2月17日(火)と19日(木)に、それぞれ人間科学研究科修士論文公聴会と心理学科卒業研究発表会が開催されました。
今回は、その様子についてお伝えします。
まず、心理学科の卒業研究発表会について、今年度は31名が発表を行いました。また、同時に3年生の課題実習の発表会も行われ、48名が発表を行いました。
心理学と言っても専門領域は多岐にわたります。
それぞれの領域の研究テーマの一部を掲載します。
・社会心理学研究室
「多世代交流型女子会の実践的研究」
・児童臨床心理学研究室
「自閉症スペクトラム幼児に対する対人コミュニケーションの支援」
・臨床健康心理学研究室
「ペット飼育と飼い主の性格特性について」
・地域臨床心理学研究室
「高校生運動部員の部活動で経験するストレッサーと環境ストレッサーに関する研究」
・教育・社会心理学研究室
「罪悪感を抱けばいじめはなくなるか?~集団同一視の観点から~」
・認知神経心理学研究室
「快・不快感情が映像視聴時の表情表出に及ぼす影響」
・犯罪心理学研究室
「新聞記事に基づいた犯罪者プロファイリングの検討」
・臨床心理学研究室
「自己教示訓練によるシャイネスの変容と劣等感の低減について」
前半は分科会形式の口頭発表でした。4年生は1人10分、3年生は5分という持ち時間で自分の研究内容を聴衆に理解してもらうため、それぞれ工夫をして発表しました。
会場全体の様子
初めての発表で少し緊張気味の3年生
4年生は堂々と発表します
後半はポスター発表による質疑応答でした。発表者は、グループごとに30分のポスター発表による質疑応答を行いました。参加者は興味のある研究ポスターに移動して直接やりとりができるため、学年を超えて質疑応答が白熱していました!
ポスター発表会場の様子
質問には丁寧に答えます
教員からの質問や指摘にはどきどきします
次に、人間科学研究科の修士論文公聴会について、今年度は4名が発表を行いました。
人間科学研究科では、大学院1年生で1回、2年生で公聴会を含めた2回と、合計で3回の研究発表の場があります。
院生たちは、これまでの発表で指導や指摘の入った箇所をよりブラッシュアップし、集大成として公聴会に望みました。
それぞれのテーマは、
・「直感的摂食の実態とそれに影響を及ぼす社会的要因の検討 -日中比較を通じて-」
・「仲間関係づくりが苦手な幼児に対する社会的相互作用の支援 -他者意図理解の促進を目指して-」
・「認知症患者における物語の処理過程の特徴について」
・「記憶障害者への応用を目指した、行為と想起の記憶弁別に関する研究 -パソコン用アプリケーションを使用して-」
と、研究内容も多岐にわたります。
1人25分という持ち時間で、主査や副査、フロアからの質疑応答にも回答し、2年間の研究成果を出しきりました。
最後に、橋本研究科長から研究することの意味として「これまでの研究を通じて、社会の問題を客観的に見る力、それを周囲に分かりやすく伝える力、そしてそれを一般化する力にいかして欲しい。また、本学の心理臨床学の特徴として専門分野が多岐にわたるため、他の専門的な知見も踏まえて社会で活躍して欲しい」という講評がありました。
講評をうけた院生達は、公聴会が終わりホッとしたと同時に、これから心理臨床学の専門家として社会に出て行くことの期待と重みをしっかりと感じていたようです。
みなさん学生時代の最大の山場を乗り越え、後は卒業式を待つばかり、、、
最後の学生生活をエンジョイして下さいね!
学長から一言:古巣の心理学科と人間科学研究科の発表会。。。いろいろ工夫が重ねられて、有意義な物になっているようですねッ!