2017/01/21

人間文化学科にて。ドイツ語検定合格体験記-「外国語」と向き合える濃密な時間

学長室ブログメンバーの人間文化学科Sです。こんにちは。今回のキーワードは、「ドイツ語」です。

人間文化学科では「語学資格取得支援」を掲げており、就職のため留学のためなど、さまざまな目的を持って外国語を学ぶ学生がいます。そして今回、本学科の学生が、ドイツ語技能検定にて学科ではなかなか合格者の出なかった中級相当の結果を出すことができました。(中国語資格のHSKもそうですが、週一回の授業だけで中級にはなかなか合格できません。特にリスニングのハードルが高い!)

本学の人間文化学科は、3年間にわたりドイツ語を授業で学ぶことのできる、広島県東部では唯一の学科です。ドイツ語を通してヨーロッパの文化を学ぶことができます。

ドイツの学問・文化は、日本の特に江戸時代以降大きな影響を与えてきました。前野良沢と杉田玄白による『解体新書』は、ドイツ人医師による『ターヘル・アナトミア』を翻訳したものです。哲学では、ヘーゲル・ニーチェ・カントなど、知らない人はいませんよね。実験心理学の父とされるヴィルヘルム・ヴントもドイツ人です。また、食卓に並ぶことの多いソーセージやチーズ、ビールなど、ドイツの食文化は私たちにとっても非常に身近なものです。

中国語とは異なり、本学のドイツ語スタッフは少なく、ドイツ語圏からの留学生もいません。また、孔子学院のように学外で語学を学ぶことのできる場所もありません。一見、学習環境としては手薄な印象があるかもしれません。しかし、環境は作るもの。実はしっかりとドイツ語を学習できる環境が整っています。詳細は、以下に紹介する学生の体験記から。

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・検定ことはじめ (人間文化学科3年 木村美紗希)

ドイツ語検定の勉強を始めたのは2年生の冬休みころで、約半年以上その勉強に取り組みました。といっても独学ではなく、原先生から勉強会のお誘いがあったので、主にそちらで受験対策を進めていました。作業としては、対策用のテキストを解く・答え合わせ、の繰り返しです。しかしその際、先生からどこでどう間違えたのか、注意すべき点などアドアイスや指導を頂きつつすすめていました。勉強会は時間帯を決めて週に1回あったのですが、先生や友達との距離が近くとても「濃い時間」でした。今回のこの合格も勉強会あってのことだと思っています。

受験対策の際には、個人的に気をつけたこともいくつかあります。「私の場合」ですが、4級レベルの文法事項や単語を踏まえながら3級の文法事項を覚えていくこと、苦手な部分に重点的に取り組むことなどを意識しました。勉強方法は人それぞれだと思いますが、前回に比べて語彙が格段に増えるので「とにかく覚える」ことに重きをおきました。

そして受験直前はというと、過去問をひたすらこなしました。過去問を解くことでパターンを把握できますし「本番」の雰囲気もわかります。過去に出題されたものの中から、特に重要だと思うところをピックアップしそれを覚える、という作業を直前までしていました。会場に向かう途中の電車の中でも過去問と向き合っていましたし、とにかく必死だったのは記憶にあります。「頑張ってよかった」と感じるのもそうですが、ご尽力頂いた先生に本当に感謝しています。
 
 ・担当教員 原教授のコメント

ドイツ語技能検定(独検)において3級は、中級前半のレベルになり、文法は一通り終えて語彙力や表現力をつけている段階のレベルにある学習者が受験します。福山大学の場合は週に一度しかドイツ語授業が開講されていないので、木村さんは春休み中にもかかわらず勉強会には毎週欠かさず出席し、テレビでもドイツ語会話を視聴するなど、なるべくドイツ語に接する機会を増やして、見事に検定合格を果たしました。


学長から二言:木村美紗希さん、おめでとう。。。これからこの語学力がどう生かされていくか、とても楽しみにしています!文中にもあるように、ドイツの学問は日本の近代化において、とても大きな役割を果たしており、私が大学院生の頃は、英語だけでなくドイツ語の原書(心理学)も読んでいたので、大学院に進学する学生は学部では必ずドイツ語を勉強していたのですよ。。。