2013/12/09

こころの健康相談室が研修会!

 ブログスタッフのH.Yです。

 福山大学の心理学科には附属の施設として、「こころの健康相談室」があります。この相談室は,地域の皆様の様々な心の悩みの解決や心の健康増進に,心理学の立場から幅広く援助することを目的として設立され,日々の活動においては、種々の相談をお受けするほか,問題解決のためのコンサルテーションを行ったり,その時々の最新のトピックに関する研修会を開いています。http://www.fuhc.fukuyama-u.ac.jp/human/psychology/html/soudanindex.html


 このたびは,11月末に開かれた相談室主催の研修会についてのご報告です。私は残念ながら学会出張だったため参加できなかったのですが,中心となってマネジメントした金平助教から,研修会の様子を寄稿いただきました。研修会のテーマは,「課題のある子どもの発達を支える」です。

 課題のある子どもとは、どんな子どもなのでしょうか。研修会では、「課題のある子ども」について、特に発達障害を中心としたお話があったようです。

 発達障害とは、発達障害者支援法によると、「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」と定義されています。つまり、発達障害には様々な分類が含まれますが、共通する点としては、脳の機能の障害であること、発達障害と言っても一生発達しないのではなく、発達のしかたや速さが通常の子どもと異なっていること、そして周囲の支援の仕方によってその障害の在り方がずいぶん変わってくることが挙げられます。


 ちょうど、今日のニュースで、イギリスの歌姫と呼ばれるスーザン・ボイルが、アスペルガー症候群と診断されたことを告白したとありました。彼女は昨年、そう診断されたそうですが、なぜ大人になって診断されることになったのでしょうか。そのヒントが講演の中にあるようです。


 以下、金平助教の報告です。
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 平成25年11月30日に、福山大学宮地茂記念館にて、2013年度「福山大学こころの健康相談室」研修会を開催しました。

 この研修会は、平成18年4月より活動を続けている福山大学「こころの健康相談室」の取り組みを、広く地域に周知するとともに、市民、県民の方々へ、こころの健康に関する最新の情報を提供することを目的として、2年に1度開催されています。

 近年、発達障害という言葉を耳にする機会が多くなりました。発達障害とは、教育現場などではたくさんの方々がいかに子どもを理解した支援を行うかに多大な関心をもっていらっしゃいます。また、本学の心理学科生も実習などで子ども達の支援に関わらせていただいています。そこで、今回は2012年11月にオープンした、福山こども発達支援センター所長の伊与田邦昭先生を講師にお招きし、「課題のある子どもの発達を支える」というテーマで研修会を開催しました。こどもの発達支援に関心のある一般の方および地域の専門職の方々約60名にご参加いただきました。



 講演会は2部構成となっており、第一部では課題のある子どもの理解ということで、特に発達障害と先生のご専門でもあるてんかんについての理解と対応をお話いただきました。発達障害の中でも特に“軽度(程度が軽いわけではなく、知的水準が比較的保たれているという意味)”発達障害は、知的水準が比較的保たれており、外見上は発達の課題がないように思われがちです。よって、発見されにくいだけではなく、社会における認知や理解が得にくいといったことから、健診を通過する可能性が高く、対応が遅れる恐れがあるとのことでした。このことから、私達が正しい知識を身につけ、気付いて理解する事がいかに大切であるかを感じました。また、対応については、上杉鷹山(山形米沢藩の第9代藩主)の「してみて、言って聞かせて、させてみる」という例から、診断にかかわらず、家庭においてその子どもを特別扱いするのではなく、家族全員で対応をしていく大切さを話されました。私も、「診断名がついたとたんにどのように対応したら良いかが分からなくなる」という言葉を聞いたことがありますが、どの子どもに対しても当たり前の対応を丁寧にしていくことの必要性を改めて感じました。さらに、伊与田先生のご専門のてんかんについては、発達障害との関係から分かりやすく説明いただき、併存頻度や特徴、実際のビデオも視聴させていただき、理解が深まりました。

 第二部では、福山こども発達支援センターの取り組みについて、支援の流れやどのような方が利用されているかについて、具体的にお話いただきました。その中で、子どもを支援するためには、家庭や学校、医療・療育・福祉施設、地域で連携して、生涯を見据えた支援を展開していくといった、地域における「たて・よこ」の支援ネットワークの構築が大切であることを強く強調されていました。

 最後に、これまで各機関が独自に点で支援をしていたものを、福山こども発達支援センターを中心として、点同士をつなげた面で支援を展開していく必要性について言及され、本学心理学科附属のこころの健康相談室でも、地域の中の一機関として、さらに丁寧な支援を展開していく大切さを感じました。


学長から一言:私にも発達障害手帳を持った小4の孫がいますが、とても特異な才能があって、障害という言葉はそぐわないな-、といつも思います。。。特に私のとても弱い空間認識が抜群なので、ついつい尊敬してしまいます。。。ババ馬鹿???