2016/08/06

福山大学の男女共同参画の取り組み~ワークライフ支援室がセミナー開催~

こんにちは、薬学部の学長室ブログメンバーGoです。本学のワークライフ支援室長である薬学部 杉原教授からの一報です!

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福山大学は, 男性も女性も学びやすく働きやすい環境作りと男女共同参画を推進しており、その活動の一環として、7月25日(月)にワークライフ支援室がセミナーを開催しました。今回のセミナーには、講師として平和建設(株) 代表取締役社長 岡田吉弘氏をお招きし、「女性エンジニアのチカラ~仕事と生活の調和~」でご講演いただきました。

平和建設(株)代表取締役社長 岡田吉弘氏

クラフトでおこなわれたセミナー会場の様子


平和建設(株)は、「広島県仕事と家庭の両立支援企業」に登録されており、また、福山市の「ふくやまワークライフバランス認定」も受けている企業です。建設会社という女性が活躍する場所としては少し縁遠く感じる企業において、岡田氏が男女共同参画を積極的に推進されてきた経緯や、会社にとってどのような必要性があるかをご講演くださいました。

岡田氏が、女性が働きやすい環境づくりに取り組むことになった切っ掛けは、本学工学部を卒業して平和建設(株)で活躍していた女性技術者が、結婚を機に退職したことだったそうです。「無意識の偏見」により男性の職場と考えていた職場においても女性の視点を取り入れることが、会社の新たな強みにつながり、創業200年を目指す平和建設(株)にとって欠かせないものであることに、女性技術者の退職により気づかれたとのことでした。河川の氾濫をくい止めるために強固な護岸が整備されますが、柵(しがらみ)工法を取り入れることで、護岸の強度を高めることができます。会社を強くするためには、柵工法で整備した護岸と同じように、多様な人材の存在が必要であるとのお考えをお話しされました。

柵工法と柵工法により整備された護岸


会社の土台となる人材育成には、農業的経営の感覚を基盤にされているそうです。しっかりと根をはった植物が風雨に耐えることができるように、人材の育成も同じで、芽を出すために、地上からは見えないけれども地下でおこなっている根を張る努力を評価して、じっくりと時間をかけた成長を待つことの大切さを述べられました。また、女性技術者の育成には、個々の奮闘に期待するだけでなく、女性技術者を継続的に雇用し、女性技術者同士が支えあうことのできるチームづくりを検討されているそうです。

平和建設(株)において独自に設けられている「インテグリティ基準」(高い倫理観を持ち、誠実さを最優先して、社会的責任の遂行と企業倫理の実践を目指す)が、男女共同参画推進を推し進めていく環境に繋がっているのかもしれません。

この度の講演会には、教員の他にも工学部や薬学部の学生の参加があり盛況でした。講演後の質疑応答で、工学部の男子学生やびんご建築女子に参加している女子学生から質問や感想についての発言がありましたが、出席した学生たちに深い感銘を与えた講演会になりました。
講演の感想をのべる女子学生

講演者に質問している工学部の男子学生

今回のセミナーは盛会でしたが、クラフトはまだ十分に席に余裕がありました。本学のワークライフバランスを考え、働きやすい職場環境としていくためにも、もっと多くの教職員のみなさんに参加いただきたい講演でした。


学長から一言:ワークライフ支援室にふさわしいセミナーですね。。。社会の様々な領域や場面に男女が共同参画するには、社会の中核を担っている世代の強い意識的努力とこれから社会に出て行く若者の自覚が必要と思います。。。岡田吉弘様、ありがとうございました!