今回は国際経済学科の尾田教授が中心となって進めてきた 「大学連携による新たな教育プログラム開発・実施事業」を総括してもらいます。
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経済学部では、平成25年度より、広島県補助事業の「大学連携による新たな教育プログラム開発・実施事業」を行ってきました。県の補助事業としては3年目を迎え、本年度で終了します。次年度以降は、福山市の広域連携事業として継続実施される予定です。これまでの内容を振り返り、報告します。
平成25年度
「平成25年度大学連携による新たな教育プログラム開発・実施事業」として、広島県東部4大学(福山大学、尾道市立大学、福山市立大学、福山平成大学)が連携し、福山市・尾道市および両市商工会議所等にご後援をいただき、地元企業の協力のもと、グローバル人材育成を狙いとした大学生および社会人向け実践的講座を宮地茂記念館にて実施しました。
講座の特徴としては、
・10月と11月の毎週土曜日午前中に、国際経営の専門家による講義と、備後企業の海外進出のケーススタディの2コマを実施し、理論と実際を学ぶ(計15コマ)
・遠隔地の受講生に配慮して、尾道市立大学キャンパスへリアルタイムで配信
・講義終了後、希望者は東南アジアへ約一週間の海外現地研修(旅費のおよそ半額は県から補助)
が、あげられます。初年度は大学生64名、社会人38名の計102名の参加がありました。
講義室の定員を超える程の受講者 |
大変分かりやすいと毎回好評です |
文化研修(メコン川近くのレストラン) |
(株)サンエス・電子工場の皆さんと |
受講生から、ものづくり企業だけではなく他の業種の話も聞きたいという声があり、ケーススタディ企業として、(株)広島銀行と、尾道市に本社を構える(株)堀田組に新たに加わっていただきました。
また、講師の話をただ聞くだけではなく、積極的に意見を述べ、受講者全員が参加したという意識が高まるよう、6コマの講義で「スモール・グループ・ディスカッション(SGD)」を導入しました。1グループ5名程度の小グループとし、大学生・留学生・社会人をバランスよく配置し、色々な意見が出せる、聞けるよう配慮しました。初対面の受講生は戸惑いつつ硬い雰囲気で、なかなか議論が弾まないグループもありましたが、社会人がリードし、最終的には「時間が足りない」「もっと議論したかった」という意見がみられました。
ディスカッションの様子 |
尾道キャンパスからの意見発表 |
クチの地下トンネルの見学 |
佐藤産業(株)の家具工場訪問 |
平成27年度
講義は、平成26年度とほぼ同様の内容で実施しました。昨年度好評であったSGDも、もちろん実施です。
(株)北川鉄工所の会社案内DVDの上映 |
グループディスカッションの様子 |
JETROホーチミン事務所にて |
質疑応答の様子(イオンモールにて) |
大学教授の国際経営理論を学んだあと、「じゃあ実際の企業の海外展開はどうなんだろう?」ということを聞き、さらに海外研修に参加して自分の目で見て体験をする。「英語がしゃべれない」、「海外に行ったことがないから怖い、不安」。そんな貴方に中沢教授の講義から抜粋して紹介します。
“大切なことは「知らない場所に飛び込む勇気」である。自分が何を伝えたいのか、伝えることがあるのか、日本のことをどれだけ知っているのか、日本の職場・仕事をどれだけ知っているのか、「語学」の知識は後のこと。まず行ってみることが大事”
冒頭でも触れましたが、来年度以降は福山市の広域連携事業として、同様の内容で継続実施する予定です。経済学部の学生だけでなく、他学部の学生も受講すれば単位認定されますので、ぜひ受講いただければと思います。
※経済学部ホームページで、過去3年分の講義や海外研修の詳細なレポートを公開していますのでご一読下さい。
グローバル人材育成事業ホームページ:http://goo.gl/7s2bcu
学長から一言:大変手間暇がかかりますが、よい授業、よい経験、よい学び、よい交流が、本学学生だけでなく、地域の大学生や社会人に提供できましたね。。。この成果が、県の事業として終わっても福山市に引き継がれるという快挙につながりました。。。尾田教授をはじめとする関係者の皆様、来年度もよろしく!!!