2017/01/23

キャリアデザインの授業で、「新しい挑戦に取り組んだこと」をプレゼン!

大学教育センターの、学長室ブログ担当のT&Wです。今回は、授業突撃レポートです。

 

本学のキャリア科目の中に選択必修の「キャリアデザインⅡ」という授業があります。大学教育センターの津田将行講師が担当しています。

1月20日(金)5限、その授業を見に行きました。「飛び込む力」「考える力」「会話する力」を重視しているという、面白くて有意義な授業の一端を垣間見ることができました。質疑応答にも加わってしまいました。


授業の名称の通り、「将来をデザインする」ためには、足下のひとつひとつを充実させることが大事です。今回の授業では、「後期の3ヶ月に、新しい挑戦に取り組んだこと」というテーマでプレゼンしていました。各自作成したPowerPointを用いての4~5分の口頭発表です。発表テーマはじつに多様で、「バック駐車がうまくなるために」「(世界遺産検定や基本情報技術者試験など)検定へのチャレンジ」「シャーロックホームズシリーズを読破する」「筋肉を付けたい」「サークル活動における活動拠点の清掃、道具の新調、他校との交流の活性化」「毎日走る」「規則正しい生活」などでした。それらの目標が達成できた人、できなかった人、表情を交えての発表が続きました。


この活動、この経験を通して、先ずは自らをみつめ、プレゼン能力を自己評価し、加えて質疑応答などの相互活動のなかで、相対評価もすることとなります。多面的に評価を受けるこの活動は、今後も積み重ね、磨いていくことになります。

こうして、日々を振り返り、それを語り出しながら、将来へのデザインがかたどられて行くのです。これは2年生を中心とする約40名の授業でのささやかな取り組みですが、このようにして学生一人ひとりへの細やかなアプローチを蓄積していきます。
もちろん、学年が上がるにつれて、それぞれの専門における力を付けていくのですが、これらすべてが本学の高い就職率を支えているのです。


学長から一言:学生から社会人になるには、専門の知識や技能を身につけるだけでなく、こうした活動を通して、自分を見直す、それを仲間と共有する、ということもとても大切ですねッ!

2017/01/21

機械システム工学科の学生、3Dプリンタコンテストに挑戦!

学長室ブログメンバー、機械システム工学科の内田です。近年、PC(パソコン)でいろいろな形のものを作れる3Dプリンタが普及してきています。福山大学でも、機械システム工学科の高精度型3Dプリンタ「高速光造形機」や、工学部共同設備の熱溶解積層型3Dプリンタ2台を活用して、先端的な造形技術に関する授業や研究を行っています。

機械システム工学科の高速光造形機
高速光造形機で製作した部品類


さてこのたび、3Dプリンタによる作品コンテストが福山市内で開催され、機械システム工学科3年生の大林成彦君が参加しました。コンテストは、「片持ち梁(はり)」という機械の基本構造を3Dプリンタで作製し、耐えられる荷重の大きさを競うものです。作品は分解して10cm角の箱の中に納められることなど、難しい条件も課されます。

まず、学科のCADシステムを使って片持ち梁の設計を行いました。コンピュータで設計した梁に荷重を加えるシミュレーションを行い、壊れやすい部分がないか確認しながら形を整えます。



次に、完成した設計データを、コンテスト主催者である広島県立総合技術研究所 東部工業技術センターに持ち込み、センター保有の3Dプリンタで打ち出します。上に述べたように学部や学科にも3Dプリンタはあるのですが、プリンタの形式がコンテストの指定条件に合わなかったことや、コンテスト用の片持ち梁を作るには打ち出し方のノウハウとテクニックが必要だったことなどにより、今回は東部工業技術センターにサポートいただきながら出力しました。



下の写真が、打ち出し完了した作品。PLAという材質のプラスチックでできています。ただの棒のように見えますが、なるべく軽くするために内部を空洞にするなど、工夫を凝らした設計にしています。作品の重量は設計通りの196gで、200g以下というコンテストの条件を満たしています。1本上に突き出ているのは、部品どうしを結合するためのピンです。



これがどれくらいの荷重に耐えられるのか、いよいよテスト開始です。作品を東部工業技術センターの試験機に取り付け、先端を上方向に引っ張っていきます。



荷重を増すにつれて梁はしなっていき...



やがて「ビシッ!」という音をたてて壊れました。

耐えることができた荷重は13.5kg。う~ん、もうちょっと強いはずだったのですが... 残念ながらコンテスト1位の作品には勝てませんでした(1位は設計会社のプロでした)。しかし今後のさらなる頑張りを期待するということで、地元企業の研究会である「ひろしま先進ものづくり研究会」から奨励賞をいただきました。



今回のチャレンジャー大林君の弁。
「打ち出している最中に部屋の温度が変化して作品が変形してしまうなど、なかなか設計通りの精度のものができずに苦労しました。自分で作品を作ることで、物を作ることの難しさを改めて実感しました。これからは、商店で売られている物などの見方も変わると思います。いい体験をさせてもらえました!」


残念ながら今回のコンテストでは、いまひとつ成績が伸びませんでしたが、自分で設計したものを実際に作製して性能評価するという一連のプロセスを通じて学んだものは大きかったようです。必勝策のアイデアもつかめたので(これは極秘です)、その秘策は先輩から後輩へと受け継がれ、きっと来年のコンテストでは福山大学が1位を獲得することでしょう。乞うご期待!!!


学長から一言:まずはチャレンジですねッ!素人から見ると魔法の箱かドラえもんのポケットのように見える3Dプリンタも、使いこなすには、設計からしっかり学ばないといけないようですねッ!次を期待していま~す!!!

人間文化学科にて。ドイツ語検定合格体験記-「外国語」と向き合える濃密な時間

学長室ブログメンバーの人間文化学科Sです。こんにちは。今回のキーワードは、「ドイツ語」です。

人間文化学科では「語学資格取得支援」を掲げており、就職のため留学のためなど、さまざまな目的を持って外国語を学ぶ学生がいます。そして今回、本学科の学生が、ドイツ語技能検定にて学科ではなかなか合格者の出なかった中級相当の結果を出すことができました。(中国語資格のHSKもそうですが、週一回の授業だけで中級にはなかなか合格できません。特にリスニングのハードルが高い!)

本学の人間文化学科は、3年間にわたりドイツ語を授業で学ぶことのできる、広島県東部では唯一の学科です。ドイツ語を通してヨーロッパの文化を学ぶことができます。

ドイツの学問・文化は、日本の特に江戸時代以降大きな影響を与えてきました。前野良沢と杉田玄白による『解体新書』は、ドイツ人医師による『ターヘル・アナトミア』を翻訳したものです。哲学では、ヘーゲル・ニーチェ・カントなど、知らない人はいませんよね。実験心理学の父とされるヴィルヘルム・ヴントもドイツ人です。また、食卓に並ぶことの多いソーセージやチーズ、ビールなど、ドイツの食文化は私たちにとっても非常に身近なものです。

中国語とは異なり、本学のドイツ語スタッフは少なく、ドイツ語圏からの留学生もいません。また、孔子学院のように学外で語学を学ぶことのできる場所もありません。一見、学習環境としては手薄な印象があるかもしれません。しかし、環境は作るもの。実はしっかりとドイツ語を学習できる環境が整っています。詳細は、以下に紹介する学生の体験記から。

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・検定ことはじめ (人間文化学科3年 木村美紗希)

ドイツ語検定の勉強を始めたのは2年生の冬休みころで、約半年以上その勉強に取り組みました。といっても独学ではなく、原先生から勉強会のお誘いがあったので、主にそちらで受験対策を進めていました。作業としては、対策用のテキストを解く・答え合わせ、の繰り返しです。しかしその際、先生からどこでどう間違えたのか、注意すべき点などアドアイスや指導を頂きつつすすめていました。勉強会は時間帯を決めて週に1回あったのですが、先生や友達との距離が近くとても「濃い時間」でした。今回のこの合格も勉強会あってのことだと思っています。

受験対策の際には、個人的に気をつけたこともいくつかあります。「私の場合」ですが、4級レベルの文法事項や単語を踏まえながら3級の文法事項を覚えていくこと、苦手な部分に重点的に取り組むことなどを意識しました。勉強方法は人それぞれだと思いますが、前回に比べて語彙が格段に増えるので「とにかく覚える」ことに重きをおきました。

そして受験直前はというと、過去問をひたすらこなしました。過去問を解くことでパターンを把握できますし「本番」の雰囲気もわかります。過去に出題されたものの中から、特に重要だと思うところをピックアップしそれを覚える、という作業を直前までしていました。会場に向かう途中の電車の中でも過去問と向き合っていましたし、とにかく必死だったのは記憶にあります。「頑張ってよかった」と感じるのもそうですが、ご尽力頂いた先生に本当に感謝しています。

・担当教員 原教授のコメント

ドイツ語技能検定(独検)において3級は、中級前半のレベルになり、文法は一通り終えて語彙力や表現力をつけている段階のレベルにある学習者が受験します。福山大学の場合は週に一度しかドイツ語授業が開講されていないので、木村さんは春休み中にもかかわらず勉強会には毎週欠かさず出席し、テレビでもドイツ語会話を視聴するなど、なるべくドイツ語に接する機会を増やして、見事に検定合格を果たしました。


学長から二言:木村美紗希さん、おめでとう。。。これからこの語学力がどう生かされていくか、とても楽しみにしています!文中にもあるように、ドイツの学問は日本の近代化において、とても大きな役割を果たしており、私が大学院生の頃は、英語だけでなくドイツ語の原書(心理学)も読んでいたので、大学院に進学する学生は学部では必ずドイツ語を勉強していたのですよ。。。




スマートシステム学科の学生がIEEE学生研究発表会で研究成果を発表

こんにちは、工学部スマートシステム学科(フェイスブックはこちら)学長室ブログメンバー伍賀です。

スマートシステム学科は、これまでもこのブログや学科Facebookでお伝えしてきましたように、学生の学外活動がとても活発です。昨年末にも世界的に著名な学会であるIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc:日本語では「米国電気電子学会」と訳されることが多い)が主催する発表会で、5名の学生が登壇しました。

そこで、その様子を、この発表会を主催した、スマートシステム学科の仲嶋一教授からレポートします。

仲嶋教授はこの学会のIMソサイエティ(計装と計測部門:他に38部門があります)の日本支部長を務めています。また、本学の安全安心防災教育研究センター長であり、平成28年度の文部科学省の学校施設の防災力強化プロジェクトに採択された「地震・津波・竜巻・土砂・火山災害等に対応したソフト・ハード一体となった学校の防災対策」のプロジェクトリーダです。

それでは、仲嶋教授、よろしくお願いします。

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スマートシステム学科の仲嶋です。

昨年の12月22日に学校法人福山大学 宮地茂記念館でIEEE学生研究発表会が開催され、スマートシ ステム学科の学生5人が成果発表を行いましたので、その様子を紹介します。先にも紹介がありましたが、IEEEはアメリカを拠点として全世界で40万人の会員を擁する権威ある電気・電子系の学会で、スマートシステム学科の教育・研究のターゲットであるIoT、ロボットなどの電気・電子システム技術をカバーしています。

今回の発表会には、全国から18件のエントリーがありました。学生発表会ですから対象になるのは大学院生までです。この発表会に、学部1年生の桑田航平君、学部2年生の花見堂大輔君がレスキューロボットに関して、学部4年生の萩原健太君(仲嶋研)が非接触の3次元室温測定、角野友来人君(研)が小型電気自動車の隊列走行の制御、山本篤君(香川研)が土砂災害予知に用いる遠隔メタンガス検出関して、と各々の研究成果を登壇発表しました。

4年生は卒業研究に関わる内容を卒論執筆の作業と並行して、1、2年生のレスキューロボットに関する2件は、伍賀准教授が主担当の授業を起点とする研究であるので、多くの学生が共著者となり、それぞれ発表の準備を進めてきたようです。

発表時間は質疑応答も入れて一人15分弱。頼れるのは自分の力だけのまさに対外試合です。並み居る専門家の先生方を前にして、皆さん相当緊張していましたが、それに負けずにしっかりと発表してくれたと思います。大学の先生方や企業や公立の研究所の方、他大学の学生達等たくさんの方々に熱心に聴講頂けました。

質疑応答では、満を持して会場から様々なご質問を頂くことになります。学生発表会ですから助け船は一切ありません。厳しい質問に少したじろぐ場面もありましたが、皆何とか乗り切りました。

 桑田航平君(1年生)
「レスキューロボットコンテストシーズを題材としたレスコンシーズ備後版の取り組み」

花見堂大輔君(2年生)
「Robocupレスキューブリッジリーグにおける小型レスキューロボットの開発」

萩原健太君(4年生)
 「超音波とマイクロ波の干渉を利用した非接触3次元温度計測の基礎検討」

角野友来人君(4年生)
 「小型EVにおける横列編隊の走行実験」

山本 篤君(4年生)
 「自由空間光通信網を用いた分光センシングのための送受信光学系の開発」

最後にホッとしたところで記念撮影
(左から、花見堂君、桑田君と共著者の岩本君(1年生)、萩原君、角野君、山本君)


4年生は正に今執筆中の卒業論文のブラッシュアップ、卒論発表の準備にきっと役立ったことと思います。また、1年生、2年生は、この発表会で見聞した事を糧にして、再び挑戦して欲しいと思います。このような経験が今後、社会に出た後にもきっと役に立つことでしょう。

他の学生の皆さんもどんどん挑戦してほしいと思います。

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仲嶋教授、ありがとうございました。

また、この学生発表会では、産業総合技術研究所 計量標準総合センターの主任研究員の安田正美先生による特別講演 「日時計から光格子時計まで -秒の再定義に向けて-」 が行われました。産総研で開発されている、Yb(イッテルビウム)原子時計の、130億年で1秒以下の誤差を実現するという超高精度な計測システムのお話は大変興味深いものでした。

安田先生の特別講演 「日時計から光格子時計まで -秒の再定義に向けて-」

H28年度は、スマートシステム学科のたくさんの学生が学会発表の機会を得ました。これからも、学会発表にむけた活動、研究をしていって、良い経験を積んでもらいたいです。


学長から一言:スマートシステム学科の学生の皆さん、とても元気ですねッ!お互いに目を外に向けて切磋琢磨している様子が、頼もし~い!!!この5人の中の1人は、これらの活動が認められて、1月19日には、学長表彰を受けましたよ。。。近いうちにこのブログでも紹介できるでしょう!




2017/01/20

スマートシステム学科 三年生の大実験「インフラがヤバい」

こんにちは、工学部スマートシステム学科(フェイスブックはこちら)学長室ブログメンバー伍賀です。

さて、福山大学に限らず、多くの大学工学部のカリキュラムでは、学生実験が取り入れられています(この学生実験は、工学部の講義の中では、単位を取得することが難しい科目として設定されていることが多いです!!)。福山大学工学部スマートシステム学科では、二年、三年次に学生実験を実施しているのですが、三年次後期には、スマートシステム応用実験の総仕上げとして、大実験を行っています。昨年の大実験のテーマは、こちらのブログでも紹介したように、「上空から目標点まで安全に移動するビークル(乗り物模型)の製作」 を行いました。

さて、今年は12月下旬から、1月下旬の期間に、以下のテーマでの大実験を実施しています。
「インフラがヤバい インフラ崩壊から人命を救え!」
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この実験説明書にあるように、福山大学30号館、安全安心防災教育研究センターで、テスト資料を破壊し、その破壊の様子をセンシングし、マイコンとネットワーク経由で送信するシステムを製作せよ!というとても実践的な開発、しかしながら学生諸君にはとてもハードルの高い課題です。
 30号館の実験室にあるコンクリートの資料を破壊する装置
30号館安全安心防災教育研究センター、旧構造・材料開発研究センターは西日本でも屈指の設備、巨大ロボットのハンガーとしてそのまま使えそうです。この一角に破壊装置があります。

 このシステムには、小型コンピュータである Raspberry Pi を使用します。情報工学科のブログでも紹介されていましたが、学生の皆さんは、プログラムに四苦八苦。情報工学科に負けないように勉強してほしいです。
センサーデータを取得するため、アナログデジタル変換回路を調査中。高速、高精度で破壊のデータをコンピュータに取り入れなければなりません。この回路の実現も非常に難易度が高いです。

アナログデジタル変換回路を製作中。これには実験や実習で練習してきた回路製作の技術が活かされています。
「データが出てこない、ちゃんと正しいピンにつながってる?」
「ハンダがちゃんと着いていないのでは・・・・?」
チームに分かれて課題にあたっていますので、相談しながらプロジェクトを進めていきます。

オシロスコープで、センサー回路の挙動をチェック、チームのみんなで力を合わせて問題を解決していきます。チームワーク、プロジェクトのスケジューリング、役割分担などのプロジェクトマネジメントの力が試されます。

この大実験、現在(1月20日)の進捗は、ようやくデータ取得の目処がたったところです。残り時間が少なくなってきましたが、なんとか、全チーム実験が大成功!災害時に役立つデバイスをスマートシステム学科から発信!となって欲しいです。


学長から一言:三年次までの学びの集大成のアクティブ・ラーニングですねッ!!!すばらしい達成感を味わえるところまで、学生の皆さん、しっかりがんばって!!!






2017/01/18

大学院人間科学研究科の授業~ゼノ少年牧場の見学~

こんにちは。学長室ブログメンバー、心理学科宮崎です。

本日は、心理学科の筒井助手大学院人間科学研究科の授業の様子を紹介していただきます。

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2016年12月12日(月)、大学院人間科学研究科の授業(実習)の一環で、社会福祉法人「ゼノ」少年牧場へ施設見学に行ってきました。ゼノ少年牧場には心理学科の卒業生も就職しており、ゼノ少年牧場の職員が現在心理臨床学専攻で社会人院生として学んでいます。心理学を学ぶ学生が福祉の現場を知っておくことはとても重要と考え、昨年度からゼノ少年牧場での見学実習を行っています。今回の見学には、心理臨床学専攻の大学院生5名に加え、心理学科の学生4名も参加しました。

ゼノ少年牧場は知的障害児施設として設立され、現在では障害児入所施設、障害者支援施設、児童発達支援センター、保育所、グループホームなど70余りの福祉サービスを提供しています。今回は、その中の3か所の施設を見学させていただきました。

まず、多機能型事業所である「ゆめの木・わかば」に伺いました。ゆめの木・わかばでは、就労移行支援、就労継続支援事業B型、生活介護事業が行われています。
就労支援では、利用者の特性や希望(働いてお金を稼ぎたい、楽しく働きたいなど)に応じて働く部門が設けられています。設立当初は1種類の仕事しかなかったそうですが、現在では40種類の仕事(雑巾づくり、宅配便、清掃など)に増え、利用者がローテーションを組みながら仕事に取り組んでいるそうです。

(ゆめの木・わかばパンフレットより一部抜粋)

次に、児童発達支援センター、相談・療育支援事業所である「ゼノこばと園」に伺いました。ゼノこばと園では、相談支援事業、療育支援事業が行われています。今回は、個別支援の様子や、グループ活動の様子を邪魔にならないよう周囲から見学させていただくことができました。子どもたちはクリスマスに向けての制作や、クリスマス会を行っており、とても楽しそうでした。

(「ゼノ」こばと園パンフレットより一部抜粋)

最後に、障害児入所施設である「ゼノやまびこ学園」に伺い、法人全体の説明をしていただきました。川元園長からは、虐待による施設入所が増加していること、特に保護者間のDVを目の当たりにする「心理的虐待」が増加しているというお話を伺いました。学生たちはとても真剣に耳を傾け、いろいろなことを考えている様子でした。

(「ゼノ」少年牧場 法人要覧より一部抜粋)

その後、「ゼノやまびこ学園」内を見学させていただきました。子どもたちは、見慣れない大人たち(本学学生と教員)にとても興味津々で、喜んでいる子もいれば、びっくりしてしまう子、無関心な子もいてさまざまでした。最後には、「ばいばーい!」と手を振ってくれた子どもたちの笑顔がとても印象的でした。

見学に参加した学生たちは、福祉施設の現状を目の当たりにして、様々な刺激を受けることができたと思います。今後の進路選択、卒業論文の研究テーマ選択に役立ててもらえたらうれしいです。

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学長から一言:福祉の現場を幅広く垣間見ることが出来て、なかなか有意義な施設見学でしたねッ!事前・事後学修、とりわけ事後の内省(reflection)をしっかり行って、学修効果を高めましょう!

2017/01/17

<情報工学科>授業「専門英語」の紹介

 学長室ブログメンバーの工学部情報工学科の池岡です.

 情報工学科の特徴ある授業の一つをピックアップし,担当教員によりわかりやすく紹介してもらうシリーズの第二弾になります.今回は,山之上教授の担当「専門英語」です.

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 情報工学科ではどんな授業が行われているのだろう?と疑問を持つ高校生は多いのではないかと思います.今回は,私 山之上が情報工学科の授業の一つ「専門英語」を紹介します.

 情報工学科に限らず,工学部のどの専門分野においても,英語の読み書きができることは,今や技術者として必須の技能です.授業「専門英語」は専門分野に特化した英語の授業です.英語は大事なのですが,一般的に工学部の学生は他学部の学生と比べて,英語が苦手な場合が多いようです(文献[1],[2],[3]など).

 そこで,情報工学科の多くの学生に興味を持ってもらえるように,福山大学情報工学科の専門英語では,Raspberry Pi という小さなコンピュータを使って,グループ学習によるアクティブラーニングとして実施しています。教科書は,Raspberry Pi のプログラミングに関する英語の本を使っています.教科書の中にはゲームを作ったり,ロボットを動かしたりする内容も入っています.

専門英語でRaspberry Pi を使っている様子

 毎週,教科書を読む範囲を決めておき,受講者は授業の前に,その週の教科書の範囲でわからない単語とその意味を調べて,福山大学の学修支援システム「Cerezo」に提出しておきます.授業では,各グループが協力して教科書のその週の範囲を読んで,実際に,各グループに1台ずつ割り当てられた Raspberry Pi の上で実行し,報告書をCerezoに提出します.
 
 細かなところを読み飛ばすと,教科書通りに動かない場合があります.このようなとき,グループ内で相談して,解決できると良いのですが,解決できない場合は担当教員が簡単なアドバイスを行っています.

 また,この授業では学生が辞書を持参することになっています.その他,Webで検索して調べることも推奨されています.

 情報工学科の専門英語は下の写真に示すような,工学部の「実験工房」と名付けられた実験室で行っています.


専門英語の授業の様子

 教員が説明するとき,プロジェクタに教科書の内容などを投影しますが,それが後ろの方のグループでは見えにくい場合があります.この問題に対応するため,担当教員が研究を行っている「ポータブルクラウド」と,その中で使える「Distributed Web Screen Share」を利用しています.これにより,教師側のパソコン画面が,受講者が持参するパソコンやスマホに表示され,細かい字も手元で見えるようになります.

 授業の最中,教科書通りにやっても動かない部分を受講生が見つけました.担当教員が英国人の著者にそのことを問い合わせたところ,著者から教科書が間違っていたと,返事がありました.また,著者のWebページで,教科書の間違いを担当教員が指摘したことを提示してくれました.教科書が間違っていたことと,その指摘が著者のWebページに掲載されたことが,授業で紹介されました.

 授業の後半では,小テストも行われます.小テストの問題の例を下に示します.このように、小テストの問題は日本語で出ているのですが,教科書に直接答えが載っている問題ではなく,文章の内容を理解し,複数の文を組み合わせて考えないと正解できない問題もあったので,学生はちょっと苦労したようです.小テストは,その場で学生に解答してもらい,終了したらすぐに正解の例と,なぜそうなるか?等の説明を行いました.

小テストの問題の例

 受講生からは,「英文で書かれたサイトを見たが大体内容が理解できた.なんだかんだで英語力がついていることを知った」,などの感想をもらっています.
 
 この授業については,2016年9月2日から9月4日まで,函館市のホテル恵風で開催された「情報処理学会夏のプログラミング・シンポジウム2016」で発表を行いました.この発表については、ICT教育ニュースのサイトでも取り上げていただきました.発表の質疑応答では,情報処理教育の分野で有名な先生方から意見をもらっています.その意見などを今後の授業に反映していって,授業の改善を行っていこうと思っています.

参考文献
[1] 長井克己 "香川大学におけるTOEICテストの分析(2005-2006年度)", 香川大学教育研究, Vol. 4, pp.40-52, 2007.
[2] 中畝菜穂子, 熊谷龍一, 五島譲司, “TOEICテスト結果と入学時および入学後の英語成績との関連”, 新潟大学大学教育開発研究センター 大学教育研究年報, Vol. 11, pp.43-49 , Mar. 2006.
[3] 株式会社野村総合研究所, “「工学離れ」の検証及び我が国の工学系教育を取り巻く現状と課題に関する調査研究報告書”, 先端的大学改革推進委託事業調査研究報告書, 文部科学省高等教育局大学振興課大学改革推進室, 2010.

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 以上山之上教授による授業「専門英語」の紹介でした


学長から一言:いかにも、情報工学科の「専門英語」!!!という感じですねッ。。。英語の教科書通りにやっても「動かない」ことから、教科書の間違いを学生が見つけるなんて、おもしろ~い!!