2016/02/20

生物工学科 アクティブラーニング30年!

こんにちは、学長室ブログスタッフの生物工学科 佐藤です。

最近になって、学生が積極的に学ぶことのできる教育手法としてアクティブラーニングという言葉をよく聞くようになりました。しかし、この言葉を聞いたとき、生物工学科の教員は少なからずこう思ったと思います。「我々がず~っと行ってきたことだ」と。

2月18日(木)生物工学科では卒業研究発表会が行われました。3年次秋に研究室に配属になった演者の4年生。見よう見まねで研究をはじめ、研究テーマを決め、約1年の間、一つのテーマに焦点を当てて研究を行ってきました。もちろんテーマは未知のこと。誰も答えを知りません。だから教員も学生も一緒になって考えます。

時には、週の小さなミーティングで議論し、そして時には成果報告会で研究室のみんなと議論する。そんな壮大なアクティブラーニングの最後の成果発表会ですから、演者の4年生にも、そしてそんな教え子たちの成長を見守る教員にも手に汗握る瞬間が訪れるわけです。

学生たちは本当に真剣でした。1年間で得たものをフル動員して発表を行いました。全般的に非常によく準備されていたと思います。地域の資源を利用して、ワインやビール、パンを作ったり、バイオエタノール等のエネルギー問題に取り組んだり、医療や環境に役に立つ物質の性質を調べたり、環境影響評価を行うなどの生物の力を利用したバイオテクノロジー研究から、酵母の新規遺伝子の発見、植物とバクテリアの相互作用、瀬戸内海の島のネズミの進化生物学、光合成の仕組みなどの基礎的な研究まで、非常に幅広い分野の発表がありました。

当学科には、そんな学生の頑張りを見て黙っちゃいられない方々がたくさんいます(笑)。面白い研究内容がたくさんあったこともありますが、活発な議論がありました。

多くの後輩たちも真剣なまなざしで聞いていました。4年生が明らかにできなかった課題を是非、解決していってほしいものです。また、研究ってこんなに面白いんだということを感じてもらえたらうれしいですね。そう感じることのできる発表は多かったですよ。

今回の発表会では、優秀発表賞として以下の2名が選出されました。どちらもよく準備されており、研究成果に新規の発見があり、また質問への対応もしっかりしていました。とても良いプレゼンテーションでした。

小川航平(分子生物学研究室)
「酵母Kazachstania naganishiiにおいて生活環を支配する新規遺伝子の解析」

稲森千章(動物細胞工学研究室)
「DNAバーコーディングによる瀬戸内海島嶼アカネズミの食性分析」
最後に、みんなで記念撮影。無事に終わってほっとしたでしょう。実は我々もです。卒業まであと一か月、やり残したことを行いつつ、生物工学科で得た知識、技術、そして研究への心構えを3年生に遺して行ってほしいと思います。また、卒業後もアクティブに学び続けていってほしいですね。いつまでもアクティブラーニング!4年生のみなさんお疲れ様でした!



学長から一言:卒論発表会場の熱気が伝わってくるような、学長室ブログでした!!!写真に写っている学生と教員の目の輝き!!!これぞ大学教育!!!