2016/12/08

経済学研究科留学生 中四国商経学会で発表!

こんにちは。学長室ブログメンバーの経済学科スポーツマネジメントコース

藤本倫史です。今回は尾田温俊経済学部長に留学生の学会報告について

レポートしてもらいます。

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経済学部の尾田です。

大学院経済学研究科2年生の宋晨陽さんが、2016123()

広島大学千田キャンパスにおいて開催された、

57回中四国商経学会で報告しました。



宋晨陽さんは経済学研究科の留学生として初めて学会報告に

挑戦することになりました。


それについて紹介します。


宋晨陽さんの報告テーマは

「EUにおける最適通貨圏構成国についての検証」
副題(マクロ不均衡指標および産業構造類似度からのアプローチ)

でした。


欧州連合EUでは、現在28カ国が加盟しておりますが、

その内19カ国が統一通貨ユーロを導入しています。

報告内容は、EU諸国の経常収支などのマクロ経済指標を
スコア化して、ユーロ導入19カ国の内、不況などにより
低スコアなのでユーロから自国通貨に戻したほうがよい国、
およびユーロ未導入国9カ国の内、好調な輸出などを反映して
高いスコアのためユーロを導入したほうがよい国をそれぞれ選別し、
ユーロ圏を再構成(最適通貨圏)するとどうなるかについて考察した
ものです。



宋晨陽さんの報告では、フランスはユーロから以前の自国通貨フラン
に戻すべきであるという結論になりました。


会場からの質問は、EUを構成する主要国であるフランスがユーロから
離脱するという矛盾点に集中しました。これに対する宋晨陽さんの回答は、
フランスとドイツは元々EUの中心国であるが、単一通貨ユーロを導入して以来、
フランスの競争力は低下し続け、マクロ指標の違反が多くなったこと、他方、ドイツ
はユーロの導入が自国に大きなメリットをもたらし、より成長したことが指摘されて
いる。単一通貨ユーロの導入はフランスに経済的にダメージを、ドイツにはメリット
をもたらした。これから経済面で見る限り、フランスはユーロに参加すべきではない
という結論になりました」でした。

宋晨陽さんの報告により、福山大学大学院経済学研究科の研究水準を近隣大学に
周知することができたと思います。
また、今後入学してくる留学生への励みにつながることに期待したいと
思います。
遅れましたが、宋晨陽さんは北京の首都師範大学から福山大学経済学部
1年次生に入学し、3年次生では留学生会長も務めました。

早川達二教授が宋さんの前に報告しました。報告タイトルは、




From a Sick Man to a Rising Tiger: The Philippines’ Challenges in keeping the Economy Healthy

でした。

病人が天かける龍になるとは凄いですね。



早川教授による宋晨陽さんの報告への感想は、

「堂々としていて立派でした。緊張して早口になり報告時間が少し余っ

てしまいましたが、情報量が非常に多く聞く方は大変だったと思いますが、

必要なことを言えば仕方なかったと思います」とのことでした。



最後に、宋晨陽さんが好きな言葉は、


弘德、広識、励志、行 (大きな徳がある、広く知る、志をもつ、
真面目にやる)とのことですが、今回の学会報告は福山大学留学で
この言葉をコツコツと誠実に実行してきたからこそ達成できたも
のだと思います。
学会報告が留学生活の良い思い出になることを期待しています。
最後に、宋晨陽さんは卒業後中国に帰国し深圳で就職活動を行う予定です。


学長から一言:現在福山大学には100人あまりの留学生が在籍し、多くの学生はとても真面目で、積極的です。。。日本人学生ともよく交流していますが、もっともっと多くの日本人の友人を作ってほしいですね。。。将来にわたってのすばらしい財産になりますよ!!!