2017/02/27

「学び」「伝える」ための根を張ろう-人間文化学科「社会人話し方講座」

学長室ブログメンバーの人間文化学科Sです。こんにちは。

今回は、2月16日に行われた「社会人話し方講座」についてお伝えします。この講座は、

(1) 企業実習に参加した3年次生からの報告
(2) 実習先企業(受入ご担当者)からの講話

という二部構成です。「働く」ことについて考えるべきことはどのようなことなのか。資格も大切ですが、それ以外にも大切なこと、学生時代に取り組めることはたくさんあるのではないかと考えさせられる講座でした。以下、青木美保教授からの報告です。

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人間文化学科では、学科の専門課程における学びを社会で活用するために、企業における実習を取り入れている。人間文化学科のディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)においては、言語運用能力を身につけることを挙げており、その実践的活動が「社会人話し方講座」である。

この実習を受け入れてくださるのは、福山ツーリスト株式会社株式会社ロイヤルコーポレーションの二社である。毎年、夏休みに1人ずつを受け入れていただいている。その報告会を、2月16日に行った。これを聞くのは1・2年生で、就職についての意識啓発のために行っている。
 

まず、実習を体験した二人の学生から、パワーポイントでの10分ずつの報告があった。
 

福山ツーリストで実習した河本莉佳さんは、原敬所長の営業活動に同行させていただき、その話術や人文学が様々な企業の企画を生む発想につながることを学んだということであった。
河本さんによる発表
また、ロイヤルコーポレーションで実習した杉本光君は、営業の方についていただき、普段の営業においては、相手が話しやすい雰囲気を作るための会話力が大切だということをを間近に体験して知ることができ、社会におけるコミュニケーション力の基礎をまなぶことができたという話をしてくれた。
杉本君による発表
二人の活動報告の後、ロイヤルコーポレーションの杉原道彦部長さん、福山ツーリストの原敬所長さんにそれぞれ講話をいただいた。杉原部長さんは、ご自身郷土史に深い関心を寄せておられ、文化を学ぶことが社会生活を送るうえで重要であることを話された。ロイヤルコーポレーションでは、お客さんへの質の高いサービスを提供するために、社員自ら感性を磨くための工夫をしているとのことである。生花を習ったり、ディズニーランドでサービスについて研修したり、また、普段から様々な話題に関心を持って雑談力をきたえることが営業マンにとっての仕事であるとのお話であった。
杉原さんの講話。普段は聞くことのできない企業の取り組みの中には意外なことも。
原敬所長さんは、営業においてはユニークな発想が大事だということを強調された。それを生むのは人文学の勉強であるとの強い自論をお持ちである。お話の中では、常にユニークな質問を学生に投げかけて、すぐ答えさせるという対話における即興力を鍛える訓練の一端を経験させられた。営業マンは即座の機転が大事だとのことであった。
原さんの講話。痛快な語り口と質問で学生を引き込んでいく。
学生の感想には、

・企業や社会で生活していく中で、一つの話題をふくらませる力、コミュニケーションの大切さを学ぶことが出来た。

・会話力は、大学の授業で知識を身につけることで養われることを知りました。

などとあった。次年度の実習を希望している者は、直後の調査で14名である。企業の方からも、次年度もこの行事を続けたいとのお話であった。座学が中心の人間文化学科では、何らかの方法で専門の授業と社会との接点を持っていくことが必要だと感じている。


学長から一言:人間文化学科の実践的な授業ですね。。。コミュニケーションは、ヒトが人間になるための基本のキ!!!学生の皆さん、がんばってッ!!!