2017/04/18

国際経済学科新任教員紹介 ビセット准教授~Welcome to Fukuyama University!~

みなさんこんにちは!国際経済学科ブログスタッフの足立です。今回はこの4月から新しく国際経済学科のメンバーになったカナダ人のビセット准教授を紹介します。ビセット准教授の加入により国際経済学科は一段と国際色豊かになりました!

*************************
はじめて日本と出会ったきっかけを教えてください。
 
私は1990年に高校のジャズバンドとオーケストラと一緒に日本に来ました。 私たちは、カナダの大使館から、大阪の「国際花と緑の博覧会」のオープニングでコンサートを演奏するように頼まれました。 大阪、奈良、益子(栃木県)で短期ホームステイをしました。その時、私は日本が大好きになり、また戻ってくることを心に決めました。

懐かしい新幹線ですね!

なるほど!高校生の時ですか?その後、日本に戻ってきたわけですね?

私の学歴は少しユニークで、学位の取得時期にブランクがあります。 私はウェスタンオンタリオ大学で数学と統計を学びましたが、多くのカナダ人同様、卒業後、海外に行きたいと思いました。 当時、日本で英語を教える仕事が多くあり、最初に北九州市、そして広島で英語を教えました。プライベートな時間には、日本語を勉強することに一生懸命でした。また、北は北海道から南は沖縄まで数々の場所を訪れました。

元銀行員と聞きましたが、銀行員としてのキャリアを教えてください。

日本で数年過ごした後、MBAを取得するためにカナダに帰国しました。 ただその時も、また日本に戻ってくることを夢みていました。 トロント大学でMBAを取得後、多くの修了生同様、アメリカの「ウォールストリート」のカナダ版「ベイストリート」で働き始めました。 所属は国際債券部門で、世界のマクロ経済における多くの相互関係の要因によって、グローバルな金利が決定されるため、私にとって非常に興味深いものでした。 実際、この仕事において最も興味深いのは、リサーチの部分であることにすぐ気づきました。また、ニューヨークとロンドンのオフィスで働く機会を得て、さまざまな金融システムを経験しました。

数年後、私は、東京支店へ転勤しました。 日本に戻ってくることができて、とても嬉しく思いました。また、東京で働き、生活するのも、その時が初めてでした。世界の外為市場で働く機会も初めて得ました。 この仕事を通して、2011年に起きた2つの市場を揺るがす出来事を目の当たりにしました。一つはリーマンショック、そしてもう一つは東日本大地震です。これらの2つの出来事は、市場に混乱をもたらし、私自身、長時間勤務の中、世界経済への影響を考え把握しようとすることに、とても負担を感じました。地震で揺れるビルの中で、仕事をし続けることにストレスが溜まっていきました。
七・五・三 素敵な家族です!

大学で教えるきっかけは何だったのでしょうか?

私は、学ぶことが好きだったため、会社を辞め、博士号を取得する道を選びました。大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学にて博士課程をスタートしました。学生の約半数が留学生である国際的な環境で勉強する絶好の機会でした。そこには、40以上の国々から集まった留学生がいました。多くの若い日本人学生が留学生と友達になり、様々なことを学ぶ機会を得ることは素晴らしいことです。そこには、日本の若者の希望に満ち溢れた姿がありました。福山大学にも留学生がたくさんいるようですので、ここでも同じやる気に満ちた学生たちに会えることを願っています!

研究テーマについて簡単に教えてください!

私の研究は、日本、投資、開発に焦点を当てています。 1997年のアジア金融危機を研究しながら、途上国における現地通貨金融市場の重要性を認識しました。これは、日本が、アジアを中心とした途上国への直接投資にいかに成功したかを知ることにつながりました。これは1990年代半ばの橋本内閣の「ビッグバン」改革につながり、日本の金融リテラシーの体系的な問題はどうして解決されないのか。私の博士論文では、ビッグバン改革後の日本の投資信託の投資パターンを調べました。
尾道フリーウオーキングツアー千光寺にて

趣味はありますか?

私の趣味は体を動かすことです。若い頃は、アイスホッケーをしていましたが、最近はサイクリングや山道でのウォーキングを楽しんでいます。天候が良ければ、松永からキャンパスまで歩くこともあります。家では、時々、ポッドキャストを聞いてギターを弾きます。私のお気に入りのポッドキャストは、マーケットと経済について語るブルームバーグ “Odd Lots”です!
桜咲くキャンパスにて

最後に国際経済学科の学生にメッセージをお願いします!

私が経済学を学び始めたとき、経済学は好きではありませんでした。それは、非常に難しく感じ、多くの専門用語が出てきたからです。しかし、金融業界で約10年間働いた後感じたのは、A) 経済学自体は難しくない、B)使用される専門用語が理解の妨げとなることがある、という2点です。英語でも日本語でもない「経済語」です。私は、皆さんが「経済語」の理解を深め、金融リテラシーを向上できるようお手伝いします。

今年から、国際経済学科の講義を担当します。私の最初のコースは、英語で学ぶ国際経済、国際金融論、英語セミナーなど。私は経済が大好きですので、できるだけ多くの生徒にも楽しんで学んでもらえるよう進めていきます。
*************************

学長から一言:ビセット准教授の経歴、なかなか多彩で、これならきっと授業も興味深いに違いない。。。と確信できますねッ!さらに、学生の皆さん、一緒に遊ぶとも~っと楽しそう!