2015/03/02

全日本EV&ゼロハンカーレースin府中

こんにちは。学長室ブログメンバー、機械システム工学科のKです。

2月22日(日)に府中市で「全日本EV&ゼロハンカーレースin府中」が開催されました。
福山大学工学部機械システム工学科では大会の運営だけでなく参加もしています。

今年は、遠くは石川県や三重県からの参加がありました。
「全日本EV&ゼロハンカーレースin府中」は電気自動車だけでなく4サイクルエンジンを搭載した車両や2サイクルエンジンを搭載した車両などが参加できます。今年はEV(電気自動車)8台、4サイクル24台、2サイクル15台の47台の参加がありました。

福山大学からは、機械システム工学科3年次演習科目(EV創作)で製作した2台とEV学生製作プロジェクトで製作した1台の3台が参加しました。


福山大学は大会運営を担っているので、前日のコース設営から行っています。
大会当日も学生たちはレースへの参加だけでなくスタッフとして頑張りました。日曜日は雨でコース整備も大変です。






レースは野球場のグランドの中に作られたコースを周回しタイムや順位を競っていきます。
福山大学は3台とも予選を通過しましたが決勝の一次レースで敗退する結果となりました。
しかし、電気自動車だけで行われるエコ部門レースでは2位となりました。
昨年度は優勝できたのに残念です。









今年も学生たちはレースへの参戦だけでなくスタッフとして運営にもかかわってきました。
レースで優勝することはできませんでしたがレースへ出場するために努力したことやスタッフとし大会を支えることで多くのことを得ることができたと思います。
3年生はもう就職活動が始まっています。この経験を生かしてりっぱな社会人になってほしいと思います。



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学生からのレポートの一部を掲載します。

府中EV&ゼロハンカーレースに参加して

                   機械システム工学科 自動車システムコース 3年生

今回自分にとって二回目となる府中EV&ゼロハンカーレースに参加しました。今回のレースは前年とは大きく違い自動車コースを二つの班に分けそのメンバーでフレームの設計から溶接、組み立てまでを行いました。昨年先輩の車を改良してレースに出場した際に、メインのフレームは完成していたにも関わら ず、実際に車を走らせるのに苦労したから、一から作成するとなるとかなりの苦労が予測されました。予想通り作製はかなり難しく思い通りに進まないことがほ とんどでした。皆一から設計をしてフレームを作るというような作業は経験したことがなく設計、部材の切削加工といった作業にもミスがありました。実際に自分も多くのミスをしてしまいました。しかしそのミス一つ一つが自分を成長させてくれるのではないかと思います。また、作業に関しては一人一人ができることを積極的に行わなければならないということを痛感しました。効率的に作業を行わないと作業に時間がかかってしまい、完成が遅れてしまいます。そうなると、焦ってしまい丁寧な作業ができなくなると感じました。自分は部材の切削や加工といった作業が苦手で消極的になってしまうことが多かったように思います。限られている部材を自分のミスで無駄にしてしまうのではないかと考えたり、加工するべき箇所が自分のミスによりズレてしまうのではないかと考えたりしてしまい、あまり積極的に動けていなかったように思います。しかし作業が後半になるにつれて自分がこのままでは作業が進まないし、自分にもできることを積極的に探して作業をしていくことが大事だと考えるようになりました。だから作業が始まった当初より少しは積極的に動けるようになったのではないかと思います。この作業で感じた事、思ったことを忘れないようにすることも大事だと考えます。車が完成してレースに出場したことで満足するのではなく作業中に様々な経験をして、様々なことを学び、色々なことを考えました。それらのことをこれからに生かすことがとても重要だと考えます。
レース当日に関しては、自分はドライバーだったので緊張していました。昨年の経験があるとはいえ今回は雨がちらつく天候でコースの状態が昨年と違うものになるのではと考 えていました。当日の朝グラウンド整備に行くと水溜りのあるコーナーもありました。自分は濡れているコースを走ったことがないのでどのラインを走ればいいのか速度はどれくらいで曲がれるのか全く想像がつきませんでした。しかし、グラウンド整備をしてからは思ったほど雨は降らず、練習走行で多くの車が走っていたのでコースの状態はそれほど悪くなっていないのではと思いました。一台ずつがタイムアタックをする予選の時間が迫りアタックする車の順番が発表されるとそこには自分の車が最初のアタックだと書いてありました。一気に緊張感が増しましたが、自分が最初ということはコースが整備された直後で走りや すいはずなので良いタイムを残すチャンスだと考えました。予選は純粋に車の速さが競われるのでEV勢のトップを狙う気持ちでタイムアタックに望みました。トップを取れなかったとしても自動車コースのもう一台の車には絶対負けたくないという思いもありました。いざコースを走り出すと前日コースを試走した時ほどのパワーが感じられませんでした。まさかのバッテリーの不調でパワー不足に陥りタイムはEV勢の4位で自動車コースのもう一台よりも遅いタイムとなってしまいました。しかし、レースで挽回してやろうとレースまでにできることをやろうと考え、あまり期待はできませんがレース直前までバッテリーを充電させレースに臨みました。レース前は昨年同様に緊張しましたが、昨年とは違い皆で一から作った車でレースをするということで皆の期待を裏切らないレースが したい、皆で作った車が速いということを証明したい、色々な事を考え緊張しました。そしてレースがスタートしました。充電したおかげかパワー不足はおおむね改善されていて、スタート直後に3位に順位をあげて前の車のすぐ後ろを走る形でレースが進みました。どうやら自分の前を走る車はあまりペースが良くないようだったので、最低でもこの車は抜くと決めました。そして1コーナーで仕掛けました。自分で仕掛けて相手の車に接触するのは嫌だったので、相手の横に並 んでからは相手がこちらに気付いているかを気にしつつ抜きました。しかし抜いた直後のコーナーで軽く接触してしまいました。この時は自分が前に出ていたので車のどこにぶつかったのか、損傷はあるのかがわからず焦りました。自分の車はそれでも接触する前と同じペースで走れていたので、そのままレースを走りました。その後も懸命に走りましたが1位の車には届かず2位でレースを終えました。皆で作った車で1位になれなかったのは凄く悔しかったです。予選 のときにトラブルが出なければと思いましたが負けは負けなので素直に認めました。
その後には4サイクルエンジン車とのレースもありました。自分は 最後尾スタートで周りは全てエンジン車と勝ち目は少ないですがとりあえず着いていけたらいいかなという気持ちでレースに臨みました。レースがスタートすると周りに比べると自車は完全にパワーが劣っていてスタート直後の直線で一気に離されましたが、コーナーだけは負けないようにと走ろうと考えました。スタート直後の1コーナーで思いのほか着いて行けたので、このレースも前の車だけでも抜いてやろうと決めました。しかしさっきのレースと違い、自車は直線が遅くなかなかチャンスがありませんでした。レース中に前の車をみていると前の車はミラーを付けているのに気づきました。そして自分の車の方がコーナーが速いこと にも気づきました。そこで1コーナーで自車をイン側に振り、「抜くぞ」とフェイントをかけ相手が自分をブロックするようなラインを取るように誘い、スピードの乗りにくいラインへ行くように仕掛けました。作戦は成功して続く2コーナーで前の車を抜きました。その瞬間はとても快感でレースというのは 本当に楽しいものだと実感しました。レース自体の結果は良いものではありませんでしたが、自車よりもパワーのある車を抜くことができた嬉しさが多かったです。このレースで自分にとっての今年の府中EV&ゼロハンカーレースは終わりになりました。今年のレースではモノづくりの難しさ、レースの楽しさを実感することができ、とても充実したものになりました。このレースで体感したこと、考えたことは忘れることはないだろうと思いました。そして機会があればまた参加してもっとレースの楽しさを実感したいと思いました。


学長から一言:課題解決に向かってのがんばり、レーサーとしてのがんばり、大会の運営陣としてのがんばり。。。みんなとてもよい経験でしたね! 指導教員のKさんも、学生を適度に見守りながらの指導、お疲れ様!!