2016/10/14

米国インディアナ大学から日本史研究者がやってきた!福山大学 公開学術講演会

こんにちは、学長室ブログメンバーのT-boneです。本日は、10月5日(水)に行われた福山大学公開学術講演会の様子をご紹介いたします。

この講演会は、教育史学会60周年記念国際シンポジウムで報告するために来日された著名な日本史研究者であるリチャード・ルビンジャー教授(米国インディアナ大学)を本学にお招きし、学生の教養を高めるとともに教員の研究活動を促進することを目的として、人間文化学部大学教育センターが共催したものです。



まず、大塚副学長より、ルビンジャー教授の紹介がありました。彼は、江戸時代の私塾に関する研究によって米国コロンビア大学で博士号を取得し、その研究は内外の学界で高い評価を受けました。ヴァンダービルト大学、ハワイ大学、インディアナ大学で教鞭をとる傍ら、日本研究を中心とする歴史研究を精力的に展開し、京都大学人文科学研究所などの日本の諸大学でも客員教授を務めた経験をおもちです。大塚副学長の古くからの友人であるルビンジャー教授からは、"I will go anywhere, if he asks me to"とのこと。

さて、今回の演題は、"How I got into studying Japanese history and how I do it"(私の日本史研究:その始まりと方法)です。

ルビンジャー教授がこれまで取り組んでこられた研究テーマ、とりわけ私塾やリテラシー(読み書き能力)について、どのような方法でアプローチし、どのようなことが分かったか、英語と流暢な日本語を使って、約130名の聴衆を前に講演されました。


個人的に印象に残ったのは、ordinary people(一般の人々、あるいは庶民)という単語。吉田松陰の松下村塾や緒方洪庵の適塾といった私塾のように、学問や社会階級の高い人々が集まる学びの場だけでなく、一般の人々の文化や生活について知りたいと思い、私塾からリテラシー(読み書き能力)へと研究テーマをシフトしたとのことでした。

詳しくはこちらのご著書をお読みください(amazonのリンクが開きます)。なお、両書ともに本学附属図書館で所蔵しておりますので、ご興味のある方は是非お越しください。

・ 私塾 近代日本を拓いたプライベート・アカデミー
・ 日本人のリテラシー 1600−1900年


質疑応答タイムでは、学生・教職員から英語での質問が飛び交い、学生たちには国際シンポジウムの雰囲気が伝わったのではないかと思います。あっという間の1時間30分でした。
花押について説明するルビンジャー教授


英語と日本語を交えての講演だったので、通訳は大塚副学長

講演後は、松田学長を表敬訪問されました。わずかな時間でしたが楽しそうに談笑されておりました。


ルビンジャー教授、ありがとうございました!


学長から一言:ルビンジャー先生、ありがとうございました。。。ご講演が聴けなくて残念でした!!!「福山大学のキャンパスは本当にきれいですばらしい」とほめていただきました。