2017/12/05

地元自動車学校との交通安全共同実験をスタート! 機械システム工学科

こんにちは。学長室ブログメンバー、機械システム工学科の内田です。

今年9月より、地元松永の自動車学校「ロイヤルドライビングスクール」との共同研究「スマートホンを利用した安全運転支援システムの開発」を行っています。現在世の中で使われているスマートホンは、数々のセンサーや通信機能を内蔵していますが、この研究は、そのスマートホンを利用して、

  各種センサーで運転中のドライバーや車のデータを測定
      ↓
  データからドライバーの運転傾向や運転中の気分を推定
      ↓
  ドライバーに運転上の注意やアドバイスを与える

ということのできるスマートホンアプリ(ソフトウェア)を開発することを狙いとするものです。この研究の実験に、機械システム工学科の学生3名(自動車環境工学研究室卒研生の大林君、交通安心プロジェクトメンバーである1年次生の神田君と丸山君)が参加を始めました。
左から丸山君、神田君、大林君
彼らの役割は、ドライビングスクールの教習車に同乗して、ドライバーの生体量や教習車の挙動に関するデータ計測を行うこと。生体量とは、心拍数、頭部や眼球の動き、脳波など、人の心理・生理に関する測定量のことで、これらを運転しながら測定するために、腕時計型の心拍センサーや眼鏡型の頭部運動センサーなどのウェアラブル生体センサー(身体に装着するタイプの生体センサー)を用います。

実験は、11月18日(金)より、毎週金曜日と土曜日に行う予定でスタートしました。下の写真は、第1回目の実験車の走行前のシーンです。初めて行う実験ということで、ドライビングスクールの関係者も緊張した様子でした。


もちろん、学生たちも実験開始直前は大変でした。なにしろ、走る自動車に乗ってデータ測定を行うのは初めての経験です。4年次生の大林君が音頭をとりながら、PC、スマホ、各センサーの調整を忙しく進めました。特にセンサーはデリケートで、うまく動作しないこともたびたびなので、動作確認はひと仕事です。

各機器の動作がしっかり確認できたところで、実験車がスタート。実験車は、教習所内のコースと所外の公道コースを組み合わせた約30分間のコースを走って戻ってきます。


今回の実験で被験者ドライバーを務めているのは、ドライビングスクールの職員の方々です。下の写真は、腕時計型心拍センサーを着けているところと、眼鏡型センサーと脳波センサー(帽子のつばのように見えるものです)を着けて運転しているところです。

下の写真は、車の挙動を測定したり、生体センサーからのデータを受信したりするためのスマートホンアプリを開発しているところです。研究はまだ入り口に立ったばかりの段階ですが、今後地道に取り組みを進めて、世の中の交通安全に貢献できる研究成果を育てていきたいと考えています。



学長から一言:皆が持っているスマホが、安全運転に寄与するようになれば、これは「す・ば・ら・し・い!」。。。学生の皆さん、実験の難しさ、大変さと共に、その醍醐味も味わってねッ!!!