今後,情報工学科の特徴ある授業の一つ一つをピックアップし,担当教員によりわかりやすく授業紹介してもらうことで,情報工学科で学べる内容を広く公開していきたいと思います.第一弾は金子教授担当の「オペレーションズリサーチ」です.
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「福山大学の情報工学科の授業では,どんなことを学ぶことができるのだろう?」 そんな興味を持ってくれた人へ向けて,私金子が情報工学科の授業「オペレーションズリサーチ」を紹介します.「オペレーションズリサーチ」では, パソコンを活用したシミュレーション(模擬実験)などを教えています.
コンピュータを使って,いろいろなシミュレーション(模擬実験)を行うことができます. みなさんもシミュレーション・ゲームなどで,「シミュレーション」という言葉をすでに知っていることでしょう.シミュレーション(模擬実験)は,「このような行動をしたら,将来どのような変化が起きるのだろう」と予測したり,「こういう結果を得るのは,どう行動したらよいだろう」と行動を決めたりするときに,とても大切です.
1.商品の保管費と配送費のバランスを考える.
ある商店で,商品の発注費(発注し,発送してもらい,受け取るための費用)が10000円,保管するのに,商品1個あたり100円かかるとします.発注費と保管費のバランスを考えたいのです.配送の回数を増やすと,保管費を節約できますが,発注費が増えてしまいます.そこでシミュレーション(模擬実験)の出番です.配送間隔を1,2,3,4,5,6,7と変えながらシミュレーション(模擬実験)すると,下の図や表のように,「2日間隔での配送がベスト!」だとすぐに分かります.
2.スケジュール管理とプロジェクト
「ラーメン制作プロジェクト」が始まったとします! どんぶりの準備(3時間),お湯を沸かす(4時間),スープを作る(1時間),ラーメンをゆでる(3時間),盛り付ける(2時間)など作業がたくさんです.スープを作っている間に,別の人はラーメンをゆでます.朝9時に作業を開始したら,全部の作業は何時に終わるでしょうか? そんなスケジュールの計算は,コンピュータで簡単にできます.下に,コンピュータで作ったスケジュール表を載せています.さらには「どんぶりの準備は,1時間余裕がある」なんてことも簡単に分かります.これがコンピュータの威力です.
3.行列の待ち時間
みなさんも,商店のレジや,イベント会場の受付などで,行列で待たされたことがあると思います.「いつになれば,自分の番が来るのだろう」.こうした疑問にも,シミュレーション(模擬実験)で答えることができます.さらには,商店主やイベント主催者は,「お客さんを待たせないようにするには,受付を何人増やせば良いのだろう」.そうした計画も,シミュレーション(模擬実験)を使ってできます.その様子を下に載せています.
以上のように,情報工学科では「シミュレーション(模擬実験)を通して,確証を得る.確証に基づいて意思決定を行いたい」,そうしたときに,コンピュータがどう役に立つかを具体的に学ぶことができます.コンピュータがビジネスや科学技術にとても役立つということが実感できる授業です.表計算ソフトウエア Excel を使って実感しながら授業を行っています.
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以上、金子教授からの授業「オペレーションズリサーチ」の紹介でした。
学長から一言:試行錯誤、ためしてガッテン、七転び八起き。。。みんなコンピュータの中でやってしまうのですねッ!おもしろ~い!!!