現在、大学では定期試験が行われており、猛暑の中、学生は一生懸命試験勉強に励んでいます。
さて、薬学部 松岡 浩史 講師より、嬉しいニュースが入ってきました!
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こんにちは、薬学部の松岡です。
7月28日(金)に、株式会社ネクサスから、薬学部の病態生理・ゲノム機能学研究室へ研究機器「電気泳動槽」を寄贈いただきました。
今回の寄贈にあたり来学されたのは、株式会社ネクサスの代表取締役の川上慶彰様です。また、この寄贈をコーディネートされた山陰合同銀行広島西支店の重親支店長と島田様も一緒に来学されました。
薬学部長室にて、贈呈式が行われました。
左から順に、重親支店長、川上様、鶴田薬学部長、道原教授、松岡講師です。
その後、松田学長のもとへ、研究機器を寄贈いただいたことを報告に伺いました。
今回の事の発端は、本学大学院・薬学研究科の修士課程を卒業した菊本大輔さん(現在は薬剤師として株式会社ネクサスへ勤務)から当研究室の方へ、教育機関寄贈型私募債贈呈品として研究機器を寄贈したいという連絡をいただいたことです。
菊本さんの大学院時代に、私(松岡講師)が研究指導にかかわっていた縁で現在でも親交があり、卒業後も大学へよく訪ねてきています。菊本さんと共に行った研究成果は、共著者として2015年に英文誌PlosOneへ報告させていただきました。その後、研究も発展し、2015および2016年度の日本薬学会中国四国支部において学生発表奨励賞を学生さんが受賞することができました(→2015年度、→2016年度)。そして、2017年に英文誌Journal of Biochemistryへも報告することができました。
このように、菊本さんの研究成果は、確実に後輩へと受け継がれています。今回、株式会社ネクサス代表取締役の川上様が、後輩たちへ何かしてあげたいという菊本さんの意向を汲み取ってくださり、研究機器の寄贈という形になりました。
さて、架け橋となった菊本さんは所用により来学いただけませんでしたので、菊本さんとの関わりの一場面をご紹介します。
2014年に広島市で開催された日本薬学会中国四国支部大会の合間に、菊本さんと学生さんと共に広島風お好み焼きをいただきながら、現場の薬剤師の仕事の様子や、研究の思い出ばなしなどで盛り上がりました。写真の一番左が、菊本さんです。
実際に寄贈いただいた「電気泳動槽」です。
生物系の研究をされている方にはとても一般的な装置ですが、主な使い道はポリアクリルアミドゲル電気泳動を行なうことでタンパク質や核酸などを分離・検出するために用いられます。
さて、タンパク質や核酸などを分離・検出することで、何がわかるのか?
生物の遺伝情報は、親から受け継いでいるゲノムというDNA物質(核酸)に書き込まれています。そこにある情報は、RNAという物質に移された後に、最終的にタンパク質という物質に変換されることで機能を発揮しています。このような、DNA→RNA→タンパク質という遺伝情報の流れをセントラルドグマとよびます。
このセントラルドグマの流れのバランスが乱れると、最終的に作られてくるタンパク質の種類や量の乱れにつながります。このバランスの乱れが、病気の原因の一つとなっています。正常な状態と異常な状態(病気)において作られるタンパク質の種類や量のちがいを検出し、病気の原因となるタンパク質を特定するために、今回、寄贈いただいた電気泳動槽を使用させていただきます。
道原教授が率いる病態生理・ゲノム機能学研究室のメンバーです!
福山大学から巣立っていった卒業生が、就職後も本学のことを気にかけてくれて、そして何かしてくれようとする想い、とても嬉しく思います!感謝します!
「病態生理・ゲノム機能学研究室」では、本学研究・教育支援基金の一環として「遺伝子に基づく薬物・栄養指導基金」も受けつけております。宜しければご覧ください。
学長から二言:うれしいお便りですねッ!母校思いの卒業生に感謝!そして山陰合同銀行様にも感謝!
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