2015/08/04

図書館倶楽部主催 ビブリオバトル開催!!

 こんにちは。学長室プログメンバーの(k)です。
 
 今年度になって、図書館倶楽部主催により開催された、ビブリオバトルの内容紹介と、そのメンバー2名から第3回目の会場の様子を紹介してもらいます。

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 本学では、昨年度大学祭で、図書館主催のビブリオバトルを開催し、そのチャンプ本紹介者が、全国大学図書館ビブリオバトル地区予選大会(広島市県立図書館)に出場しました。それをきっかけに、学内で定期的にビブリオバトルをやろうという話が、学生たちの中から持ちあがり、今年度になって、図書館倶楽部がこの行事に取り組み、原則月1回のビブリオバトルが始まりました。



 これまで行われたのは、422日、610(ミステリー大会)78(ラブストーリー大会)の三回で、いずれも図書館ラーニングコモンズで行われました。◎はその時のチャンプ本です。
1回目は、
  ◎石田直大君  谷崎潤一郎『谷崎潤一郎フェティシズム小説集』(集英社文庫)
  ○藤原直希君  筒井康隆『パプリカ』(中央公論社)
  ○保手浜奈津美さん  指田和子『あの日をわすれない はるかのひまわり』(PHP研究所)
  ○荒井 賢君  村上春樹『海辺のカフカ』(新潮社)
    の4作品、参加者5名で競いました。

*2回目は、発表者は下の4名で、参加者は4名でした。
  ○赤木沙紀さん 横溝正史『八ツ墓村』(角川書店)
  ◎藤原直希君  綾辻行人『十角館の殺人』(講談社文庫)
  ○保手浜奈津美さん 横溝正史『本陣殺人事件』(角川書店)
  ○荒井 賢君  綾辻行人『Another(角川書店)
    の4作品、参加者4名で競いました。

*第3回目の今回は、以下の4作品が競いあいました。
   発表者は下の4名で、参加者は5名でした。
  ◎石田直大君  川端康成『眠れる美女』(講談社文庫)
  ○木村美紗希さん 夏目漱石『三四郎』(新潮文庫)
  ○保手浜奈津美さん ろびこ『となりの怪物くん1』(講談社)
  ○荒井 賢君 高橋留美子『めぞん一刻』(小学館)
    の4作品、参加者5名で競いました。

  毎回、4名前後のバトラーが、自分の選んだ本について、熱心な討論を繰り広げています。バトラーだけでなく、発表を聞く観覧者たちの表情も真剣そのものであり、読書への愛や「読むことの楽しさを伝えたい」という気持ちがひしひしと伝わってきます。
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  今回の発表内容と様子を、図書館倶楽部のメンバーであり、実際に発表したバトラーでもある、保手浜さんと荒井君がレポートします。


保手浜奈津美」さん
   荒井くんの「めぞん一刻」と木村さんの「三四郎」の発表本を紹介します。
 ○高橋留美子作「めぞん一刻」は五代裕作と音無響子のラブストーリーです。最初は裕作の片想いですが、話が進むにつれ響子も彼の事を意識していくようになり、その過程にラブストーリー独特の雰囲気が色濃く出ていました。アパート一刻館の住人も個性豊かで、本作はラブストーリーだけでなく、ギャク漫画としても読むことができます。
 ○夏目漱石作「三四郎」は、九州から東京の大学に進学した三四郎と都会の女性・美禰子のお話です。三四郎は話の中で、美禰子にお金を借りるなどして、友人としての自覚はあるけれど、恋愛とは自覚していないようでした。しかし、最後は美禰子に対して一歩踏み出します。この作品はラブストーリーであると同時に、三四郎の成長を描いた作品でもあります。夏目漱石の作品は難しいと思われがちですが、「三四郎」は親しみの湧く作品ですので機会があれば読んでいただきたいです。


荒井 賢」さん
   保手浜さんの『となりの怪物くん』と石田君の『眠れる美女』の発表について、レポートしてもらいます。
 ○ろびこ 『となりの怪物くん 』について
   「世界は私だけで完結していた。」(作中表現)
   水谷(しずく)、高校生。小学校、中学校と彼女は勉強に打ち込み、人生の勝者となるべく努力していました。そんな彼女の夢は「年収一千万」を稼ぐこと。その目標達成のため、それ以外のことはスルーしていました。しかし、そんな彼女に嵐がやってきます。それを市井()では「恋」と呼ぶのでしょう。
   発表者曰く、ぶっ飛んだ恋が展開されていくそうです。確かにその通りでした。
 ○川端康成 『眠れる美女』について
  今回のビブリオの読みたいチャンプ本になりました。
 川端康成全集の第18巻の中は、4つの短編から構成されており、その中の一つ「眠れる美女」について紹介します。   
看板のない宿屋、そこで客の案内をつとめる女性がいました。江口という老人は、ある夜そこでお世話になることになります。ここから、奇妙で恐ろしい話が展開されていくことになります。

  この物語には、発表者曰く、「ラブ要素」が含まれているそうです。見方によっては、そう思えるところが確かにありました。

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 このように、図書館倶楽部のメンバーを中心に開催しているビブリオバトルでは、定期的に集まり、本を紹介しあって、仲間と好きな本を共有することを楽しんでいます。この輪が拡がることを祈ります。少しでも興味のある人は、ぜひ一度遊びに来て下さい。

 では、水曜日の5限目に、ラーニングコモンズでお会いしましょう。


学長から一言:懐かしい本の題名も出てきていますね。。。読書は心のお食事。。。輪が広がり、永く続くことを期待していますよッ!