2016/01/30

スマートシステム学科、実験・実習奮闘中!

こんにちは、スマートシステム学科のブログメンバーMGです。

そろそろ年度末も近づいてきていますが、学生の皆さんは進級するため、試験にレポートに頑張っていることと思います。スマートシステム学科の学生もご多分にもれず、レポートに追われる毎日。というわけで、今回はスマートシステム学科の実験・実習の風景をご紹介します。

○三年生対象の学生実験・競技ロボット実習
 工学部といえば、厳しい(そして楽しい!!)学生実験が名物とも言えますが、当学科の三年生対象実験では、電気・組み込みシステム・メカトロニクスの分野を幅広く学びます。学生もレポートに追われますが、実験を用意する教員も大変。下の写真は私の担当している「多脚歩行ロボットの歩容獲得」実験のヒトコマです。数年前に私が製作したロボット、シックスレッグズ君を使った実験です。福山大には海洋生物を専門に研究を行っている教員が多く、このシックスレッグズ君を披露したところ「蟹っぽいくせに前に歩いている!」 と指摘されました。そろそろ横歩きするシックスレッグズMk2を製作したいところです。


 三年生学生実験の最後には例年「大実験」として、4名程の小グループに分かれてテーマに沿ったロボットの製作を行います。今回のテーマは、
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「はやぶさ」の小惑星からの帰還は日本人に感動で迎えられました。宇宙から地球への帰還だけでなく、大気のある惑星への着陸は宇宙開発において重要な技術です。本実験では空中から地上の目標点に向かって帰還するミッションを競う「Can Sat Competition http://cansatcompetition.com/」にちなんで上空から目標点まで安全に移動するビークル(乗り物模型)の製作を行います。
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今年はなかなか手ごわい課題が与えられました。しかし3年生は、これまでの実習を通してすでに様々な技術を習得しています。限られた時間の中、みんなでブレインストーミングし、早速ロボット製作に取りかかっています。ボール盤、旋盤での加工、NCフライスというコンピュータ制御の加工機などを駆使して、また、マイコン・プログラミングと役割分担して、、、、良いビーグルができることを期待!



また、三年生は選択科目で競技ロボット実習Ⅰ(前期)・Ⅱ(後期)という実習も受けることができます。前期のテーマは、「ドローンを作ってみよう」 。後期のテーマは「自律移動ロボットを製作しよう」。 ドローン製作には3DCAD、3Dプリンタ―を自由に使って、下記のような飛行体が完成し、工学部棟3階の高さまで飛行!(作るより飛ばす方が難しいとは学生の弁)


自律移動ロボットは、超音波センサ、赤外線測距センサを組合せ障害物を避けながら行動するキャタピラロボットを製作しました。マイコンプログラミングも習得し、これまでの知識が、大実験のロボット製作に大いに役立っているようです。


○2年生対象 ものづくり加工実習
2年生前期より学生実験はあるのですが、ここは私が担当している後期のものづくり加工実習の紹介です。機械加工・手仕上げ加工・回路製作を学び、下記のような空気圧式自動移動テーブルを完成させます。

回路製作では、下の写真のような基板加工機の扱いをマスターし、回路が自由につくれるように手順を学びます。スマートシステム学科のオープンキャンパスのミニミニコンピュータ もこの機械で製作されているのです。
ものづくり加工実習も、現在大詰めのアッセンブリ(製作した全部品の組立て)行程に入っています。はんだ付の慣れない学生もいますが、高校から回路製作をやっていてはんだ付得意の学生が手伝ったりと、みんな協力してモノを仕上げていく姿勢が見られます。


 今回紹介したのは、学科の実験実習のごく一部で、ほんとうにたくさんの実習があり、「やっぱり理系の工学部はタイヘン・・・」と思われたかもしれませんね。しかし・・・! 技術の修得はエンジニアのよろこびでもあり、それが伝われば、と思います。 学生「ラクして進級したいよ~」から「もっともっと面白いコトをやってみたい!」になるように、教員もがんばって授業の工夫をしています!


学長から一言:もっともっと面白いことやってみた~い。。。こういう物づくりは人類進歩の原点ですねッ!