2017/11/20

平成29年度 文部科学省私立大学研究ブランディング事業に選定!!

みなさん、こんにちは。海洋生物科学科・学長室ブログ委員の Kenji♪ です。

この度、文部科学省私立大学研究ブランディング事業に、昨年度から取り組んでいる福山大学のブランディング推進のための研究プロジェクト「瀬戸内の里山・里海学」から選んで申請した事業計画が選定されました!!

生命工学部工学部大学院工学研究科グリーンサイエンス研究センター内海生物資源研究所安全安心防災教育研究センターが一体となって参画し組織された福山大学の研究・教育の大型プロジェクトです!!

このプロジェクトのテーマは、「瀬戸内海 しまなみ沿岸生態系に眠る多面的機能の解明と産業支援・教育」です。

その概要は・・・
瀬戸内海中央部・芸予諸島の周辺浅海域を舞台に、最新のテクノロジーを用いて藻場・干潟および周辺生態系を明らかにし、沿岸生態系に眠る多面的機能を洗い出すことで、①新産業の創出に資する知見を得るとともに、②備後圏域の産業の活性化と島の過疎化改善を目指すものです。
また、沿岸生態系の恩恵を未来永劫享受するための人と自然の共生システムの構築を目指し、この成果を基にして、沿岸生態系の研究と教育の拠点とし情報発信を行う福山大学ブランドに築き上げることです。

この研究プロジェクトの主たるキーワードが、「里山里海」です。

福山大学の所在する備後圏域は、我が国有数の里山地域であり、豊穣の里海 “瀬戸内” の中心に位置し、島嶼の集中した「しなまみ」の入り口でもあります。

その一方で、備後圏域は歴史的にものづくり産業で栄えた地域であり、機械金属工業をはじめ、繊維・木工・食品など特色ある地場産業が集積した地方都市群を内包し、人と自然の関わりの深い地域でもあります。

昨今、地球規模での環境の悪化・生物多様性の消失の危機が叫ばれる中、人との関わりの中で生物多様性を育む里山里海を研究し自然共生社会への道を模索するとともに、それを維持しつつ資源を利用し、ものづくりを含む経済活動や文化活動を活性化することが、次の世代に対する我々のなすべき義務と考えます。

備後圏域はこのような取り組みに最適の環境であり、里山里海に根ざす未来のまちのあり方を提示する 【 瀬戸内モデル 】 の構築に全学を挙げて取り組み、これを福山大学ブランドとして確立することを目指します。


≪ 瀬戸内の里山里海学 ≫

里は、ひと・まち・くらしを支えています。
そこには、森林、田畑、池、河川、干潟、藻場、島嶼、海洋などの環境が深く関わり、それぞれに繋がっています。

自然共生社会・生物多様性保全・持続可能社会を、テクノロジー(生命工学・工学・薬学)と社会・文化(経済学・人間文化学)で捉え、人と自然の共生システムの構築を目指します。


そこで私たちが目指すものとは・・・

里山里海の自然の把握(先端テクノロジーによる生物多様性涵養機能の解明)
里山里海の ひと・まち・くらし の創造(自然と共生し、持続可能で住みやすい まち・くらし : 地域社会と連携した里山里海教育)
里山里海の歴史・文化的理解(長期的視点から見た自然・文化研究の重要性の啓蒙 : 文化観光資源開拓)
里山里海の資源利用と経済循環(瀬戸内らしさ、六次産業化、農商工連携)

備後圏域唯一の私立総合大学である福山大学は、「備後地域の産学官連携を推進し、地域とのつながり・教育資源を教育の現場に取り入れて人間性を高め、地域を想い、地域を愛し、地域で活躍し、地域から国際社会につながる “未来創造人” の育成を目指します!!

そして、備後圏域に潜在する魅力の創出と、資源・資産を最大限に活用した地域の魅力の顕在化に、福山大学の教職員・学生が一丸となって邁進してゆきます!!
どうぞ、ご期待ください!!


学長から一言:5年間の長期にわたって、文部科学省からの資金援助があります。。。すでに昨年度から大学資金で研究は進んでいますが、これから多方面にわたって、研究が加速するでしょう。。。瀬戸内の里山と里海の維持、活性化、そこに住む私たちの生活の豊かさにつなげて、福山大学と言えば「瀬戸内の里山・里海学!」と連想されるようにしたいですねッ!!!