2017/08/31

証券外務員受験講座開講されました!

こんにちは、経済学部の学長室ブログメンバー野田です。
金融・証券業界は就職活動においても人気の高い分野です。福山大学経済学部からも毎年多くの学生が就職しています。証券外務員資格は金融商品取引業務を行う際に必要な資格で、証券会社だけでなく金融機関で業務するには必要不可欠な資格です。福山大学では5日間の短期集中講座を開講しており、今年も9名の学生が受講しました!講座は3名の外部講師により行われましたが、どの講師も高度な専門知識を持ったスペシャリストです。

磯崎紀夫講師よる経済指標と試験対策についての講義


向井昇講師による協会定款・株式・債権についての講義


幸田洋子講師による証券市場についての講義

学生もみんな真剣です!

本講座を受講した経済学部税務会計学科3年生廣木菊仁君に受講の感想を聞いてみました。廣木君は福山大学卒業後証券会社で働く目標を持っています。

「僕の目指している業界は証券外務員の資格を持っていないと仕事ができません。内定を頂いてからや就職してから資格取得する場合もあるようですが、学生のうちに取得できれば大きな強みになると思っています。今回講座を受講してみて、思っていたよりも勉強する範囲が広いことに気が付きましたが、先生方の指導がわかりやすく、出題傾向などについても知ることができたので、効率よく勉強することができると思いました。また、講座を受講する前は独学で勉強しても資格を取得できるかなと考えていましたが、講座を受講することによって資格取得に対してリアルに考えることができるようになり、やる気も出てきました。今は二種外務員資格の取得を目指していますが、将来的には一種外務員資格を取得したいと考えています。学生のうちに資格を取得し、目標である証券会社に就職できるよう頑張って勉強していきたいと思います」と力強く話してくれました。

 自分の夢や目標に向かって真剣に勉強している学生の姿から熱意や前向きな姿勢が伝わってきました。この時期は海外研修やインターンシップなど、学生が自分を磨くことができる多くのチャンスがありますが、そのうちの一つとして資格取得という目標を持って頑張っている学生もいます。それぞれの目標に向かって精一杯頑張ってもらえれば、と感じました!


学長から一言:暑い夏の間も、薬学部や生命栄養科学科のように学科をあげて資格取得に向けて勉学しているところだけでなく、このように学部・学科の支援を受けながら、個人的に高い目標を持って資格取得に向けてがんばっている学生もいます!!!一生の宝物を磨いていますねッ!!!



2017/08/28

女子学生のキャリアについて考えてみました!(経済学部)

国際経済学科ブログスタッフの足立です。まだまだ暑い日が続いていますが、学生は海外研修やインターンシップなどに参加して自分を磨く時期でもあります。一回り成長して後期に再会できるのが楽しみですね!

もちろん男子学生についてもキャリアについて考えることは重要ですが、女子学生比率が高くない経済学部においては女子ならではの色々な問題もあると思います。そうした女子学生特有の問題を解決するべく、福山大学教育振興助成金のサポートをえて、メンターによるピアサポートや勉強会などを実施しています。
メンター軍団です

少し遅くなりましたが、今回は先日実施した「女子大生とキャリア」という イベントについて報告します。

今回のイベントには卒業生2名、経済学部の女性教員3名を含めて40名以上が参加しました。経済学部の女子学生比率から考えると1・2年次生に関しては半数以上が参加してくれたことになります。


第1部は「女子学生とキャリア」講演会と称して、平成26年税務会計学科卒業生の青滝久見子さん、同じく平成26年国際経済学科卒業生の岡田璃奈さんに、自らの経験から大学時代にやるべきこと、就職活動について、現在の仕事について、などについて話してもらいました。
税務会計学科卒業生の青滝さん

国際経済学科卒業生の岡田さん

卒業して早3年、2人の卒業生の活躍と成長ぶりに当時担任だった平田教授と私は感慨無量でした!(女子だけのイベントですが、元担任ということで平田教授と私は、男性ながら特別に参加を許されました…)

次に2人の話を受けて、昨年までバリバリのキャリアウーマンだった、税務会計学科の大上麻海助教から話をしていただきました。大上助教の話は学生たちの胸にすごく響いていたみたいです。
税務会計学科大上助教

青滝さんが転職を決めた理由、岡田さんの留学や独特な就職活動などの話に、現役学生は必死にメモを取っていたのが印象的です。彼女たち期待できます!

休憩をはさんで第2部はグループディスカッションを行いました。2人の卒業生の話から、大上助教が出したテーマは、「ネットワークを築くには?」と「チャレンジを妨げるものは?」 です。

本当にみんなビックリするぐらい真剣に議論していました。大学生活の早い時期にキャリアについて真剣に考えることができたみたいですね!
みんな真剣です
ディスカッションの結論を発表
 

国際経済学科劉講師のコメント

参加した学生の感想を少しだけ紹介します:

・3人の働いている女性のお話を聞いて自分の中にある不安が多少軽くなりました。次回も楽しみにしています。

・3人のキャリアについてそれぞれ感じることがありました。夢をあきらめないこと、そして人生の中で多くの人とかかわることが大切だと思いました。また、ディスカッションでは普段はできないような真剣な会話を友人と共有できました。そして、その会話から自身にとってたくさん吸収できることがありました。それぞれ方向性は違えど、共に高めあえる存在だと感じることができました。今後もこのような機会にぜひ参加したいです。

また、今回のディスカッションで同じグループになった留学生と仲良くなった、というようなうれしい報告もあります。

秋にはもう一度このような機会を設けたいと思います。一人でも多くの学生が参加してくれるといいですね。


学長から一言:経済学部には、昨年度と今年度あわせて、素敵な女性教員が3人着任!!!同性ということで、気軽に相談したり尋ねたりしやすい、ということはあるでしょうね。。。女子学生の皆さん、しっかり吸収・成長して、女子高校生に成長ぶりを見せてあげてッ!!!


2017/08/25

第2回体験入学会を”体験”してきました!(次回は9月16日の見学会)

学長室ブログメンバーのmiuraです。
先日8月20日に行われた第2回体験入学会を、今回も“体験”してきたので、その様子をリポートします。

まずは受付のある大学会館の様子。
今回も暑い中、本当に多くの高校生・保護者の方に越しいただきました!

学科ごとの相談コーナーの様子
教員・学生が協力して、
高校生の皆さんの疑問や悩みに答えます
薬学部新棟の模型も展示されていました
(詳細はこちら『薬学部新棟のイメージ図を初公開!』

こちらは学生ホール内でのオリエンテーションの様子です。
松田学長自ら、福山大学の施設や学修環境、学生生活についてプレゼンテーションを行いました。



それではここで、学科ごとの体験入学会の様子を、今回は人間文化学科スマートシステム学科経済学科の3学科に絞ってお伝えしたいと思います!
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まずは人間文化学科です。
こちらでは、本年本学に赴任した小原 友行教授による地理学の講義が行われていました。
講義をする小原教授
講義のタイトルは『赤毛のアンとピーターラビットの舞台の地理探究~カナダ・プリンスエドワード島とイギリス・湖水地方~』です。

「赤毛のアン」、「ピーターラビット」と言えば、それぞれL.M.モンゴメリとミス・ポターによる有名な文学作品ですね。(私も大好きです)

講義では、「100年前のカナダ・プリンスエドワード島で、アンはなぜ教師を目指したのか?」「ミス・ポターは、ピーターラビットの印税でなぜ湖水地方の自然を守ろうとしたのか?」という二つの問いを、地理学の視点を用いながらひも解いていきました。

高校生の皆さんは真剣に授業を聞いていました。
地理学というと、地図や地形を研究する学問というイメージが強かったのですが、気候や文化、産業など、本当に様々なものが研究の対象になるそうです。

今回はその中でも自然地理学の中の「地形」、人文地理学の中の「観光」という2点に着目して講義が行われました。

この講義を受けて、地理学が含む内容の豊かさや面白さに気づいた高校生の方もたくさんいらっしゃったのではないでしょうか。


続いて、スマートシステム学科です。
こちらでは、体験学習『つくろうスマートデバイス!』が行われていました。
スマートシステム学科の伍賀 正典准教授お手製の、薄っぺらいマイコンボード「ぺらこん」を使った工作実習です。

こちらがマイコンボード。

この「ぺらこん」をUSBでパソコンに繋いでプログラムを入力すると、「ぺらこん」の画面に文字を表示させたり、コントローラーに繋いで簡単なゲームをしたり、オルガンとして音楽を演奏すること等が出来るそうです。

プログラムの入力作業中

スマートシステム学科の学生さん達が大活躍していました

難しそうに見えますが、皆さんスムーズに作業を進めていて驚きました。

マイコンボードとコントローラーを繋いでいます。
作ったデバイスは、持ち帰ることが出来るそうです。この実習を通して、スマートシステムという言葉がぐっと身近に感じられるようになったのではないでしょうか。


最後に、経済学科です。
こちらでは、髙阪 勇毅講師による『ゲームで体感!仮想取引体験』が行われていました。
ここではパソコンに入っているソフトを使い、株取引の仕組みをゲームを通して学ぶことが出来ます。


高校生の皆さんも初めての株取引(?)に少し緊張している様子

こちらのゲームにはなんと、私も参加させていただきました!
恥ずかしながら株の知識がゼロの私は、高校生の皆さんと一緒に一からルールを勉強しました。

全員が1000円の現金と8株の株式を元手に株取引を行い、最後に一番現金の額が大きかった人が勝ちです。

このゲームでは現実の株取引と違い、配当金額が確実にあるというルールの為、何もしなくても1期終えるごとに現金は増えます。(今回は計5期行いました)

しかしゲームで勝利するためには積極的に株を売り買いし、配当金額よりも多くの利益を出す必要があるのです。

ちなみに優勝した方は、現金を6,000円を超える額に増やしていました。
私の結果は4,413円。我ながら、頑張ったと思います!

パソコンの画面。左上に最終の現金の残高が出ています。


興味を持たないとなかなか理解するのが難しい株式の仕組みですが、ゲームを通して実際に取引を行うことで、楽しく理解することが出来ました。

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このように福山大学のオープンキャンパスでは、教職員と学生が一丸となって毎回様々な工夫を凝らした企画を用意しています。

福山大学に興味がある高校生の皆さんは勿論、進路を決めかねている高校生の方にとっても貴重な体験が得られると思います。

「既に知っていると思っていた分野が、実はもっと拡がりのある学問だった」、「自分には向かないと思っていたけれど、実際に体験したら挑戦してみたいと思えた」など、そういった新しい発見や出会いがあるかもしれません。

次回は9月16日(土)午後の見学会です!
高校生の皆さん、ぜひ参加してくださいね!


学長から一言:福山大学の授業も、最近は学生が積極的に参加し活動するものがとても増えてきました。。。頭も、体も、眼も、耳も、手先も、主体的にフル回転!!!早く入学したくなったのでは?!?

2017/08/24

仕事と生活をひとつに~平成29年度ワークライフ支援室セミナー~

こんにちは、薬学部の学長室ブログメンバーGoです。
ワークライフ支援室長を務める薬学部 杉原教授より一報が届きました!

↓ ↓ ↓

ワークライフ支援室では、男性も女性も学びやすく働きやすい環境と男女共同参画のより一層の推進を促すために、毎年ワークライフ支援室セミナーを開催しています。

今回は、講師としてTamada工房(株)代表 玉田 浩氏をお招きして、7月25日(火)16時30分から34201教室において開催し、総勢87名(教員9名、学生78名)の参加がありました。



本学は、平成19~24年の6年間、「Science Lab(サイエンスラボ)」(女子中高生の理系進路選択支援事業:文部科学省/科学技術振興機構)を実施し、女子中高生に理系科目の楽しさや理系進学後の将来を考える学習の機会を提供する事業を展開しました。


Tamada工房(株)はその事業に協力してくださった企業の一つで、街づくりの楽しさや女性技術者が女性ならではの感性を活かして、男性と同等に家づくりの仕事に携わっていることなど、授業や講演を通して、多くの中高生に夢を与えてくださいました。そのご縁で、この度、ワークライフ支援室セミナーの講師を依頼しました。

講演タイトル「仕事と生活をひとつに」は、ワークとライフのバランスを見直そうという動きの中で、一見逆行するような印象を受けました。しかし、セミナーの事前打ち合わせをおこなっていましたので、玉田氏のこれまでの体験に基づいた多くの貴重な示唆がこのタイトルには含まれていると期待しました。

学生達の中には玉田氏の立身出世の話として受け止めて、自分の将来に夢を膨らませた学生もいたかもしれません。それも意味のあることですが、「仕事と生活をひとつに」のタイトルに込められていたメッセージは、仕事に対して、人生を、日々の生活を、充実させ、周囲に幸せをもたらすような向き合い方をするということでした。




玉田氏は、8年前、47歳で起業したそうです。大学中退のため建築の専門知識や技能はなく、飲食業などのアルバイトで生活の糧を得ていた玉田氏にとって、起業に至るまでの道のりは平坦なものではありませんでした。まさに掃除係からのスタートだったそうです。

働く居場所を建築関係の場に持ちたいと思い、掃除係から始まる出直しを切らせた契機は、結婚だったそうです。そして、家族のために、懸命に働いたとのことです。50人、100人と失敗や挫折で同僚が消えていく中、家族や会社のために懸命に働いて生き残り、支店長という地位を得るまでになりました。まさに、努力の賜物として、働く居場所に得た安定した地位でした

しかし、一方、理不尽なことや未熟であるために弱者が切り捨てられ、多くの同僚が消えていったことには、保身のために目を瞑りました。それは、厳しい社会の現実の中で生きていくには当然のことと思っていたからだそうです。ところがある時、「仕事は楽しいか?」と尋ねられました。「本当の仕事をしているようには見えない」、「仕事を楽しんでいるように見えない」と。 利益をあげて会社に貢献していると自負していた玉田氏は、当初、その言葉の意味が理解できませんでした。

仕事の達成は、サッカーでは、ゴールにボールを入れることに例えられるかもしれません。仕事の達成を目指して、リーダーはゴールにむかってボールを蹴るように指示します。ボールをゴールに入れることを“やらされている”と誰かが思う仕事は、どこかに軋轢を生じています。そこで、リーダーは、ますます必死にボールをゴールに向かって蹴ることを連呼し、遅滞する仕事達成を促すことになります。しかし、それが、本当の仕事の仕方といえるのでしょうか。人生を、日々の生活を、充実させ、周囲に幸せをもたらす仕事といえるのでしょうか。ボールが勝手にゴールにむかって転がっていくような仕事の仕方があるのではないか・・・。

必死に頑張ってきたけれども気が付かなかった「本当の仕事とは?」への答えを玉田氏は探しました。仲間と心を通わせ力を合わせて仕事をすること、それは、仕事を超えた仕事になる。働く仲間が各人の特性を発揮できる職場、経験が浅く弱い立場の者が責任をとらされるのではなく、かばい合うことのできる職場は、大きな成果を生み出し、働き甲斐の幸せを拡散する。周囲を幸せにする。それが、「本当の仕事」であると。その後、「本当の仕事」をしたいと理想を掲げて、その夢を実現するためにたどり着いた結論が、起業することでした。「夢は想い続ければ実現できる。学生の皆さんのような若い人達は、夢をもって頑張ってほしい」というエールが玉田氏から学生達に送られました。

玉田氏は、卒業生の就職先の企業として、本学教職員に伝えたいことがあったようですが、残念なことに、教職員の参加は極めて少ない人数でした。「学生達にとって、教職員は最も身近な社会人です。学生達は、日々、教職員の働く姿を見ています。教職であっても事務職であっても教育に係わる仕事ですから、学生達に楽しく働く姿を見せてほしい、仲間と力を合わせると強くなり、難題に立ち向かえることを、教職員自ら学生に示す教育をおこなってほしい」というメッセージを教職員に残されました。どんな立場や業務であったとしても、自分自身が及ぼすことのできる学生へのより良い教育効果を常に念頭に置きながら仕事に携わることは、「仕事を超えた仕事のあり方」かもしれません。

職種は違うけれども、玉田氏の仕事の流儀には多くの示唆が含まれていました。参加者の多くから、分かりやすかった(93%)、参考になった(91%)と回答がありました。学生からの感想が主ですが、アンケートに回答のあったセミナーへの感想を以下に記します。

・いろんな考え方を知ることができました。ありがとうございました。
・代表の過去の話がこれからの考えとして参考になった。
・こういうセミナーは、どの年齢の人にもためになるので開催するべきだと思う。
・自分のやりたいことを職にしたいと思えた。
・今後に生かすことのできる話でした。ありがとうございました。
・将来のためになりました。ありがとうございました。
・社会の厳しさと社員同士の支え合いがあってこそ経営もうまくいき生活も充実するという事がわかった。
・共感するところが多く大変参考になった。ワークとライフの大切さが知れた。
・自分も目標があるとは言えず、今日に話には非常に感銘を受けた。
・夢のある話が聞けた将来に希望が持てました。
・今回のセミナーを通して学んだことは、社会に出た際には、仲間と力を合わせ、互いに支え合いながら強く生きていくことです。とても参考になりました。
・資料が見えにくかった(見えなかった)のは残念でした。色々な人生の話が聞けて良かったです。失敗から学ぶこと、熱意を持つ事の大切さが分かりました。

ワークライフ支援室(男女共同参画推進室)

学長から一言:私たち教職員は、学生にとって、働き方、生き方のモデルになっているという自覚をいつも持って行動しないといけませんねッ!玉田様、ありがとうございました!

2017/08/22

【スマートシステム学科】人工知能ロボットを作る!~福山工業高校との高大連携授業~

こんにちは、工学部スマートシステム学科フェイスブックはこちら)の学長室ブログメンバー、伍賀です。

8月7~9日に、福山工業高校との連携事業が工学部で行われました。

スマートシステム学科では、8月9日に私が担当する講義「つくろう自律移動ロボット~ Braigtenberg Vehicle~」を高校生の皆さんに受講してもらいました。今回はその様子をご報告したいと思います。

模擬講義が始まります・・・。

昨今話題の人工知能、特に、国内外の自動車メーカーは自動運転自動車をつくるためにたくさんの研究をしています。このような人工知能を搭載した自動運転自動車は、高度な技術が必要で理解することが難しい!

そこで、自律移動(自分で判断して行動する)ロボットのもっとも単純なタイプである、「ブライテンベルグビークル」を作って勉強しよう!というのが今回の講義の趣旨です。

(講義資料より)ブライテンベルグビークルとはなにか?

今回は、福山工業高校の様々な学科から10名の生徒さんが講義を受けに来てくれました。講義の形式はパワーポイントで動画などを見ながら進めていきます。そして、午前中の授業の後半から、レゴNXTを使って、実際にブライテンベルグビーグル型のロボットを組み立ててもらいました。今回のブライテンベルグビーグル型ロボットは、2つの光センサと左右のタイヤを持っていて、各光センサの検出する値の強度によってタイヤの回転量が変化するというものです。

講義風景、二人一組の班で作業をします

レゴを使用したロボットの組立て作業は、2人1組になった班を5つ作り、それぞれの班でオリジナルのロボットを考えて作ってもらいました。基本的なロボットは、レゴNXTの説明書に組立てが詳しく書いてある形態ですが,センサの取り付け位置や、タイヤの大きさなどで各班のオリジナリティを出してもらいました。
ロボット組立風景
班ごとにオリジナリティを盛り込んだロボットにします。

さて、この組み立てたブライテンベルグビークルに、光センサとモータの調整をプログラミングで行います。調整によって光に向かって走行する、あるいは光を避けるように走行するようなロボットになります。ブラインドを下ろしたプロジェクトルームに白熱電球を持ち込んで走行試験をしてプログラミングの検証を行っていきます。
光に向かって走行、あるいは光を避けて走行どっち?
ちゃんと光に向かって走行するようです

今回の高大連携授業では、福山工業高校出身のスマートシステム学科1年次生が手伝ってくれました。レゴNXTの組立てや、プログラミングなどに日頃の勉強の成果を発揮して母校の生徒のサポートを完璧にこなしてくれました。
サポートしてくれる1年次生

ブライテンベルグビークルの基本的な動作を実現できたら、光を使ってロボットをコントロールし、ホワイトボードを一周するレースを開催しました。5チームとなり、組み立てたロボットに名前を付けてレース開始です。懐中電灯をロボットの光センサに当てることでロボットの動きをコントロールします。
ホワイトボードを一周するレース

チームによっては、ブライテンベルグビーグルロボットの光センサの反応が大きすぎたり、小さすぎたりしてコースアウトするロボットも見られました。しかし、トップのチームはロボットを光によって上手にコントロールし、数十秒でホワイトボードを一周することができました。
懐中電灯でロボットの回転をコントロール

今回の模擬講義で、高校生のみなさんに自律移動ロボット製作の初歩をお伝えすることができていれば嬉しいですね。福山工業高校の生徒の皆さん、夏の暑い盛りに、福山大学を訪問して頂き、ありがとうございました!


学長から一言:ブライテンベルグビークルという名前を初めて聞きました!ブライテンベルグさんも福山の地で自分の名前が連呼されているとは。思わなかったでしょうねッ!福山工業高校の生徒の皆さん、お疲れさま!良い学びになったことを期待していま~す!

2017/08/21

【スマートシステム学科】ドローンを使ったCanSat(缶サイズの衛星)通信の実験

こんにちは、工学部スマートシステム学科フェイスブックはこちら)の学長室ブログメンバー、伍賀です。

8月9日(水)に,横浜のPTI社の協力(ドローンの操作など)で、ドローンを使ったCanSat通信実験を行いましたので紹介します。これは、超小型衛星研究プロジェクトから能代宇宙イベント用に抽出した実験で、地上ロボットが測定したデータを、CanSatへ送り、CanSatが自分で計測したデータも加えて基地局へ送信し、基地局がすべてのデータを受信するという内容です。

超小型衛星開発プロジェクトは、スマートシステム学科が推進する研究で、地上センサーネットワークロボットと協調する低軌道衛星を活用し、土砂崩れなどの災害対応システムを開発することに主眼が置かれています。昨年度は、関田准教授が衛星を使ったミッションアイデアコンテスト世界大会のファイナリストとして選出されています

スマートシステム学科では、最近、4年生を中心に、この超小型衛星開発プロジェクトを遂行するために、自律移動ロボット、小型人工衛星 CanSat、センサ-システム等々の開発を日夜行っています。この日の実験のために、開発してきたロボット2台の地上ロボットの調整から、まず開始です。
4年生が中心となってセンサネットワークロボットを整備 

衛星からデータを受信する基地局
 衛星からの電波受信設備に相当する模擬施設

下の写真は関田研究室で開発しているCanSat(カンに入るくらいの小型衛星)です。今回の実験ではこの CanSat をドローンで空中高くに持ち上げ、そこからやってくるデータを受信するというものです。

 製作したCanSat
CanSatを ドローンへ乗せて準備OK

いよいよ実験開始です。今回は地上ロボットとして移動ロボットが2台用意されました。これらは地上での各種データを測定しながら移動する能力をもったものを想定しています。最終的には自分で判断して目的地まで移動するような自律移動ロボットになる予定ですが、今回は、地上ロボット(緑)が温度、湿度を測定しながら、地上ロボット(白)を追尾してする方式です。

 1台は人間が操縦、もう1台はそれを追尾します
 ドローンによって上空へと飛翔するCanSat

ドローン操縦チームによって離陸したドローン「10m、20m、30m・・・」という高度のカウントとドローンのモータ音がフィールドに響きます。みるみるうちに高度の数字は大きくなり、見えているドローンは小さくなっていきます。
 あっというまに高度120m(地上から見ると・・・すごく小さい)

数分後、ドローンを降下させ、通信実験を終了。最後に、CanSatからのデータを基地局が受信していることを確認しました。
 データを確認する田中准教授とスマートシステム学科4年生

ロボットとCanSatの測定データの受信を確認しました。今回の実験はここまでで終了です。後は、データを解析するという大変な作業があります。スマートシステム学科の有志学生と教員は、8月16日から秋田県能代市で開催される能代宇宙イベントへの参加を予定しています。大急ぎで、宇宙イベントに向けて、システム全体を最終調整を行うことになりました!
 基地局での受信データ表示ソフトの画面

ちょうど高大連携授業で福山工業の生徒さんが来られていましたので、
実験の様子を見学してもらいました。
 福山工業高校の生徒さんの実験見学
ドローンを目で追って「高い!スゴイ!」

このドローンによるCanSat通信実験は、先に述べたように8月16日から開催される能代宇宙イベントの予行演習でもありました。この宇宙イベントへの出場結果も追って報告したいと思います。


学長から一言:とりあえず実験は成功だったようですが・・・今日はもう8月21日!!!能代宇宙イベントの結果はどうだったのでしょうねッ!それは次回の学長室ブログのお楽しみかな?!?