2015/04/10

中村和裕と申します。

 学長ブログをご覧の皆様初めまして。今年(2015年)の4月1日から福山大学経済学部の助教として働いている中村和裕と申します。学長室ブログのメンバーにも早速なりました。初回は、まず自己紹介から。


 福山市出身の元プロ総合格闘家であります。
 
 福山市で産まれ福山駅周辺で育ち、暁の星幼稚園、福山市立西小学校、福山市立城北中学校(途中転校あり)、近畿大学附属福山高等学校を卒業しました。小学3年生の頃に福山駅北口近くの羽原道場という柔道場で柔道を始め、高校3年生の時はインターハイ、−95キロ級で5位入賞しました。そして広島県で開催された広島国体では少年男子の部で優勝した経験があります。

 大学は千葉県にある国際武道大学体育学部武道学科に進み、柔道の見識を高めると共に教育としての体育や武道について体験を通して理論的に捉えるよう勉強しました。競技面では大学4年時に全国大学体重別選手権−100キロ級で準優勝をし、全日本体重別選手権−100キロ級でも準優勝しました。どちらも決勝はアテネオリンピック柔道金メダリストの鈴木桂治氏でありました。しかしこの結果が認められ、柔道のナショナルチームに入り海外での試合も経験させて頂きました。

 大学卒業後は千葉県にある(株)京葉瓦斯という都市ガスの会社に就職しました。仕事と柔道の両立に苦戦しながら全日本実業団体重別選手権−100キロ級で優勝しました。会社では人事部に配属され主に福利厚生面での仕事を担当しておりました。

 その頃、世間では「PRIDE」というニュースポーツが世間を騒がせていました。そのニュースポーツはボクシングのような真剣勝負でありながらボクシングにはない投げ技や関節技の使用が認められる総合格闘技という名称のニュースポーツでした。またその「PRIDE」のリングで桜庭和志選手が総合格闘技世界最強軍団と宣伝されていました、ブラジルのグレイシーファミリーを撃破しており、私はこの試合をテレビでみて、「俺でもやれるんじゃないか」と思い、「PRIDE」参加の道を模索しました。

 京葉瓦斯に就職してからは、柔道の練習では明治大学柔道部によく行っておりました。その当時の明治大学柔道部の監督はバルセロナオリンピック柔道金メダリスト吉田秀彦氏でした。私からしたら神のような存在です。その吉田氏が監督を退任されて「PRIDE」に参戦されました。私は柔道の試合の傍らロシアの格闘技サンボやアマチュア総合格闘技の試合に参加していたので、その事が吉田氏の耳に触れて一緒に練習しようという事になりました。その縁で「PRIDE」に出場できる運びになりました。不安もありましたが「PRIDE」に出場できるという希望だけをみるようにして会社を退社し吉田氏が主催する吉田道場の一員となり世界の強豪といわれる人たちと戦いました。
 
 柔道の選手生活にはないエンターテインメントの世界に入り戸惑うことが沢山ありました。オリンピックアスリート並のテレビ露出や人々のリスペクト対応、またそれ同等のバッシングもありました。選手生活の傍ら吉田氏が主宰する柔道場「吉田道場」にて柔道の指導も行いました。それまでは勝利のための柔道でしたが、幼稚園児から60歳代のかたまで生涯スポーツとしての柔道に触れあう姿をみて、柔道への新しいかかわり方を学びました。また吉田氏がおこなっている柔道普及活動「VIVA JUDO」という活動にも10年ほどかかわらせていただきました。その中で吉田氏が参加児童へ同じ目線にたって指導される姿に感銘をうけました。吉田氏の柔道指導から学ぶことがたくさんありました。
 
 他にも日本サッカー協会が主催している社会貢献活動「夢先生」にも2011年から参加しております。この活動はアスリートが小学校、中学校に訪問し夢を持つことの大切さを伝える活動です。この活動を通して小学生、中学生に伝える事の難しさを痛感し、人に伝えるためにはどうするべきかを真剣に考えるいい経験となりました。またこの活動を通じて東日本大震災で被災した小学校にも何度も行かせていただき被災地で頑張る人の姿にたくさんの勇気をいただき、被災地に対してどうするべきなのかを真剣に考えるようになりました。これからもできることを続けていく覚悟です。
 
 選手生活最後の年には今までの体験の可視化を目標に早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に入学しました。そこでおもにスポーツマネジメントを中心に、するスポーツ、みるスポーツ、支えるスポーツについて超一流の教授陣の知識や考え方に触れ、私自身に多くの視点が与えられました。そしてなによりも同じ志を持った仲間と出会えたことが一番の財産だと考えます。大学院での生活はスポーツ全体を考える大切な時間でした。

 そして2014年12月21日に引退試合を行いプロ総合格闘家として11年9か月の現役生活を終えました。競技スポーツ、生涯スポーツとしてのスポーツ、教育としてのスポーツ=体育、スポーツからの体験を理論的にとらえることは改めて競技スポーツ、生涯スポーツの利点や欠点の気づきになるものでした。この体験を学生に伝えられるよう更なる努力を重ねる覚悟です。

 この福山大学では教育者として研究者として、オリジナリティを大切に、そして我が故郷福山市と福山大学の正の化学反応が起きるよう挑戦し続けます。皆様よろしくお願いします。

以下、ご参考まで。
【中村和裕オフィシャルブログ】
  http://ameblo.jp/kazism/
【中村和裕とは? 広島県福山市出身の総合格闘家の素顔】※音が鳴ります
  https://www.youtube.com/watch?v=yer8L7hnync


学長から一言:福山大学の経済学部経済学科には、全国的にも珍しいスポーツマネジメントコースというユニークなコースがあります。。。するスポーツ、みるスポーツ、、支えるスポーツ。。。のマネジメントを勉強します。。。こんなすてきな先生と一緒に!!