2016/04/22

国際経済学科新任 劉曙麗講師のご紹介

こんにちは!国際経済学科ブログスタッフの足立です。新入生もそろそろ大学にも慣れ、みんな元気に授業やサークルに参加していますね。

さて今回は、平成28年4月1日に国際経済学科に着任した、劉 曙麗 講師を紹介します。

劉講師、はじめに略歴を教えて下さい。

私は、在中日本企業の北京事務所で三年ほど勤めてから2001年に来日し、日本語学校で日本語能力を更に向上させ、2002年に拓殖大学国際開発学部に入学しました。同大学では、開発経済学の枠組で中国とアジア地域の経済発展について勉強しました。

(余談ですが、福山大学のキャンパスは、四季折々、建物と自然の調和が取れて落ち着いた雰囲気がありますが、拓殖大学とよく似ていて、とても気に入っています)

その後、2006年に早稲田大学大学院アジア太平洋研究科に入学し、修士課程と博士課程ともに浦田秀次郎先生の指導の下で、アジア太平洋地域経済、特に日中間の経済関係について研究しました。

特に博士課程在学中は、日本経団連 21世政策研究所で「中国の外資政策と日系企業の対応」という研究プロジェクトのリサーチアシスタント(2008年~2009年10月)と、早稲田大学グローバルCOEプロクラム「アジア地域統合のための世界的人材育成拠点」のフェロー(2008年~2012年まで)に採用されました。博士論文の執筆と二つの研究プロジェクトへの参加の同時進行でしたので、多忙な日々を過ごしていましたが、自分を成長させる良い機会でした。

2012年9月に博士学位を取得後、2013年春から一橋大学イノベーション研究センターで特任講師として勤めた後、2016年4月に福山大学に着任しました。

ハノイでの国際学会 発表中
学会発表後の記念撮影


初来日から15年ということですね。担当の授業と研究分野を教えてください。

学部では中国経済論、アジア経済論、中国ビジネス研究、そして大学院では中国経済特論の授業を担当しています。

また、主な研究分野は、中国とアジア地域の経済発展です。特に、経済学の理論と実証分析により、日中韓の直接投資、貿易関係、そして中国に進出している日本企業の経営活動の研究を行ってきました。

最近は、科学技術の視点から日中経済関係の深化について強い関心を持っております。ヒト(人材、移民)、カネ(直接投資)、モノ(貿易)の移動による日中経済関係の相互依存が深化してきています。特にモノに関して言えば、輸出入されているのは、洋服など有形な一般財だけではなく、技術、知識を内蔵している無形な知的財(特許、商標など)も急増しています。

日本にとって一般財の対中貿易収支は赤字ですが、中国への無形な知的財の技術移転によるライセンス料の収支は黒字です。また、経済成長とともに拡大しつつある中国を含めアジア諸国の旺盛な購買力の影響を受けて、日系企業の現地生産、現地販売とともに、現地への特許、商標などの出願も急増しています。

その一方、多くの日本企業は、中国などの途上国での知的財産の侵害や模倣の問題に悩まされ、そのジレンマにも直面しています。アジア地域の経済関係、特に日中間の関係については、従来の貿易や直接投資の側面からの分析だけでは不十分と考え、科学技術の視点を取り入れて研究を進めたいと思っています。

趣味や特技は何かありますか?

激しい運動は苦手ですが、汗をかいて動くことが好きです。実は、仕事柄座る時間が長いので、バランスを取るためでもあります。研究の隙間時間を利用した、ベランダのミニ菜園で土いじりをしたり、山登りや散策をしたりしながらの写真撮影も好きです。福山大学在任中、ぜひ瀬戸内海の魅力を探索し、心で感じ、また写真として残しておきたいと思っています。

その他にも、最近は、福山駅前のホットヨガに通い始めました。深い呼吸を意識しながら精神を統一していくと、ポタポタと流れる汗とともにストレスも流れていく感じがして、終わった後には爽快感があり、とても気持ちいいです。今とてもはまっています。

白馬山頂にて
山登りにホットヨガ、健康的ですね!


論語の中の言葉ですが、「三人行、必有我師焉(三人行えば必ず我が師有り)。択其善者而従之、其不善者而改之(その善き者を択びて而ち(すなわち)これに従い、その善からざる者は而ちこれを改む」。世の中では誰でも、短所と長所がありますが、周りの人の長所を見つけるのは、第一歩。さらにそれを見習い、吸収できたら、必ず少しずつ成長していくでしょう。書籍からの知識の吸収も大切ですが、社会に出て他人から何かを学ぶことも重要であると常に思っています。

ご紹介した経歴のとおり、私は来日前に中国の日系企業で勤めた経験があり、今は外国人教員として日本の大学に務めていますが、皆さんと同じく日本の大学で教育を受けてきました。みなさんの気持ちがよくわかると思います。自分のその時の経験が皆さんの大学生活に少しでも役立つなら、何より嬉しいです。

また、専門は中国経済ですが、中国は日本企業の貿易相手・投資先・観光市場としての存在感を高めています。果たして中国はこのまま成長し続けるのでしょうか。これまでの発展の軌跡にはどのような特徴があるのでしょうか。また、市場や投資先としての中国のビジネス環境や、中国における日本企業のビジネスの現状と直面している課題はどのようなものでしょうか。中国経済や中国ビジネスについて、あるいはもっと単純なこと、例えば中国人とどのように付き合ったら良いのかなどの疑問や興味がございましたら、ぜひ一度研究室に遊びに来てください。

いつも笑顔で元気な劉講師!国際経済学科がパッと明るくなりました。学生の皆さん!劉講師のオフィスを訪れて、中国人との付き合い方を学びましょう!


学長から一言: チャーミングでバイタリティあふれるすてきな女性教員を、国際経済学科に迎えることが出来ました。。。これで女子学生が増えるといいな~。。。と学長のつぶやき。。。