さて、福山大学に限らず、多くの大学工学部のカリキュラムでは、学生実験が取り入れられています(この学生実験は、工学部の講義の中では、単位を取得することが難しい科目として設定されていることが多いです!!)。福山大学工学部スマートシステム学科では、二年、三年次に学生実験を実施しているのですが、三年次後期には、スマートシステム応用実験の総仕上げとして、大実験を行っています。昨年の大実験のテーマは、こちらのブログでも紹介したように、「上空から目標点まで安全に移動するビークル(乗り物模型)の製作」 を行いました。
さて、今年は12月下旬から、1月下旬の期間に、以下のテーマでの大実験を実施しています。
「インフラがヤバい インフラ崩壊から人命を救え!」
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この実験説明書にあるように、福山大学30号館、安全安心防災教育研究センターで、テスト資料を破壊し、その破壊の様子をセンシングし、マイコンとネットワーク経由で送信するシステムを製作せよ!というとても実践的な開発、しかしながら学生諸君にはとてもハードルの高い課題です。
30号館の実験室にあるコンクリートの資料を破壊する装置
30号館安全安心防災教育研究センター、旧構造・材料開発研究センターは西日本でも屈指の設備、巨大ロボットのハンガーとしてそのまま使えそうです。この一角に破壊装置があります。このシステムには、小型コンピュータである Raspberry Pi を使用します。情報工学科のブログでも紹介されていましたが、学生の皆さんは、プログラムに四苦八苦。情報工学科に負けないように勉強してほしいです。
センサーデータを取得するため、アナログデジタル変換回路を調査中。高速、高精度で破壊のデータをコンピュータに取り入れなければなりません。この回路の実現も非常に難易度が高いです。
アナログデジタル変換回路を製作中。これには実験や実習で練習してきた回路製作の技術が活かされています。
「データが出てこない、ちゃんと正しいピンにつながってる?」
「ハンダがちゃんと着いていないのでは・・・・?」
チームに分かれて課題にあたっていますので、相談しながらプロジェクトを進めていきます。
オシロスコープで、センサー回路の挙動をチェック、チームのみんなで力を合わせて問題を解決していきます。チームワーク、プロジェクトのスケジューリング、役割分担などのプロジェクトマネジメントの力が試されます。
この大実験、現在(1月20日)の進捗は、ようやくデータ取得の目処がたったところです。残り時間が少なくなってきましたが、なんとか、全チーム実験が大成功!災害時に役立つデバイスをスマートシステム学科から発信!となって欲しいです。
学長から一言:三年次までの学びの集大成のアクティブ・ラーニングですねッ!!!すばらしい達成感を味わえるところまで、学生の皆さん、しっかりがんばって!!!