2017/01/26

<情報工学科>授業「暮らしと物つくり」で福山市の観光情報の伝達手段について考える

学長室ブログメンバーの工学部情報工学科の池岡です.

工学部では全学の1年次生向けの科目として「暮らしと物つくり」を開講しています.200名を超える学生が受講しており,1/5(木)、1/12(木)に情報工学科の中道准教授が「情報整理と可視化」というテーマで授業を実施したので,今回は1/5(木)の内容を紹介してもらいます.

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コンテンツとプラットフォームの説明

今回は,「コンテンツとプラットフォーム」の関係についての授業になります.

コンテンツは,媒体(メディア)によって記録・伝送される,人間にとって意味のあるひとまとまりの情報のこと.プラットフォームは「土台となるもの」というイメージ,ここでは情報伝達手段と思ってください.

このコンテンツとプラットフォームの関係は,1対1,1対多,どのような関係が良いのでしょう.

コンテンツとプラットフォームの関係

1対1はプラットフォームごとにコンテンツを作っています.

利点: プラットフォームに適したコンテンツを作成できる
欠点: 同じコンテンツ(またはその一部)なのにプラットフォームごとに作りなおさなければならない

ちなみに福山大学のWebサイトはワンコンテンツマルチプラットフォームなのでプラットフォームごとにコンテンツを作り直さなくてよいのです.試しにブラウザのサイズを小さくしてみてください,自動でレイアウトが変更されるのが確認できます.

実はこの内容,12月に福山市役所観光課から観光情報の伝達手段について相談を受けた中道が説明した内容になります.そこで相談の上,この「暮らしと物つくり」の授業を通して,学生の皆さんの意見を募ることとなりました.

観光課 小川さんからのお願い

観光課では観光情報を伝達する手段として以下の10種類を実施,または検討しています.
1. ポスター
2. パンフレット A4冊子12ページ
3. パンフレット A3 2つ折り
4. パンフレット A5(A3,4つ折り)
5. パンフレット A4 1枚両面
6. Webサイト PC向け
7. Webサイト スマホ向け
8. Webサイト タブレット向け
9. 雑誌広告1ページ
10. 雑誌特集記事4ページ


パンフレットの一例

多すぎますか?どの伝達手段が有効なのか学生の皆さんの意見を聞いてみたいと思います.以下の5つの場面において,それぞれの場面で情報伝達手段(プラットフォーム)に優先順位をつけてもらいました.

1. 市内で歩いているとき
2. 市外の人が福山に行こうと決めているとき
3. 市外の人に福山に気づいてもらうとき
4. 家の中で過ごしているとき
5. ネットを見ているとき

その結果,場面によって選ばれる情報伝達手段は大きく違いましたが,順位の平均を取って順位付けした結果がこちら!
1. Webサイト スマホ向け
2. Webサイト PC向け
3. Webサイト タブレット向け
4. 雑誌特集記事4ページ
5. 雑誌広告1ページ
6. ポスター
7. パンフレット A4 1枚両面
8. パンフレット A3 2つ折り
9. パンフレット A4冊子12ページ
10. パンフレット A5(A3,4つ折り)

小川さんの中では,Webが上位ということは「やはり・・・」という感ですが雑誌広告や特集記事が上位というのは意外でした,とのことでした.

もしかしたら,今回の結果が今後の福山市役所の観光情報の伝達手段を変えるものになるかもしれません.学生の皆さんにとっても普段,何気なく目にしているものの価値を考える機会となったかもしれません.

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以上、中道准教授からの授業「暮らしと物つくり」の紹介でした1/12(木)の内容についても近日紹介させていただきます.


学長から一言:知恵者の中道准教授らしく?!?大人数の授業の中でも、しっかり学生参加の社会課題解決型授業を取り入れましたねッ!!!福山市の小川さん、お役に立てましたでしょうか?