2017/01/21

スマートシステム学科の学生がIEEE学生研究発表会で研究成果を発表

こんにちは、工学部スマートシステム学科(フェイスブックはこちら)学長室ブログメンバー伍賀です。

スマートシステム学科は、これまでもこのブログや学科Facebookでお伝えしてきましたように、学生の学外活動がとても活発です。昨年末にも世界的に著名な学会であるIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc:日本語では「米国電気電子学会」と訳されることが多い)が主催する発表会で、5名の学生が登壇しました。

そこで、その様子を、この発表会を主催した、スマートシステム学科の仲嶋一教授からレポートします。

仲嶋教授はこの学会のIMソサイエティ(計装と計測部門:他に38部門があります)の日本支部長を務めています。また、本学の安全安心防災教育研究センター長であり、平成28年度の文部科学省の学校施設の防災力強化プロジェクトに採択された「地震・津波・竜巻・土砂・火山災害等に対応したソフト・ハード一体となった学校の防災対策」のプロジェクトリーダです。

それでは、仲嶋教授、よろしくお願いします。

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スマートシステム学科の仲嶋です。

昨年の12月22日に学校法人福山大学 宮地茂記念館でIEEE学生研究発表会が開催され、スマートシ ステム学科の学生5人が成果発表を行いましたので、その様子を紹介します。先にも紹介がありましたが、IEEEはアメリカを拠点として全世界で40万人の会員を擁する権威ある電気・電子系の学会で、スマートシステム学科の教育・研究のターゲットであるIoT、ロボットなどの電気・電子システム技術をカバーしています。

今回の発表会には、全国から18件のエントリーがありました。学生発表会ですから対象になるのは大学院生までです。この発表会に、学部1年生の桑田航平君、学部2年生の花見堂大輔君がレスキューロボットに関して、学部4年生の萩原健太君(仲嶋研)が非接触の3次元室温測定、角野友来人君(研)が小型電気自動車の隊列走行の制御、山本篤君(香川研)が土砂災害予知に用いる遠隔メタンガス検出関して、と各々の研究成果を登壇発表しました。

4年生は卒業研究に関わる内容を卒論執筆の作業と並行して、1、2年生のレスキューロボットに関する2件は、伍賀准教授が主担当の授業を起点とする研究であるので、多くの学生が共著者となり、それぞれ発表の準備を進めてきたようです。

発表時間は質疑応答も入れて一人15分弱。頼れるのは自分の力だけのまさに対外試合です。並み居る専門家の先生方を前にして、皆さん相当緊張していましたが、それに負けずにしっかりと発表してくれたと思います。大学の先生方や企業や公立の研究所の方、他大学の学生達等たくさんの方々に熱心に聴講頂けました。

質疑応答では、満を持して会場から様々なご質問を頂くことになります。学生発表会ですから助け船は一切ありません。厳しい質問に少したじろぐ場面もありましたが、皆何とか乗り切りました。

 桑田航平君(1年生)
「レスキューロボットコンテストシーズを題材としたレスコンシーズ備後版の取り組み」

花見堂大輔君(2年生)
「Robocupレスキューブリッジリーグにおける小型レスキューロボットの開発」

萩原健太君(4年生)
 「超音波とマイクロ波の干渉を利用した非接触3次元温度計測の基礎検討」

角野友来人君(4年生)
 「小型EVにおける横列編隊の走行実験」

山本 篤君(4年生)
 「自由空間光通信網を用いた分光センシングのための送受信光学系の開発」

最後にホッとしたところで記念撮影
(左から、花見堂君、桑田君と共著者の岩本君(1年生)、萩原君、角野君、山本君)


4年生は正に今執筆中の卒業論文のブラッシュアップ、卒論発表の準備にきっと役立ったことと思います。また、1年生、2年生は、この発表会で見聞した事を糧にして、再び挑戦して欲しいと思います。このような経験が今後、社会に出た後にもきっと役に立つことでしょう。

他の学生の皆さんもどんどん挑戦してほしいと思います。

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仲嶋教授、ありがとうございました。

また、この学生発表会では、産業総合技術研究所 計量標準総合センターの主任研究員の安田正美先生による特別講演 「日時計から光格子時計まで -秒の再定義に向けて-」 が行われました。産総研で開発されている、Yb(イッテルビウム)原子時計の、130億年で1秒以下の誤差を実現するという超高精度な計測システムのお話は大変興味深いものでした。

安田先生の特別講演 「日時計から光格子時計まで -秒の再定義に向けて-」

H28年度は、スマートシステム学科のたくさんの学生が学会発表の機会を得ました。これからも、学会発表にむけた活動、研究をしていって、良い経験を積んでもらいたいです。


学長から一言:スマートシステム学科の学生の皆さん、とても元気ですねッ!お互いに目を外に向けて切磋琢磨している様子が、頼もし~い!!!この5人の中の1人は、これらの活動が認められて、1月19日には、学長表彰を受けましたよ。。。近いうちにこのブログでも紹介できるでしょう!