10月18日(土) 三蔵祭に合わせて、生物工学科同窓会が開催されました。また、10月23日(木) 生物工学科Facebook pageが1歳の誕生日を迎えました。あまり共通点がないように見えるこれら2つのことですが、“つながる”という点で共通しています。少しそのことについて考えてみました。
最近のコミュニケーション手段には、インターネットを媒体としたSNSのようなものから従来のface to faceのコミュニケーションまで様々なスタイルがあり、特に前者の広がりはすさまじい勢いがあります。私が高校生の時は携帯電話もなかったのに、今やネットを介して誰でもどこでも簡単に“双方向”のコミュニケーションができます。ありがたいことに生物工学科Facebook pageでも、投稿に対して多くの方に“いいね”を押していただいております。
例えば、この1年の“いいね”ランキング第1位から第3位は以下のようになっています。
1位 「せんせーすごいの作りました!(43いいね、537リーチ、2014/02/08)」
2位 「秦野先生、枝払い(36いいね、886リーチ、2014/10/07)」
3位 「テンちゃんと広岡先生(36いいね、702リーチ、2014/08/18)」
学生が楽しんでいる様子や、教員の普段の様子に焦点を当てた投稿に“いいね”される傾向があるようです。フォロワーにOB・OGの皆さんが多いことも結果に影響しています。その他にも“いいね”が多いものとしては「三蔵祭」や「山口先生の還暦のお祝い(下記参照)」のような投稿があります。また、根強い人気があるのは「テンちゃん」、最近“いいね”が増えてきたのが、今、生物工学科で力を入れている「ワインプロジェクト」に関する投稿です。
その他“いいね”を代表して |
生物工学科は1986年4月に開設され、第1期生は1990年3月に卒業しています。つまり卒業生は現在みんな働き盛りです。そんな中、生物工学科では同窓会を毎年行っています。時には卒業生の皆さんが忙しくなかなか集まらない年もあります。しかし、集まった卒業生は、当時の思い出話や、教員と学生の関係では話しにくかった話など尽きることのない話に花を咲かせて、伝統的(?)なface to faceのコミュニケーションを楽しんで帰っていきます。もちろん私たち教員にとっても成長していく教え子の姿を見るのはこの上ない喜びです。そこには確かに温かい現実感があります。
今年は、山口教授の節目の年ということで、同窓会に合わせてお祝いをしました(再度こちらをどうぞ)。山口教授の研究室である動物細胞工学研究室出身のOB・OGの皆さんにも1期から昨年度の卒業生までお越しいただき、皆さんでお祝いをすることができました。大変楽しいひと時でした。
赤いちゃんちゃんこは嫌!っと山口先生 |
少し話は変わりますが、最近このような本を読みました。
はじめよう!科学技術コミュニケーション(北海道大学 科学技術コミュニケーター養成ユニット 編著)
世間では雲の上の出来事であると考えられることの多い科学技術の進歩に関して、一般の皆様にもわかりやすく伝えようという動きが次第に活発になってきました。今、科学技術コミュニケーションという言葉が頻繁に聞かれることと思います。本書を読むと、Web、広報誌、ラジオなどのメディアと、サイエンスカフェ、サイエンスギャラリー、出前授業などの直接的な活動の両方が、サイエンスをわかりやすく市民に伝えるのに大切であることがわかります。同窓生とのつながりとは全く話が違いますが、ダイレクトとインダイレクトなコミュニケーションの両者が重要であるという共通点を感じました。
インターネットを介したコミュニケーションは、今後、社会における人の間の関係性にどのような影響を与えるのでしょうか? 自然科学を専門とする私にはよくわかりません。しかし少なくとも、ダイレクトなコミュニケーションを大切にする生物工学科の温かさを大切にしたいと感じます。SNSを使ってできる限りそのような温かい現実感が伝わる努力もしていきたいと思っております。つながるということの意味を考えながら。
2012年 同窓会 |
2007年 同窓会
学長から一言:今日はテンちゃんのお父さん、なかなか哲学的な話の展開でしたねッ!
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