2014/07/04

恵まれたフィールド~因島臨海キャンパス~


広島県尾道市から愛媛県今治市を島伝いに結ぶ「しまなみ海道」…


尾道から2つ目の島「因島」に、福山大学の臨海キャンパスは在ります。

キャンパスの前には、空の色を反映した静かな瀬戸の海が広がっています。

因島臨海キャンパスの海

瀬戸内海は潮の干満差が大きく、干潮時には海岸の「磯」が顔を出し、いくつもの潮だまりが姿を現します。


この潮だまりは、「磯」という独特な環境に生息する生きものたちを観察する格好の場所です。

また、海岸線の上層から下層にかけて、乾燥や雨などの影響の度合いに適応した「生きものの帯」が形成されます。


「生物の帯状分布」…
上層には、巻貝の一種であるタマキビのような比較的乾燥と雨などに耐えうる生きものが生息しています。

一方、下層には、乾燥に弱い魚介類やイソギンチャクなどが生息しています。

その間には、乾燥に対して強くもなく弱くもないフジツボなどが生きています。

この乾燥や雨などに対する抵抗力の違いが、「帯状」の生物分布を生み出しているのです。


磯のフィールド調査実習
生きた「海の生物図鑑」…

こう呼ぶに相応しいフィールドが目の前に広がっていることは、因島臨海キャンパスの特筆すべき利点です。


海洋生物科学科では、1年生の後期から実験・実習が始まります。

実験・実習のテーマは幅広く、化学系から生物の解剖・形態観察などのインドア実験のほかに、この因島の臨海フィールドで行うアウトドア実習(生物調査)があります。


本学からスクールバスに乗って因島へやってきた学生たちは、潮のひいた「磯」へ出掛け、海の生きものの観察を通して「磯」という環境とそこに生息している生きものとの関わりを学ぶのです。

潮だまりの生きものを調査中!!

瀬戸の海風のなかに溶け込んだイキイキとした学生たちの表情は、それはまるで子どものときのようなキラメキを放っています。

学生たちは“平気”で磯の生物(カニやエビ、ナマコやヒトデ、ヤドカリなど)を手に取りながら、キャッキャ♪とはしゃいでいます(とくに女子学生)。

そんな光景を毎年目にするたびに、「この子たちはほんとうに、生きものが好きなんだなぁ」と実感しています。

この“恵まれたフィールド”は、学生たちの「学びの場」であるとともに、彼らの心をくすぐる「生きた海の生物図鑑」なのだと思います。

(海洋生物科学科 Kenji♪)


学長から一言:明日7月5日(土)は、本学の今年最初のオープンキャンパス(見学会)ですが、午後1時からの半日なので、残念ながら因島キャンパスまでは出かけません。。。グスッ。。。でも7月20日(日)、8月24日(日)の朝9時50分からのオープンキャンパス(体験入学会)では、スクールバスで因島キャンパスまで行きますよ!! 海好き、お魚好きの高校生の皆さん、ぜひおいでください。。。お待ちしていま~す。