2014/08/25

薬学部の早期体験学習。


こんにちは。 学長室ブログスタッフ、薬学部 の“M”です。
 今日は、薬学部の初年次(1年次)教育として、前期および後期に実施している『 早期体験学習 』についてご紹介します。
 この『 早期体験学習 』では、現場の薬剤師や他のスタッフの方にボランティア・ファカルティとして学生の教育をサポートしていただいています。 前期には病院と保険薬局、後期にはドラックストアー、製薬企業、医薬品総合商社、医薬品流通センターなどの現場を訪問して業務を見聞してきます。 訪問後は、現場での体験について、自分で資料をまとめて発表します。
 まず、施設への訪問前には、スモールグループディスカッション(SGD)形式により、「よい薬とはなに?」「薬剤師の役割はなに?」「薬剤師と共に働く医療チームの職種は?」「医薬分業とは?」などのテーマについて議論します(以前の記事、薬学部の初年次教育をご覧ください)。 その過程で、疑問に思ったこと、さらに詳しく聞きたいことなどをまとめて、現場の薬剤師の方に質問したり、意見を伺ったりしています。
SGDの様子1。 にこやかに議論が展開中です。 
SGDの様子2。 教員も議論をサポートします。
 平成26年度の前期(6、7月)は、備後地域の病院18施設および保険薬局18施設へグループごとに別れて訪問しました。
 訪問先によっては、本学出身の先輩薬剤師の他、実務実習中の5年次実習生に出会うこともあります。 先輩方からは、現場の業務や薬剤師のことについて学ぶだけではなく、学生生活をエンジョイするためのアドバイスもいただいているようでした。
その後、大学へ帰って発表資料の作成。
そして、発表会。
 学生たちは、この体験学習により医療現場で働く先輩薬剤師の方々の生の声が聞け、とても満足したようでした。 学習を終えた学生達の意見には、「薬剤師になって、多くの人の役に立ちたい!っという想いがよりいっそう増した。」 「先輩たちのように、自分も薬を取り扱うスペシャリストになれるのだろうかと少し心配になった。」 「目先の勉強だけではなく、自分の将来像を思い描きながら、医療チームの中で活躍できる薬剤師になりたいと思った。」 「もっと沢山の現場を見学したい!」などなど、それぞれの心の中に何かが響く、よい体験ができたのではないでしょうか。
 引続いて、後期(10、11月)は、漢方取扱い薬局2施設、ドラックストアー3施設、製薬企業2施設、医薬品総合商社2施設、医薬品流通センター1施設への訪問や、福山薬剤師会の活動に参加する予定です。 薬剤師の活躍現場が多岐にわたることを学んでいきます。
 
学長から一言:薬学部というと、すぐ薬剤師の国家試験のことを連想し、合格率は?というところに世間の注目はいきがちですが、まずは、良い薬剤師とは何かを、自ら考え感じてもらう教育が大切!!このすばらしい薬学部の初年次教育にご注目あれ!!