---------------------------------------------------------------------
「地域調査」は、経済学部税務会計学科において2012年度から開講されており、福山・尾道・府中・三原を中心とする備後圏域の経済・社会の過去・現在・未来に関する疑問を、学生自身による学外訪問調査により解決することを最大の目的としています。
2016年度後期の「地域調査」では、より多くの学生に備後地域の面白さや醍醐味に関心をもってもらえるように、本来の目的である調査に先立って、まず学生を引率しての工場見学や社会見学に重点を置くことにしました。
11月21日のブログでは、授業前半期に行った工場見学の様子を紹介しました。
・10月5日、カイハラ株式会社本社での工場見学と藍染め体験
・10月19日、広島県立歴史博物館の社会見学
・11月2日、株式会社エフピコの福山リサイクル工場の工場見学
今回は、授業後半期に実施した工場見学と勉強会の様子を以下に紹介します。
(1)11月30日、藺草植え付け体験と畳表生産現場の見学
(2)12月14日、株式会社北川鉄工所本山工場の工場見学
(3)1月18日、本学経済学部における広島県藺業協会寺本事務局長の講義とディスカッション
(1)11月30日、藺草植え付け体験と畳表生産現場の見学
(引率者として率先して自前の長靴で初体験しました) |
(熱気がこもっている最高級品備後畳表の生産現場) |
(畳表の品質を大きく左右する「泥染」の作業場) |
(2)12月14日、株式会社北川鉄工所本山工場の工場見学
(わざわざ歓迎の看板をご用意いただきました) |
(実物に触れながら、担当者から説明を受けている) |
(これ以上、工場内部の写真をお見せできない、ごめんなさい) |
「今回見学した北川鉄工所はチャックを中心とする工作機械用部品を製造しています。チャックという製品には世界的な需要があります。現在、北川鉄工所は、お客様のニーズに応じてオーダーメイドにも取り組んでいます。そこから私は北川鉄工所にはかなりの技術力のある技術者がおられると確信しました。実際に工場を見学してチャックを加工するたくさんのロボットがあり、かなりの機械化が進んでいる工場だと感じました。あと災害が起き、電気が止まっても機械は3日稼働できるほどの予備があり、しっかりと整備が整っていることがわかりました。いまの工場の目標は高品質低価格を目指しています。そのために無駄なコストを出さないように努力しています。私は北川鉄工所が有名になれたのは、高品質の製品をただ製造しているだけでなく、従業員も非常に大切にして、かなり考え込まれた経営を実行できているところにこそあり、そこに北川鉄工所の強みがあると感じました。」
(3)1月18日、本学経済学部における広島県藺業協会寺本事務局長の講義とディスカッション
11月30日に行われた藺草植え付けと畳表製造現場の見学のあと、学生の要望により、広島県葦業協会寺本事務局長に1月18日に大学にお越しただき、備後畳表の歴史・現在に関する寄付講義を行っていただきました。その際、生命工学部生物工学科と工学部建築学科から佐藤淳准教授と佐藤圭一教授も駆け付け、小さな教室で備後畳表の業界関係者を囲んで学部の垣根を超えた、思いがけない熱いディスカッションが展開されました。学生もそこから多くのことを学ぶことができたと確信しました。
(広島県葦業協会寺本事務局長) |
(新商品もご持参いただきました) |
(本学の里山・里海ブランディング事業研究の視点からの討議も) |
2017年度前期・後期の「地域調査」でもひきつづき多くの地元企業に直接に出向き、日常生活の背後に見え隠れしている地元企業の醍醐味や面白さを自分の目と体で見て体感してもらいたいと思います。多くの学生による積極的な参加を待っています。
学長から一言:福山大学の経済学部ならではの備後の「地域調査」の授業ですね。。。ますます多くの学生が参加し、地域の有為な人材に育ってくれることを期待しています!!!