2014/05/27

第1回サイエンスカフェ

 こんにちは。学長室ブログメンバーのY.N.です。今回は、5月24日(土)に行われましたプロジェクトM主催、第1回サイエンスカフェの様子をご報告します。(プロジェクトMの過去の活動はこちらにも→facebookページへ!

記念すべき第1回サイエンスカフェの講師は、プロジェクトMのドンでもある生命工学部長の秦野琢之先生。タイトルは、「遺伝子組み換えのイ・ロ・ハ?」でした。ヒトは、毎日「遺伝子」を食べて生きている。マグロの刺身やキャベツの千切りには、活きの良い遺伝子がたくさん含まれている。もし、ヒトの遺伝子と食べたマグロやキャベツの遺伝子が簡単に組み換えを起こしたならば、ヒトの口の中の細胞はマグロやキャベツになってもおかしくない。しかし、そうはならない。一体なぜ??という秦野先生の問いかけにM亭まで足を運んで下さった松永周辺にお住まいの皆さんは「え?なんでなんじゃろう。」、「口がマグロやキャベツになったら大変じゃ。」と興味津々のご様子。当たり前のことだけど、理由を聞かれると???ってこと、身の回りにたくさんありますよね。


写真1) 秦野学部長


写真2) 秦野学部長その2


写真3) 講演タイトル


写真4) 会場に集まってくださった松永周辺にお住まいの皆さま

そんな会場の様子を見てご満悦な秦野先生。ヒトがマグロやキャベツを食べても口の中の細胞がマグロやキャベツにならないのには仕組みがある。キーワードは、「制限・修飾系」。制限・修飾系というのは、外来DNAが自分のDNAと簡単に組み換えを起こさないようにするシステムのことで制限系と修飾系に分かれる。制限系というのは、他の生物種のDNAが細胞に入ってきた時に速やかに分解するシステムのことで、修飾系とは、自分の持っている酵素が自身のDNAを分解しないように保護するシステムのこと。つまり、この制限・修飾系のシステムのお陰で、ヒトがマグロの刺身やキャベツの千切りを食べても口の中の細胞がマグロやキャベツにならなくてすむと秦野先生。なるほど、理由が分かるとなんだか周りの人に話したくなりますね。


写真5) 講演の様子


写真6) 講演の様子その2

他にも遺伝子組み換えの基本技術や秦野先生の壮大な夢をお聞きしました。会場は、終始笑いの絶えないあっという間の1時間でした。講演終了後には、前日にプロジェクトMの学生が公民館の方と一緒に焼いたクッキーとパウンドケーキを配り、一服。地元の方々との楽しい時間を共有することができました。今後は、2カ月に1度のペースでサイエンスカフェを開催する予定です。ブログを読まれた皆さまも是非、お越しください。楽しみにお待ちしております。


写真7) 講演の様子その3


写真8) 公民館の方と焼いたクッキー&パウンドケーキ


学長から一言:でも毎日マグロの刺身食べていたら、同じ制限系ばかりがこき使われて、その制限系も疲れてきて、そのうちマグロのような口に~~~ウヒヒ。