2016/03/10

ノンフィクション作家の眼で見てきた生物世界

第35回 福山大学グリーンサイエンスセミナー
『ノンフィクション作家の眼で見てきた生物世界』

ノンフィクション作家で、獨協大学経済学部特任教授・環境共生研究所研究員の
「山根一眞」さんの講演会が開催されました。

今回は、その講演の模様をお知らせします!!


山根一眞さん

山根さんは、日本を代表するノンフィクション作家で、
有人潜水船(しんかい6500)や小惑星探査機(はやぶさ)など、
我が国が産出した先端環境技術がどのような発見をもたらしたかのか、
また、生物機能を応用した新産業の可能性も含め、さまざまな取材をされて居られます。

山根さんは、海洋生物科学科の渡辺准教授と以前から交友があり、その縁あって福山大学へ来て下さいました。

ご自身の実体験をふんだんに盛り込んだ “山根絵巻” を熱く語ってくださいました!!

講演をする山根さん
その講演の内容を、お伝えします。


まず、山根さんの取材には、独自の取材ノートがあり、
これによって頭の中の構想を組み立て、あらゆる方面へと拡げて行くとのことでした。

映像を駆使した今回の講演で話された「山根語録」を、
終始書き留めた私の取材ノートから挙げてゆきます・・・

①トキは、人間の都合によって絶滅に追い込まれた。
②その一方で、兵庫県豊岡市のコウノトリを保護する活動は、日本人の進化である。
③身近な生き物から、さまざまなものが観えてくる。
④生物多様性を失うということは、食べ物を失うことに繋がる。
⑤稲の茎に在る穴は、稲が土へと酸素を送り届けるダクトの役割をしている。
⑥これによって土に豊富な酸素が送り込まれ、結果として稲は水田の生物多様性を支えている。
⑦チャールズ・ダーウィンが著した「種の起源」のオリジナルには、当時の“熱”が詰まっている!!
⑧箇条書きにして整理すると、理解は深まる。
⑨無理でもやってみる!! そうすることで、想いもしない成功が得られる!!
⑩「食」・・・感謝して食べること。食物連鎖を識ることから、環境を考えることに繋がる。
⑪「何だろう?」➡➡➡調べる➡➡➡壮大な知識が蓄積してゆく。
⑫とことん記録!!
⑬血吸いビルは、肉食いビルだっ!!!!
⑭マスコミの情報だけでは、真実は解からない。
⑮他人よりちがうものを観る➡➡➡意外な発見が在る!!!!

山根さんが放って居られた「情熱」が、私の胸を熱くしました。

本講演の参加者は、学部生・大学院生が42名、
教職員が34名、学外から4名の計80名でした。

会場となった大講義室は、始めから終わりまで魅力満載の “山根絵巻” でメクルメキましたっ!!

(海洋生物科学科 Kenji♪)


学長から一言:山根一眞先生、ありがとうございました。。。本学のグリーンサイエンス研究センターの里山・里海の研究に弾みがつきそうです!!!