2017/05/09

5月19日・23日 備後経済研究会を開催(税務会計学科)

学長室ブログメンバーの井上直樹税務会計学科)です。

今日は、同じ学科に所属する張 楓 准教授から、備後経済研究会の開催のお知らです。

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備後経済研究会事務局の張 楓です。いつもお世話になっております。

2017年備後経済研究会の開催を下記の通りお知らせいたします。第1回と第2回はきわめて近い日程となってしまい、申し訳ありませんが、奮ってご参加いただきたくお願いいたします。

回備後経済研究会
日 時:2017519日(金)18302030
場 所:福山大学宮地茂記念館(JR福山駅北口徒歩1分)
報 告:今泉 飛鳥 講師(埼玉大学大学院人文社会科学研究科)
内容:
東京の機械工業集積と産業発展 ―産業集積を歴史的に位置づける―

概 要:
国内産業の空洞化、産業集積の縮小が指摘されるようになって久しい。産業集積、すなわち地理的に密集した企業群が地域内でのネットワークなどを活用しつつ需要に応えるという生産のあり方は、日本経済の歴史の中にどのように位置づけられるのだろうか。東京の機械工業を対象に、産業集積の維持に不可欠な新規創業の動向を戦前にさかのぼって観察し、集積の機能、大都市と地方での違い、および日本の産業発展のプロセスとの関わりについて考察する。

*参考文献:
今泉飛鳥「戦前期東京の機械工業集積に見る産業集積の歴史性―活発な創業に着目して―」(『企業家研究』第11号、2014年7月)。

ご略歴:東京大学大学院経済学研究科修了。2011年より現職。専門は日本経済史。


回備後経済研究会
日 時:2017523日(火)18302030
場 所:福山大学宮地茂記念館(JR福山駅北口徒歩1分)
報 告:松永 安光 先生(株式会社近代建築研究所 代表取締役・一般社団法人HEAD研究会 理事長)
内容:世界の地方創生 ー辺境のスタートアップたちー
(近代建築研究所HPより転載)
概 要:
長年東京で設計事務所を主宰していたが、1997年に鹿児島大学に招かれ、2007年まで主としてまちづくりと地方創生の教育と研究に従事してきた。そうした活動のなかで、ストック活用の事例調査をもとに2015年には『リノベーションの新潮流』(学芸出版社)を発行した。その調査の過程で海外の諸国の辺境地帯にスタートアップと呼ばれる起業者たちによる地方創生の動きが顕著なことに気づき、新たにチームを編成し、2年間にわたって実地調査を重ねてこれを書籍化することができた(『世界の地域創生』20176月発売予定)。

今回の講演はその梗概の解説である。つまり、我々が見てきた世界の辺境の動きは、一般的に認識されているようなグローバル化の動きとは逆行するローカル化の動きで、そこでは経済の地域内循環が行われたり、協同組合化が行われたりしている。行き過ぎた資本主義に対するオルターナティブとしての地域創生にさまざまな方法があることを、この講演で理解していただければ幸甚である。

ご略歴:1941年東京生まれ。東京大学工学部建築学科卒業。ハーバード大学デザイン大学院修了。JIA新人賞、日本建築学会作品賞、同作品選奨、JIA環境建築賞、木材活用コンクール農林水産大臣賞、都市住宅学会業績賞、日本ファシリティマネジメント協会大賞、BCS賞。

1997年より2007年まで鹿児島大学工学部教授。近代建築研究所主宰。一般社団法人HEAD研究会理事長。

主 著:
『まちづくりの新潮流』(彰国社、2005年)
『地域づくりの新潮流』(彰国社、2007年)
『リノベーションの新潮流』(学芸出版社、2015年)
『世界の地域創生』(学芸出版社、2017年5月刊行予定)

備後経済研究会について~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

備後経済研究会は故桑原哲也教授が備後地域経済・経営の研究拠点を目指すべく、2012年に立ち上げてから、数えて6年目を迎えます。

備後経済研究会は備後地域の企業・経営者を研究し、産業集積地としての備後地域の特徴を明らかにすべく、本学教員にとどまらず、企業経営者や行政関係者、さらに他大学の研究者にもご参加いただき、研究成果の報告やそれにもとづく活発な議論を行うと同時に、企業へのインタビューや論文の公刊、備後地域の皆さんに向けた研究発表を活発に行っています。

研究会は23ヵ月に1度のペースで開かれています。高校生でも大学生でも企業経営者でも、どなたでも参加は自由です。興味のある方は一度、備後経済研究会のホームページをご覧ください。サイト内では過去の活動内容とともに、多くの研究成果(ディスカッションペーパーや論文)がアップされています。

入手できない場合は、張楓(kaede@fuec.fukuyama-u.ac.jp)までご連絡ください。
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学長から一言:素人の私には、東京下町の機械工業は、日本が前回オリンピックを行ったころの高度経済成長期とイメージが重なってしまいますが。。。現代、一極集中の東京と過疎化・人口減少の鹿児島のそれぞれの創生の動きから、備後の地域活性化のヒントが出てくるしょうねッ!