2016/08/05

国際経済学科の劉講師が「広島県東部機械金属工業協会・ゆめ部会」で講演!

こんにちは!国際経済学科の学長室ブログスタッフ、足立です。このたび、国際経済学科の劉 曙麗講師が広島県東部機械金属工業協会・ゆめ部会にて講演を行いました。地元企業の皆さまにはとても関心の高いテーマだったようです。劉講師に内容を紹介してもらいます。

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こんにちは。経済学部国際経済学科の劉 曙麗です。先日(7月26日(火曜日)17:00~)広島県東部機械金属工業協会からの要請で、「中国の製造業の今後について」という題で、福山ニューキャッスルホテルにて講演を行いました。


当日は、この機械金属工業協会事務局長を含め、会員企業(栄工社、五敬工業など)の代表取締役ら計20名の方々が、出席してくださいました。

この講演会は、経済学部税務会計学科の張 楓准教授(専門:備後経済)の紹介で、地元の備後地域の企業よりぜひ「中国の製造業」についてお話ししていただけないでしょうか?という打診を受けて、お引き受けしましたが、実際にこの機械金属工業協会の菊田晴中理事(明和工作所 代表取締役)とメールで打ち合わせたところ、「中国の製造業の今後について」も話してほしいとの要請がありました。

経済学者として、ある国の経済の今後について話すのは、雲の動きをみて、天気を予報する気象予報士のように、当り外れがあって、一番話しづらいものですが、なるべくデータに基づいて地元の経済も意識しながら以下のように三部構成でお話を致しました。

まずは、中国の製造業がどのような問題に直面しているのか、どのような実態となっているのかという現状を紹介したうえで、将来の中国製造業がどのような方向に向っているのか、技術進歩に依存する成長方式へ転換するための中国の最新の政策(中国製造2025計画など)、企業の研究開発活動及び中国発イノベーション企業の成長などについて、最新の動向を紹介しました。最後に中国経済及び中国製造業の発展による日本企業への影響について、実情を踏まえて、いくつかの傾向を提示致しました。

①豊富で安価な労働力の供給から労働力不足への変化、現地進出している日本企業も頭を悩ませている人件費の高騰問題についてうまく対処するため、中国での生産拠点から販売拠点へ転換する必要性及び成功した日系企業の事例。

②中国では労働者の数が減っているが、労働力の質(高度教育を受けた人材)が向上していることから、中国での研究開発の拡大と特許申請を通じて、中国ビジネスを拡大する欧米企業と日系企業の実態。

③中国の環境、汚染問題をビジネスチャンスにする企業の事例を紹介。

地元の企業に何かのヒントになれればと思います。


講演後、当ホテルでの懇親会に参加し、地元の企業家の皆さまと交流しました。中国とのビジネス、政府関係者との付き合い、現地進出した実話などの貴重な経験を聞かせていただきました。また自社の中国従業員の賃金の適当性、中国の定年年齢など、福山大学で行っている「中国経済論」での講義内容と重なるような問題なども話題となりました。備後地域の企業の中国への関心度の高さを肌で感じました。

 懇親会後に、地元の企業家の皆さまと「ぜひ今後とも長いお付き合いさせていただきます」とお互いに約束させていただきました。今後は、備後地域の企業と福山大学との連携が一層強くなると思われます。微力ですが、経済学部国際経済学科の地域連携の実践として、少しでも貢献できたら幸いです。
写真は、広島県東部機械金属工業協会事務局提供

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広島県東部機械金属工業協会・ゆめ部会第1回講演会
タイトル: 「中国の製造業の今後について」
講  師: 劉 曙麗(福山大学・経済学部)
日  期: 平成28年7月26日
時  間:  17:00~19:00
会  場: 福山ニューキャッスルホテル
開  催:  広島県東部機械金属工業(協)
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学長から一言:劉 曙麗講師、お疲れ様でした! ナンバーワン、オンリーワン企業の多い広島県東部と大学との連携が、中国経済に関しても、さらに強まりそうですねッ!