2016/07/20

薬学部 石津研究室の論文が、日本薬学会誌 大村 智 博士ノーベル賞受賞記念 Special Sectionに掲載!

こんにちは、薬学部の学長室ブログメンバーGoです。薬学部 石津教授から嬉しいニュースが届きました!

↓ ↓ ↓

ご存知のとおり、昨年のノーベル賞では大村 智 先生(北里大学特別栄誉教授)が生理学・医学賞を受賞されましたが、それを記念して、日本薬学会誌 『Chemical and Pharmaceutical Bulletin』 では日本国内で活躍している天然物化学・有機合成化学分野の研究者から論文を募り、その中から50報の論文が Special Section として2016年7月号に掲載されました。


日本薬学会誌 Chemical and Pharmaceutical Bulletin
大村 智 博士ノーベル賞受賞記念 Special Section 掲載号

その1つが、薬学部 生体機能解析学研究室の石津 隆 教授、堤 広之 講師、佐藤 隆 君(薬学部大学院博士前期課程修了生)の論文「Mechanism of Creaming Down based on Chemical Characterization of a Complex of Caffeine and Tea Catechins」です。


生体機能解析学研究室の4年生のみなさんと石津教授、堤講師(研究室にて)

石津教授と堤講師(石津教授室にて)

温かいお茶が冷えると沈殿やにごりが生じるのを見たことがあると思いますが、これはクリーミングダウン現象といって、お茶本来の味や風味を損なうことで問題になっていますが、この論文はこの現象のメカニズムについて明らかにしています。

即ち、お茶に最も多く含まれるカテキン類 (-)-Epigallocatechin-3-O-gallate(EGCg) とカフェインはそれぞれ単独では水に溶けますが、これらが錯体をつくることにより不溶になり沈殿となって生じることを見い出していて、これがクリーミングダウン現象のメカニズムであると説明しています。

この論文は総説(Review)であり、一応、この3名が代表で著者になっていますが、実際には生体機能解析学研究室のこれまでの卒業生および在学生が力を合わせて作った論文であり、今回、その研究成果がこのような形で全国に発信できたことは大変素晴らしいことだと思っています。


学長から一言:i石津研究室の皆さん、おめでとうございます。。。本学薬学部は薬学教育では福山大学モデルとして有名で、すばらしい実績を上げていますが、最近は研究面でも、面白い成果がどんどん出てくるようになりましたねッ!!!教育でも研究でも、ワクワク感を大切にしましょう!!!