2017/10/17

公開講座第4回「なにもない(?)ところになにかをつくるために―アートの事例から―」をリポート!

こんにちは、学長室ブログメンバーのmiuraです。

今回は、10月11日に三原市中央公民館で行われた、福山大学公開講座第4回目の様子をお伝えします。

第4回目の講座は、人間文化学部メディア・映像学科安田 暁教授による「なにもない(?)ところになにかをつくるために―アートの事例から―」です。

三原会場の様子
「アート」と一言で言っても、その言葉が含む範囲はとても広く、「よく分からない」、「難しい」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

今回の講座で安田教授は、「地域」と「アート」の関わりに焦点を当て、福山大学近辺で行われている身近な事例を紹介しつつ、そこで生まれる新たな可能性について具体的な例を挙げて解説しました。

安田教授はその一例として、まず「鞆の浦 de Art」の活動を紹介しました。

「鞆の浦 de Art」とは、近隣の作家による作品を鞆の浦の街中のいろいろな場所に展示する展覧会で、2012年から毎年行われています。

作品を鞆の浦に点在させることで、一般的に知られる「海辺のイメージ」以外の魅力を、作品を辿るという過程を通じて来場者に知ってもらうことができます。

またそれぞれの作品は展示場所と一体となっており、作品とその場所の佇まいを一緒に味わうことが出来るそうです。

「地域」と「アート」がコラボレーションすることで、そこを訪れる人を増やすだけでなく、新たな魅力の発見・発信に繋がるのですね。

その他にも「AIR Onomichi」(AIR=Artist in Residence)という尾道の空き家を活用したアート活動や、それに参加したアーティストのユニークな作品など、様々な事例が紹介されました。
作品を紹介する安田教授
それらの事例を踏まえた上で安田教授は、「アート」と「地域」との関わりでもたらされる可能性として「グローバルなつながり」「ダイバーシティの実践」「エデュケーションとの接続」という3つを挙げました。その中でも「エデュケーションとの接続」については、本学における取り組みに触れながら解説していました。

前述の「鞆の浦 de Art」には、本学のメディア・映像学科の学生達も参加しており、写真を中心としたアート作品を鞆の津ミュージアムにおいて展示したそうです。(学長室ブログ「メディア・映像学科が『鞆の浦 de Art 2017』に参加しています!」

学生達はこの活動を通し、作品を制作し展示するまでの一連のプロセスだけでなく、自分の考えを表現する一つの方法論を学ぶことが出来るとのことでした。

また学生がこうしたアートの活動に携わることで、一つの問題に対して複数のアプローチ・複数の答えがあるといった柔軟な思考力を身につけることが出来るため、教育の場においても有効であるとのことです。

福山市のスローガン「何もないとは言わせない!」(今回の講座のテーマもここからきています)の言葉通り、福山市にはたくさんの魅力がありますが、アートという視点を借りることでその魅力を捉え直し、新たな発想で世界に向けて発信することが出来るのですね。

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最終回となる次回のテーマは、「福山をワインの街に!~福山大学ワインプロジェクト~」です。
福山大学ワイン醸造所長である、生命工学部生物工学科吉﨑 隆之講師による「福山大学ワインプロジェクト」の紹介や、ワインを用いた地域連携についての話を聞くことができます。

10月21日(土)に本学会場にて行われます。
皆さん是非、お越しください!


学長から一言:安田教授のお話、面白そうですね~~「アート? 私とは別世界」と思っているあなたにも、きっと魅力的な話しだったのでしょう。。。う~ん、聴けなくて残念!!!