見学

 最後はフーズカフェにて質疑応答(コーヒーブレイク)が行われました。そこでは大学の学生へのサポート体制や就職・キャリア支援に関すること、工学部の特徴やユニークな取り組みについての質問が多く寄せられました。

質疑応答(コーヒーブレイク)の様子 
最後にサプライズが!研修生からプレゼントを頂きました!!

 2時間半という短い時間での研修でしたが、研修生の方は施設見学の移動中に美しいキャンパスをバックに記念撮影をされるなど、福山大学を満喫されている様子でした。今回の研修が本国に戻られて役に立つことを願っております!


学長から一言:お国も、性別も、年齢も、服装も、実に多彩な顔ぶれでしたが、好奇心と熱意は皆さん一緒でした! これを機会に、これらの国や機関と新しいつながりが出来ることを期待しています。

2013/06/24

文創祭

KYです。
今年も学友会主催の文化系サークルの発表会(文創祭)が、福山駅北口の宮地茂記念館で開催されました。
この発表会の正式な名前は「文化創造プロジェクト」とちょっと大きめですが、学生たちの熱意はこの名前にぴったりでした。

まずは、オープニングセレモニーです。写真は尾島記念館館長のあいさつの様子です(この前に、例のごとく学長の挨拶が。。。)
この後、後ろに控えている三蔵太鼓の勇壮な響きで文創祭の開始です。

最初のプログラムは三蔵祭運営委員会の文字合わせゲームです。地味に思えるかもしれませんが、結構盛り上がりました。


文創祭の会場は福山駅前の宮地茂記念館で、パフォーマンスは一階の駐車場で行いました。記念館前にはいろんな幟が上がっています。

続いてのプログラムは吹奏楽部の演奏です。元気な曲をいくつも聞かせてくれました。ブログメンバーのN博士の研究室のOGが助っ人でパーカッションを担当しています。


 パフォーマンスは屋外ステージだけでなく屋内でも行われています。
中でも、茶道部・華道部は大人気です。

こちらは書道部の展示。学生らしい書です。


 工学部電子・ロボット工学科(来年度からスマートシステム学科に学科名称の変更を届出中)の展示です。
迷路のようなものは、自走ロボットのコースです。学生たちが工夫を凝らしたプログラムでロボットを実際に走らせます。ロボット君たちは、たまには道に迷いますが、とてもスマートにコースを走り抜けていました。

こちらは、Good Jam Factoryです。意欲的な創作品の数々が展示されています。

外に戻ると、管弦楽団の演奏が待っていました。吹奏楽とは違った美しい音色が響いていました。

プログラムの最後は、やっぱりチアダンス部のパフォーマンスです。みんなが元気になれるダンスでした。


今年で二回目となる文創祭で、まだまだ試行錯誤が続いていますが、少しずつ「文化創造」に近付いていると思います。
来年の文創祭を楽しみにしていてください。


学長から一言:学友会の皆様、お疲れ様でした。若さいっぱいでしたよ。チラシが当日配布用だけでしたが、事前配布用も用意してもらえると、私もご近所に配ったのですが。。。


2013/06/17

テンちゃん

こんにちは。最近ブログメンバーになったJJSです。

福山大学は大学のシンボルマークにも象徴されているように緑あふれる森に囲まれています。キャンパスの外に一歩踏み出すと、普段目にすることの少ない動物たちがたくさん住んでいることがわかります。

今日、紹介するテンちゃんはそんな森からキャンパス内にひょっこり姿を現したニホンテンという動物です。テンちゃんは2012年5月10日福山大学の建物の中に住みついていたところを発見され、保護されました。安易な名前がついてしまいましたが、定着したので仕方がありません。
がおー、食べちゃうぞ(2012.5.10)
生物工学科で飼育を始めて約一年。ドッグフードと適度の散歩、まさに犬を飼う方法ですくすくと育ちました。

ニホンテンは食肉目イタチ科テン属に所属する動物です。肉を食べる動物というと、犬とか猫が真っ先に思い浮かびますね。でも食肉目の中で最も種数が多く、進化的に成功したグループはイタチ科なのです。その中で森林に適応したのがテンちゃんの所属するテン属です。
木登り得意、足にも登るぜ(2012.5.23)

ニホンテンは本州、九州、四国、対馬に自然分布していますが、昔は毛皮動物として扱われていたため、その影響で佐渡島と北海道には人為的に移入されました。何年か前に佐渡島でトキを襲ったニホンテンが有名になりましたね。

それはそれは大昔、氷河期の時代、サハリン、北海道、本州が陸続きであったころに北から日本列島にやってきた動物であると考えられており(Sato 2013)、人間なんかよりずっと昔からここにいるんですよ!
冬毛のニホンテン(2013.2.23)
ニホンテンで面白いのは毛の色が季節によって変化することです。夏は顔が黒く、体色が褐色なのですが、冬になると顔は白くなり、体色も黄色になります(上写真)。このように季節により毛色を変えるテンをキテンと呼んでいますが、一方で、紀伊半島南部、鹿児島南部、四国には毛色が年中褐色で変化しないテンが生息しており、スステンと呼ばれています。何故、キテンは毛色を変化させるのか現在、環境要因説と遺伝要因説との間で議論が起こっています。
顔から黒くなってきたテンちゃん(2013.6.8)
6月はちょうど夏毛に変わる時期です(上写真)。夏は繁殖期。黒い方がモテるのでしょうか?
これが5月の俺や(2013.5.30)。

これが今の俺や。どや、カッコえーやろ(2013.6.13)。
ほぼ毎日、28号館の入り口付近で遊んでいます。出会った時には是非声をかけてください。「テンちゃーん」と声をかけたら十中八九無視されますが、めげずに声をかけていると、そのうちきっとこんなかわいらしい顔(上写真)で見つめ返してくれると思いますよ。

福山大学は"命の宝庫"。さまざまな生き物たちが厳しい自然で生きる様を教えてくれます。彼らは本当に生きるために懸命です。私たちはその一生懸命な姿を守るために懸命にならなければなりません。そして彼ら・彼女らから生きる素晴らしさを学ばなければなりません。

私たち誰しもが、彼ら・彼女らのような躍動的な生命力を持っているはずですから。

JJS


学長から一言:学長室ブログに赤ちゃんの時,一度登場したテンちゃん(http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2012/08/blog-post_19.html)、すっかりたくましいイケメンの青年になりました!

2013/06/15

初年次教育 ~薬学の入門編~

こんにちは。 学長室ブログスタッフ、薬学部の松岡です。

今日は、薬学部の初年次(1年次)教育として、前期および後期に開講している『 薬学入門 』についてご紹介します。 
 
『 薬学入門 』とは、読んで字のごとし、薬学における入門編です。
 
高校を卒業したばかりで薬学についてほとんど何もわからない1年生の学生達が、大学の学習スタイルへ円滑に移行できるように、さらに薬学生としてのモチベーションや自主性を高めてもらうために、クラス担任や先輩学生たちがチューターになってキメ細かな支援をおこないます。 そして、薬の専門家として身につけるべき「基本的な知識、技能、態度」の修得をめざします。 
この初年次教育は、本学の全学部(経済、人間文化、工、生命工、薬)が、各学部の特色を活かしながら実施しています。
  
さて、薬学部における初年次教育のスタイルは、SGD(スモール・グループ・ディスカッション)を多く取り入れた『 能動的学習 』と、薬学部卒業生たちが活躍する病院・保険薬局、ドラックストアー、製薬企業、医薬品総合商社、医薬品流通センターなどの現場を訪問する『 早期体験学習 』を主体としています。
 
『 能動的学習 』とは、広い講義室で先生が一方的に授業を進めていくスタイル「受動的学習」とは違い、学生全員が積極的に授業に参加するスタイルです。 例えば、あるお題「薬とは何? 人にやさしい薬とは? 医療での薬剤師の役割とは? 医薬品の流通は? など」に対して、学生自身が司会進行役となりスモールグループ(6~9人)で討議し、その結果を発表、質疑応答する等のスタイルです。
 
スモールグループによる討論(SGD)
 
発表と質疑応答
 
発表と質疑応答
 
このような『 能動的学習(グループ討論。他の人に教える。自ら体験する。) 』は、ただ黙って講義を聞くという受動的学習に比べて、知識の定着率がとても高いという報告があります(アメリカ国立訓練研究所より)。 その『 能動的学習(アクティブラーニング) 』を、本学では全学部にわたり積極的に取り入れています。
 
さて、このグループ討論の際には、討論の内容が横道にそれすぎないように、あるいは討論が活発におこなわれるようにと、クラス担任や先輩学生(5年生)がチューターとしてつき、効果的な助言をしていきます。 

クラス担任によるチューター
先輩学生によるチューター
先輩学生によるチューター

さらに授業の時間外においては、チューターをしてくれた心優しく優秀な先輩の有志達によって学習相談室が設けられ、1年生の学習支援に当たっています。 1年生は、教員へ質問するにはまだ遠慮があるのか?先輩達には遠慮なく気軽に何でも質問しています。 一方、先輩達は後輩の質問に対して解りやすく回答するために、これまでにインプットしてきた知識を再整理してアウトプットする(教える)という訓練にもなっています。 
この学習相談室はとても好評なようで、定期試験が近づくにつれて、放課後には毎日10~20名程度の1年生が訪れています。


学生チューターによる学習相談室

この先輩学生によるチューター制度の導入は、学内の教育振興助成によるもので、教わる側(1年生)にも、教える側(5年生)にも、とても有意義な学習方法となっています。
 
詳細は、薬学部ホームページの初年次教育『 薬学入門 』をご覧ください。
 
追伸:
福山大学オープンキャンパス(見学会、体験入学会)の申込みが始まりました。
参加者には、オリジナルグッズがプレゼントされるとか。 皆さんのご参加、お待ちしております。
http://www.fukuyama-u.ac.jp/pharm/htmls/banner/opencampus2013.html


学長から一言:今,全学的に最も力を入れている教育改革は、アクティブラーニングを授業に積極的に取り入れることと、学修支援体制の充実です。学修支援には、上級生など仲間(peer)による支援(support)であるピア・サポートもとても有効な方法の一つですが、ここでは、アクティブラーニングとピア・サポートが、うまく組み合わされていますね。
 
 

宮地茂記念館で卒業設計展を開催中

皆さん、こんにちは。ブログスタッフのMです。

 今年で6回目となる建築・建設学科「卒業設計展」は、今年からの取り組みとして福山<第2期>展示を行っています。毎年の会場アンケートの中に「もっと会期があれば友達に紹介できるのに・・・」とのご意見がありこの声にお応えすべく始めました。福山駅北口「宮地茂記念館」1階の展示室で、約1ヶ月間展示しています。

 







 また、これも初めての試みとして、卒業設計展PRのラジオCMがエフエムふくやまでON-AIRされています。(学科HPで視聴可能です!ON-AIR中のラジオCM


さらに、エフエムふくやま「おはよう ときめきタイム」番組内でのラジオカー中継も予定されています。本学科4年生の本谷君と小森さん、大学院2年生の井口君が出演し、会場の様子や展示作品の解説などを行う予定です。6月24日(月)10:05~10:11放送予定ですので、皆さま是非Air-checkしてください!

 福山駅近くへお越しの際には、是非お気軽に、学生達の力作をご覧ください。

会期:6月5日(水)~7月8日(月)ただし、日曜日は除く
時間:10:00~17:00
 
 
学長から一言:昨日、別な用事で宮地茂記念館に行ったので、見てきましたよ。。。若さと夢と心意気の感じられる、展示会です。宮地茂記念館の玄関前に出ている案内の看板(・・・と言っていいのかな?)も、ユニーク。福山駅北口徒歩3分のところですので、ぜひ多くの方、ちょっと足を運んでみてくださ~い。









第2回教養講座の開催~大原美術館理事長講演~

こんにちは。新しく学長室ブログメンバーになったYです。よろしく。

本日、今年度第2回目の教養講座が開催されました。
講演者は大原美術館理事長の大原謙一郎先生、演題は「倉敷と大原美術館のメッセージ―事業と文化とシビル社会の心意気について―」です。

皆さんもご存知通り、大原美術館は、福山からもほど近い、岡山県倉敷市の美観地区内にある、日本を代表する美術館です。
今回の講演会には、学生たちに「文化・芸術・人文学が持つ力や意味・意義」を感じて欲しい、地域ごとの「Genius loci(ゲニウス・ロキ)」を掘り起こして欲しいというメッセージが込められていました。
Genius lociとは、ラテン語で土地の精霊・魂のことだそうです。


 
大原美術館には何度か足を運んだことがありますが、昭和5年の設立当初には世界を理解しようとする人々のために、世界の美術を集めることからスタートし、戦後は世界を理解する為に自国の美術を収集し、日常の生活に美しいものを取り入れることを目指し、民芸の収集にも力を入れるようになったという経緯や、所蔵されている「睡蓮」はモネが児島虎次郎のために選んでくれた3枚の内の1枚で、モネお気に入りだった・・・など、初めて伺う興味深いお話ばかりでした。

地域文化から他文化理解まで、幅広い内容のお話で、とても全てをお伝えすることは出来ませんが、文化や芸術、人文学こそが、創造性や生活のクオリティーを高めていき、異文化を理解し融和を図っていくにも欠かすことの出来ないものである、という先生のお話には、多くの方が肯かれたのではないでしょうか?
スタートが「土地の精霊」だったこともあり、私はE・M・フォースターの「文化の価値」というエッセイを思い出しました。


写真は、文化の役割=大原美術館の活動の基本姿勢を示した図を前にお話されているところです。「クリエーションと生活のクオリティー」を高める場であり、「異文化との融和と日本の風格」のために「多文化理解の装置」としての働くのが大原美術館です。
著名な作品の展示だけではなく、全国の 高校生の作品を集めた「高校生現代美術ビエンナーレ」や子どもたちを対象としたワークショップなど、文化や芸術に触れる場として、幅広い活動が行われているそうです。



「今回は美術についての講演会ではないので・・・」と仰っておられましたが、エル・グレコ(本名ではなかったのは初耳でした、「グレコ」は「グレコローマンスタイル」の「グレコ」なので、言われてみれば確かに「ギリシャ」です)の「受胎告知」やモネの「睡蓮」から、浦上春琴・田野村直入の文人画、現代日本を代表するクリエーターまで、多くの作品が紹介されました。
(この間、お話を伺うのに精一杯で、写真を撮影するのを失念してしまいました。)
右の写真は、円山応挙、浦上春琴、田野村直入の作品です。中央の浦上春琴「平安第一楼会集図」には、共に酒を飲み語り合う文人たちの姿が描かれており、この日集まったメンバーの一人、頼春水が賛を揮毫しています。大原美術館は、田野村直入の「澆華園真景図」に描かれた場所にあり、画中の門が現存しています。こうしたところにも、倉敷の歴史や文化の厚みを感じます。
個人的には、大原美術館に展示されている最も好きな作品は、近年メジャーになりつつあるフランスの画家、アンリ・ル・シダネルの「夕暮の小卓」なのですが、残念ながら今回は紹介されていませんでした。

ちなみに、大原美術館のホームページでは、多くの所蔵作品の写真が公開されています。居ながらにして世界中の優れた作品に触れることができるのは嬉しいことですが、その土地に刻まれた歴史と文化を感じるには、やはり現地を訪れるのが一番です。
お話を伺って、久しぶりに倉敷と大原美術館を訪ねてみたくなりました。
(気に入った作品の前から動かなくなる私は、観光やグルメ好きの人々から白い目で見られるのでのんびりと1人で行きます)


学長から一言:土地、土地で文化を蓄積し、それを守り、生きる核とし、さらに発展させる。。。生物進化の頂点に立ったヒトのみが行っている営みなのに、ついつい日々の生活に追われて忘れがち。。。貴重な90分でした。

2013/06/14

第79代内閣総理大臣細川護煕先生来る

 こんにちは学長室メンバーのHYです。

 今日は,今年度第1回の教養講座に,第79代内閣総理大臣細川護煕先生がいらっしゃり,しかも,政治・経済学者で本学客員教授の田中秀征先生により講師紹介等が行われるということで,これは聞かなきゃ損でしょ!と言わんばかりに,実験の刺激撮影にしか使ったことがないデジタル一眼レフをお供に参加してきました。

 
 今日の教養講座は,著名人二人の登壇とあって,あの広い学生会館が満杯。私は前のほうに席を陣取り,ブログの取材を言い訳に,パシャパシャと写真を撮った次第です。

 
 さて,予定時刻の1時になり,お二人の登場。テレビで拝見したお姿そのものです。「本物だ~!(軽くてすみません)」というのが私の最初の感想でした。田中先生に至っては,本学の客員教授の先生でいらっしゃる上に,大変著名な先生でいらっしゃるにもかかわらず,そして私は着任から10年たつにもかかわらず,お姿を拝見したことがなかったのです! もともと,政治経済には疎い私。ほとんどミーハー気分で臨みました(さらに,すみません)。

 でも,よく考えたらお二人はどういうご関係なのでしょう??その秘密は,田中先生の講師紹介の中で明かされることになります。


 
 田中先生のお話によると,細川先生と田中先生のお付き合いは,細川先生が新党・さきがけを結成した時にさかのぼるとのこと。そのあたりのことを少し詳しく調べてみると,さきがけ結成前に行われた,細川先生と田中先生の政治経済雑誌での対談にそのきっかけがあったようです。その対談を通じて,政治や日本の将来に対する細川先生のお考えと田中先生のお考えが合致し,田中先生が自民党を離党して細川先生と行動を共にするとお約束なさったとか・・・話だけ聞いているとドラマのようですが,まさにそのご本人から語られているので,とても不思議な気分です。眼前にそのときのイメージが湧き上がるようでした。


 そして,細川先生のご紹介では,細川先生には4つの顔があるとのこと。4つの顔っていうことは,4つ得意なことがあるってことですよね・・・どれだけ多才なんでしょう・・・一つに秀でるだけでも大変なのに・・・そんなことを思いながら拝聴した次第です。4つの顔については,後程詳しくお伝えします。

 

 さて,田中先生による講師紹介の後は,いよいよ細川先生のご登壇です。
 演題は「戦国を生き抜いた知恵」。「戦国」って・・・日本の政治を動かした時代のたとえでしょうか?

 いえ,実はそうではなく,本当に「戦国時代」の話でした。





 ここからは,本学のNさんと感想を言い合った内容を交えながら,詳しくご報告したいと思います。

YH:細川先生の4つの顔については,ご存知でしたか?

N:いえ,細川先生につていは“内閣総理大臣”という印象が強かったため,最初の講師紹介で,②創作家③細川家の当主④社会的活動という4つの顔を持っていらっしゃるとうかがって,とても驚きました。

YH:ですよね。私も,②~③は全く無知でした(本当にすみません)。

Nそうなんですよ。ですから,講演会の「戦国を生き抜いた知恵」についても“戦国”=“政治”というイメージを持ち,政治戦略などに関する講演内容だと思っていました。

YH:一緒です!!(でもそうだとしたら,ついていけてなかったかもしれません・・・・)

N実際の内容は,南北朝より700年途切れることなく代々受け継がれてきた細川家の日記より,戦国時代の鮮明なお話を聞くことができ(これまでの歴史が塗り替えられるような事実もあり・・・),当初の講演イメージとは違いましたが,大変興味深い内容でしたよね。あまり歴史に詳しくない私でも知っているような織田信長や石田光成,春日局や宮本武蔵など錚々たる人物も登場し,実際の細川家の日記から紐解かれたリアルな歴史を知ることができました。
 
YH:日記は,1日も途切れることなく書かれていて,まだだれも目を通していないものがたくさんあるとか・・・私はこれまで何度も日記にトライしてきましたが,いまだかつて1年も続いたことがないんですよ。細川家の皆様が細川家をどれだけ大切にしてこられたかがわかりますよね。そのおかげで,史実が明らかになるのですから,本当にすごいことです。細川先生のお話を通じて,過ぎ去ったはずの歴史が生き生きと私の中に入り込んできました。とても不思議な感覚です。
 
 
N最後には,ご自身がメンバーとなっている社会的活動「森の長城プロジェクト(受け入れ困難とされている震災のがれきを活かして森の防潮堤を作るという新たな試み)」に関してご紹介がありましたね。これは,④の社会活動に関係するところだと思いますが,本当に多岐に渡りご活躍されていることを知りました。
 

YH:あの活動は,私も初めて耳にしましたが,ガレキを活かして防波堤を作り,その防波堤に苗木を植えて,森の長城(万里の長城みたいなイメージだと思います)にするというものですよね。単に防波堤を作るだけでなく,「育つ苗」を植え,未来に続く感じがとてもいいなと思いました。



N :歴史を知ることは将来の見通しを持つことにつながる」と最初にご紹介がありましたが,まさに現代も震災や国同士の争いなど戦国時代さながらの混乱が生じている時代・・・戦国を生き抜いた細川家の知恵を現代の震災復興活動に活かされているのではないかと感じました。

YH:そうですね。細川家が代々培ってきた知恵と,先生ご自身の経験が調和して,それが先生の様々な活動につながっているのでしょうね。

 そういえば,今日は③の細川先生の創作に関する話が先生ご自身からはなかったですね。

N:田中先生が講師紹介の中でおっしゃっていただけでしょうか。なんでも陶芸をなさったり,襖絵を描かれたりなさるそうですね。田中先生が,多才な細川先生をうらやましいとおっしゃっていましたが,本当にその通りだと思います。

YH:天は二物を与えずとよく言いますが,与えられているところには与えられているようですね。そう考えたら,自分は何を与えられているのかと,ふとさびしくなります(笑)。


 Nさんとはこんなことを言い合いながら会場を後にしましたが,歴史を肌で感じるということはこういうことでしょうか。日本史は苦手だった私ですが,もう一度手に取って,先生のお話をたどりながら読み返すと,また違った世界が開けるのではないかと思った次第です。

 細川先生,田中先生,大変貴重なお話をありがとうございました。


学長から一言:細川先生、田中先生方との昼食会後、実は私は大学入試関係の仕事で出張し、この講演を聴くことが出来なかったのです。。。昼食会での短時間の会話からも、細川先生の魅力、「森の長城プロジェクト」の魅力とそれへの情熱は十分感じることは出来たものの、細川日記の話を聞きそびれて本当に残念。。。グスッ!

2013/06/06

電気自動車のお披露目会が行われました!

学長室ブログメンバーのJNです。

 6/4(火)の午前11時から、工学部機械システム工学科の学生が製作した電気自動車(EV)のお披露目会が本学の構内で行われましたので、その報告をします。と言いましても、自分は授業で欠席でしたので、機械システム工学科のK先生とY先生、代わりに報告をお願いします!

 機械システム工学科のKとYです。それではお披露目会の様子をお伝えします!
今回お披露目したEVはレーシングタイプのオープンカーです。1人乗りのコンパクトな車で、マイクロカーに属します。
  このEVは昨年度、4年生がシャシ(車の骨組み)関係を設計・製作、そして別の学生がボディをそのシャシに合わせて3次元CADを使って設計し、そのデータを基に業者に依頼して製作しました。ボディはFRP(繊維強化プラスチック)製で塗装も学生が行いました。まさに世界に1台しかない車です。また、2/24(日)に広島県府中市で開催された「第4回全日本EV&ゼロハンカーレースin府中」においては、EV部門で見事に優勝した車でもあります!詳しくはこちら→http://www.fukuyama-u.ac.jp/gakubu/mecha/news/newh250227.html 

 当時の4年生は卒業しましたが、現4年生が引き継いで、公道を走れるように頑張っています。また、これからの新しい車両区分となる超小型自動車を大学から発進しようと考えています。

 お披露目会には、学長、副学長をはじめ多くに方々の参加があり、電気自動車の研究・開発の経緯などをこの会で紹介しました。試乗することはできませんでしたが、電気自動車を見るだけでなく運転席に座ったりしてより詳しく見ていただきました。


今後、この車をどこかで見ることができるかもしれませんよ!お楽しみに!


学長から一言:‘ほしいな!’という顔して見ている赤のブラースが私です。。。学生が走りを見せてくれましたが、音もなく、実にスムーズ。。。‘ほしいな!’

六月の桜

 
 四月に行った「福山大学の桜 ミニフォトコンテスト」の入賞作品を学外と学内の2ヶ所で展示しています。すでに葉桜の季節となり、桜の花の話題を取り上げるのは少し季節はずれの感もありますが、大学の桜の景色をもう一度写真でお楽しみください。
 学内ではスクールバスの待合室(緑のこかげ)内で入賞3作品を見ることができます。初夏の草木を背景に、少し涼しげな春の風景が浮き立っています。

 もう1つは大学から最寄のJR松永駅にあります。こちらは、スクールバス乗り場に向かう階段の踊り場の掲示板に、入賞3作品とその他の評価の高かった2作品を展示しています。階段の途中でちょっと足を止めてみて下さい。
 
 
学長から一言:メンバーのDr.KY,ありがとうございました。「2度おいしい桜」ですね。松永駅の関係者の皆様に,感謝! 松永駅を利用される方々に楽しんでいただけるとうれしいです。