2015/06/25

人間文化学科 新任 山川廣司 教授の紹介

人間文化学科の学長室ブログメンバーSです。こんにちは。

今回は人間文化学科の新任教員として4月に着任された山川廣司教授の紹介です。

福山大学に着任されてもうすぐ3ヶ月。山川教授には学生の印象についてもお伺いしました。また、お忙しいところ、教授所蔵の史料について解説もしていただきました。

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人間文化学部人間文化学科に赴任しました山川廣司(やまかわ ひろし)です。
愛媛大学法文学部を退職してしばらくリフレッシュして、4月に本学に赴任しました。


私の専門は古代ギリシア史ですが、主に1952年に解読された古いギリシア語で記された線文字B粘土板文書を手掛かりにミュケナイ時代の王権構造や社会構造、「東地中海世界」に展開した交易活動など社会経済史を研究してきました。また四国遍路との比較から宗教史にも関心を広げ、愛媛大学の「四国遍路と世界の巡礼」共同研究プロジェクトに参加して古代ギリシアの宗教や巡礼についてもフィールド調査をしながら研鑽しています。

福山大学では、歴史を中心にヨーロッパの文化を担当し、「世界史」「ヨーロッパ史文献購読」「ヨーロッパの歴史と文化」「文化演習」「情報文化史」「生活文化史」「文明史論」などを担当しています。これまで蓄積してきた歴史や遺跡のビデオや写真などを有効に活用して、ヨーロッパの歴史や文化をできるだけわかりやすく講義したいと思っています。また学生の皆さんはよく挨拶をしてくれますが、全般に遠慮深いようです。若い皆さんには新約聖書の言葉ですが「求めよ、さらば与えられん」をぜひ実践してもらいたいと思います。何事にも好奇心を持って積極的・主体的に活動することを期待しています。

この2ヶ月、学生や教職員の方々と接して、久しぶりに若いエネルギーを分けてもらい自らの活力も充実しているようで、毎日楽しく本学での生活をエンジョイしています。最後になりますが、これまでの経験を生かして微力ながら福山大学の発展に貢献できればと思っています。どうぞよろしくお願い致します。



ロゼッタストーンの縮小レプリカ

ナポレオンのエジプト遠征の際に発見されたもので、これを手掛かりにフランズ人シャンポリンは古代エジプトの神聖文字(ヒエログリフ)を解読した。



紀元前2600〜2500年頃のシュメールの楔形文字粘土板文書のレプリカ

楔の形をした細かい字でぎっしりと刻まれた土地売買契約文書で、最後にシリンダー・シール(円筒印章)を転がした当事者たちの陰影が付されている。


古代ギリシア・ミケーネ時代の線文字B粘土板文書のレプリカ

1939年ペロポネソス半島のピュロス王宮の文書庫から発見された。上のブック型粘土板はEr312に分類される土地文書で、王らの土地所有について記述している。下の棕櫚の葉型粘土板はEb297に分類される公有地か私有地かの土地争いが記載されている。


学長から一言:紙がなくて石に刻んだが故に、何千年もの昔の文書が残る。。。USBの文書保存は???山川教授の授業は、学生に日常生活の枠を超えた広い視野を与えてくれそうですねッ!