さて、今回は、福山大学の工学部と安全安心防災教育研究センター(センター長は工学部スマートシステム学科 仲嶋 一教授)が中心となって推進するプロジェクト「地震・津波・竜巻・土砂・火山災害等に対応したソフト・ハード一体となった学校の防災対策」 が平成28年度の文部科学省の学校施設の防災力強化プロジェクトに採択され、福山大学工学部にて、第1回協議会が開催されましたのでその報告です。
この事業は、地域の特性を踏まえた実証研究事業を実施し、その成果を広く全国の学校設置者に発信することで学校施設の防災力強化の取り組みを推進することが狙いの事業で、平成28年度は、福山大学の他に、京都大学、常葉大学、和歌山工業高専等、合わせて7件のプロジェクトが採択されています。
今回の第1回協議会には、福山大学のプロジェクトメンバーとして、スマートシステム学科 仲嶋 一教授(安全安心防災教育研究センター長)・宮内克之教授(同センター 構造材料開発研究部門長)・関田隆一准教授(同センター スマートコミュニティ教育研究部門長)・菅原 聡准教授・伍賀正典(わたくし)、建築学科 都祭弘幸教授・山田 明准教授・伊澤康一講師、情報工学科 金子邦彦教授・中道 上准教授、防災力強化の主要な舞台となる今津小学校から戸羽純士校長先生、今津学区まちづくり推進委員の方々、福山市危機管理防災課と教育委員会指導課の方々、そして文部科学省の防災推進室の中島祐輔様のご参加があり、本プロジェクトの概要と計画の説明並びに意見交換が行われました。
協議会は、文部科学省の中島様の挨拶に加えて、松田文子 学長、香川直己 工学部長からの挨拶もあり、福山大学からも工学部の三学科横断で行われる本プロジェクトに大きな期待が寄せられていることが分かります。
仲嶋教授による本プロジェクトの背景と目的の説明です。1707年の宝永大地震の調査結果が興味深いです。福山大学の立地している福山市西部の松永地区は江戸時代は塩田が盛んな干拓地域で、地震による液状化が心配されています。海岸線もこの300年でかなり変化していることがわかります。
このプロジェクトの内容には,今津小学校学区の住民の皆さんの災害に関する意識と避難行動の調査(情報工学科)、避難経路に隣接する建造物倒壊による道路封鎖・火災延焼の可能性と、避難集合場所の今津小体育館の温度環境の調査(建築学科)、避難阻害要因の人の迷い行動の調査分析などの研究テーマが盛り込まれており、実際の災害時に役立つ研究であるとともに、学術的な研究要素も数多く含まれています。
今津小 戸羽純士校長先生、仲嶋 一教授、文科省担当 中島祐輔様、今津学区まちづくり推進委員局長 島村莞爾様
本プロジェクトの代表である仲嶋教授は、以下のように意気込みを語っております。
「本プロジェクトは我々の保有する先端の技術を地域に還元し、地域住民の皆様に我々の活動をご理解頂ける大変良い機会です。地域に立脚する大学として、近隣の皆様の役に立つ成果を出し、より親密な関係を構築できるよう頑張っていきます。」
学長から一言:このプロジェクトの遂行には、学生もたくさん関わるでしょう。。。地域課題解決型のすばらしいプロジェクトです。。。学生の教育と地域貢献の二兎をしっかり追いましょう!!!