2016/06/03

知的生産技術学習プロジェクト(みらい工学プロジェクト)

こんにちは、工学部スマートシステム学科フェイスブックはこちら) の学長室ブログメンバーのMGです。

今回は、工学部の学科横断型教育「みらい工学プロジェクト」で、スマートシステム学科の私が主に担当している、「知的生産技術学習プロジェクト」 の紹介をしたいと思います。

この知的生産技術学習プロジェクトのサブタイトルには、「ETロボコンに挑戦」とつけられています。

この授業を通してETソフトウェアデザインロボットコンテスト(ETロボコン)という全国規模のロボット競技大会への出場を狙い、またその参加を通してチームでのシステム開発を習得していこう!というプロジェクトです。

ETロボコンのホームページ:福山大学は中四国地区開催協力・運営協力機関です


さて、このETというのは、Embedded Technologyの略で、日本語では「組み込みシステム技術」を意味しています。組み込みシステムとは、「産業機器や家電製品などに内蔵される、特定の機能を実現するためのコンピュータシステム」のことです(IT用語辞典より)。

この日本の産業競争力に欠くことのできない重要な「組み込みシステム」分野における技術教育をテーマにして、決められた走行体で指定コースを自律走行する競技に参加します。ロボットの本体はレゴ・ブロック(LEGO MindstormsTM) でつくり、 設計したソフトウェアを搭載し競うコンテストになります。

ちょっと説明が堅苦しいですが、要するに、レゴブロックでロボットを作りそれを動かしていくうちに、チームワークと、ロボットやプログラムの開発能力がグングン伸びていくという画期的な授業です!

それでは、授業風景の一部を紹介しましょう。 この授業には、工学部の4学科(スマートシステム、情報工、機械システム、建築)から、一年生が20名弱集まっています。実際の授業では、学科混成チームを4つつくり、プロジェクトを進めています。

まず、チームでの仕事は、レゴ・ブロックを使って2輪走行のロボットを製作することからはじまります。

各チーム、手分けして、この写真のような、愛らしい(?)ロボット、2輪でバランスをとり走行することができるものを組み立てました。パーツは多くてなかなか大変・・・なようでした。

製作したロボットもプログラムが入ってなければ動いてくれません。この授業は、このロボットをいかに速く、正確に動かすかというテーマでプログラムの開発を学びます。もちろんロボットの組立て以上にプログラムの勉強は大変で、みなさん結構苦戦をしているようです。


しかし、ロボットが設計者の狙い通り動いてくれると、感動もヒトシオ。こうやって、自分たちのチームのロボットへの愛情も高まってきているようですね。「さぁ、こっちにおいでおいで」(下写真)。


このロボットは、バランスをとって二輪で走るだけでもスゴイのですが、いろいろなセンサーが搭載されています。前方に障害物があれば探知してアクションを起こすこともできます。「う~ん、あんまり前が見えてないみたいだな~」(下写真)


このプロジェクトから、先に紹介したETロボコンに出場するチームが毎年誕生しています。また、このETロボコンは全国に12地区あるので、大会までの様々な行事を通じて中四国地区内だけでなく、時には地区を越えて、大学の枠を超えた交流があるのも特徴の一つです。

その交流の一つ、福山駅前にある学校法人福山大学宮地茂記念館で4月23日(土)に開催された、今年度最初の合同行事「春の独自勉強会」の様子をご紹介しましょう。


この独自勉強会には、中四国地区から、大学・高専・専門学校が多数参加しました。また、講師の方は中四国地区だけでなく、九州や大阪からも来てくださっています。

今回の勉強会は初回ということもあり、地区実行委員長の香川教授(スマートシステム学科長)のちょっと刺激的な「目標設定」に関する講話を皮切りに、初心者向けの「パソコンで開発環境を構築する」というコースと、プログラムやモデルのデザインを勉強したい人向けの「ペーパークラフトで学ぶ分析設計」のコースがありました。

勉強会とはいうものの、お昼休みには、ランチミーティングやお土産交換会、勉強会後には懇親会があり和気藹々をした雰囲気です。


これから授業と、概ね月1回の勉強会や試走会を経て、9月18日(日)に宮地茂記念館で行われる中四国地区大会に臨むことになります。そして、成績優秀チームは11月に横浜であるチャンピョンシップ大会への出場権を得ることができます。

昨年の中四国大会では、この授業の受講生や当学科学生が参加し、大活躍しましたが、惜しくも横浜へは行けませんでした。はたして、今年はどうなるか・・・。期待と不安を抱きつつ見守っていきたいと思います。


学長から一言:このみらい工学プロジェクトは、1年生向けの授業でもあります。。。このプロジェクトでもまれることで、新入生も工学者の卵になります!!今年こそは、横浜のチャンピオンシップ大会へ!!!期待していますよ!!!