2016/07/14

第2回福山大学教養講座 元オリンピック選手の坂本直子氏による講演 『マラソンと私』

お疲れ様です。経済学科の学長室ブログメンバー、中村和裕です。

7月11日(月)に、平成28年度第2回福山大学教養講座が福山大学・大学会館ホールにて開催されました。



講師はアテネオリンピック女子マラソン日本代表の坂本直子氏(元 天満屋女子陸上競技部)でした。『マラソンと私』というテーマでご講演いただきました。

兵庫県立西宮高校時代の坂本先生は、インターハイ県予選3000mで第7位、高校駅伝県予選では3位と、全国の舞台には程遠く全国的には無名の選手だったそうです。



1999年に天満屋女子陸上部に入部し、高い目標を設定して自らに合った練習方法を模索しながら、日々の練習を重ねたそうです。特に入社1年目は今まで体験したことのない練習内容で、食事もできないほど辛い経験だったとのこと。

しかしその経験があったからこそ、2年目から自信をもって競技に取り組めたそうです。会場の本学1年生に対して、「今がしんどい時だけど、その経験が2年目以降に必ず活きてくるので、今を頑張ってほしい」と伝えておられました。

そして、オリンピックを大きく意識したきっかけとして、天満屋陸上部の先輩である山口衛里選手がシドニーオリンピックに出場し、現地応援に行ったことを挙げておられました。普段練習を共にしている山口選手があの大舞台で活躍する姿を見て、自分も出場したいと思うようになったそうです。



2003年1月には、初マラソンを2時間21分51秒(当時の初マラソンの世界記録)で走り、2003年世界陸上パリ大会で第4位、2004年アテネオリンピックでは第7位入賞を果たされました。アテネオリンピックで走り切った満足感あふれる表情を紹介されてましたが、実はご本人は悔しくて次回大会の北京オリンピックへの出場を考えていたそうです。


その後も現役として競技を続けましたが、怪我に悩まされ思うような走りができなくなったそうです。

また、アテネオリンピックに出場するまでは、常に前を見てオリンピック出場を目指していたそうです。しかし、オリンピックに出場してからは、追い上げてくる選手を気にして、後ろばかりを気にして、自分の走りに集中できなくなったとおっしゃられていました。


2013年3月引退し、その後は天満屋女子陸上部のアドバイザーとして、また福山市を拠点に、「走健塾」でランニング指導されるなど、現在では後進の指導や社会スポーツの普及にも力を入れて活躍されています。

講演では、(1)いつの場合も目標をもって実現に努力する、(2)負けず嫌いが自分を育てた、(3)日々の練習の積み重ねが大切、(4)周りの人たちへの感謝を忘れない、(5)記録を伸ばすには先に体作りを行うなどの順序がある、等々貴重なお話を聞くことができました。学生だけでなく、教職員にとっても大いに参考になる内容でした。


講演を通して、福山大学の学生には、目標を持つことや日々努力の積み重ねが成功に結びつくことなどの大切なメッセージが伝わったようです。有難うございました。


学長から一言:とても身近な感じで、失敗も苦労も成功も、喜びも悲しみも話していただきましたので、学生が講演後どんどん質問して。。。1年生が多かったのですが、有意義な教養講座になりました!!!坂本直子先生、ありがとうございました!!!