2012/09/29

健康マージャン~頭脳スポーツ~


学長室ブログスタッフのHYです。

マージャンとつくと,大学のブログにふさわしくないタイトルかもしれません。学長のしかめっ面が見えるようです。

まだケータイもソーシャル・ネットワーク・ゲームもない頃,マージャンは大学生の娯楽の筆頭を飾るものでした。しかも,世間のマージャンには,「飲む」「吸う」「賭ける」のイメージがあったので,「マージャン好き大学生≒不良学生」みたいな図式もなきにしもあらず・・・実は私,HYも大学生時代熱狂的なマージャン好きでした。

では,今の学生はどうでしょう? マージャン好きというのはほとんど聞きません。
そのような中,今年はなぜか,わが学科にひそかなマージャンブームが到来し,ついには学生主催の「健康マージャン大会」が開かれました。健康マージャンとは,「飲まない」「吸わない」「賭けない」(←いずれも当たり前ですが)マージャンです。私も第1回戦のメンバーとして参加しました。結果は2位。腕も頭もすっかりさびていました。写真は,そのときの様子です。




 ところで,今世間では,頭脳スポーツ,コミュニケーション・ツールとして,「健康マージャン」が,じわじわと広がっているそうで,高齢者を対象とした「健康マージャン教室」は,マージャンを楽しみながら人々と交流する場として,静かな(騒々しい??)ブームになっているとか・・・。そして,一説には,マージャンで考えることが,「脳トレ」のような役割を果たすとも言われているのです。

そこで,マージャンに関する心理学的研究があるのかどうかを,世界的なデータベースを使って調べてみました(決して遊んでいるわけではありません。学術的興味と探求だとご理解ください)。マージャンをキーワードにあるデータベースを検索すると,のべ26件のヒットがありました(マージャンは,英語でMahjong)。その中で特に興味深かったのは,認知症患者にマージャン療法を行い認知機能の変化を評価したものと,健康高齢者を対象に読書とマージャンが認知機能の変化に及ぼす影響を検討したものでした。結果は・・・,認知症患者の認知機能は,確かにマージャンを通じて改善されたのでした! ところで,健康高齢者では読書の方が認知機能の向上を促したということでした。

前回の囲碁だけでなく,研究をかねて,大学で健康マージャンを広めてみようか・・・と考えているところですが・・・学長,いかがですか?

学長から一言:私も高齢者(自分では,認知症ではないと思っている)ですが,個人的にはマージャンより読書で認知機能を向上させたいです。でも,学友会に「健康マージャン同好会」,・・・悪くないですよ。


2012/09/25

10.2.石田芳夫24世本因坊が福山大学に来校!

福山大学では、学生の人間力涵養のために、そして文化を通しての地域貢献を目的として、年に数回、教養講座を学内で実施しています。
今年度は、時間についての講演から始まり、上海戯劇学院による京劇(中国舞踊)やプロのバイオリニストによるバイオリン観賞会等を、すでに開催しました。

大学会館で行われた教養講座での京劇。飛び入りの学生が壇上で練習。 
今年度の第4回目の教養講座は、来る10月2日10:30から本学、大学会館で行われます。
今回は、囲碁がテーマでして、なんと石田芳夫24世本因坊が来校されます。
囲碁と福山の関係は深く、本学でも今までイベントに積極的に参加してきました。こちら。


さて、囲碁と聞いてもピンと来ない学生も多いかもしれません。かくいうブログスタッフの一人は囲碁と五目並べの違いも分かっていないという説も…

そこで、今回は囲碁の魅力について、学内はおろか県内囲碁最強(?)の呼び声も高い、経済学部の尾田教授から以下のエッセイを寄稿していただきました。




碁の魅力いろは

国際経済学科 尾田温俊
い 勝利の喜び
一アマチュアから見た碁の魅力について述べたいと思います。第一は、やはり「勝つ」喜びでしょう。勝利を味わうために碁をしていると言っても過言ではありません。終局近くとなり自分の勝ちを確信できたときなど、ややもすると思わず頬が緩みがちですが、目前には負けた相手がいるわけですから、あからさまに喜んでは相手に失礼です。その塩梅が難しいところです。逆に、たかが碁ですが、負けるとひどく堪えます。敗れる時は、それまで苦心して営々と積み重ねてきた努力が全く損なわれる悲劇の瞬間があります。まさに、碁盤をひっくり返したくなるのはたいていがこのような心理状態の時なのです。
なぜ勝つことに執着するのかと言うと、碁は本質的に生死を巡る戦争ゲームで、絶え間なく駆け引きをしなくてはならないからです。最終的には領地の大小で勝敗が決まりますが、そこに到着するまでは戦闘の連続です。したがって、大切なのは、激戦の最中でも、自分に有利な状況を実現できるように、冷静にゲームを進めることが出来る自分がいるということです。些細なことで動揺したり、あるいは感情的になったりしますから、自分をコントロールすることはとても難しいです。勝利が嬉しいのは、喜びの中で、この心理的苦境を脱して安堵感に浸ることができるという面が大いにあります。

ろ 手談の楽しみ
「碁は手談なり」と言われます。手の会話ということです。「目は口ほどに物を言い」という諺がありますが、手だって負けてはいません。実は、手が手話のように雄弁に話をするのではなく、碁石の着手の意図を推し量るとそのように表現できるということです。例を考えてみました。黒石氏「このまま何もしないと簡単に負けてしまうから、多少危険でも踏み込みますよ」対して、白石氏「おいおい、無茶をするなよ、ずいぶんと強引だね、少しは遠慮しなさいよ、ホントに怒りますよ私は」などは毎度お馴染みの光景でしょう。白石はこの時、湯気を出しているかも知れません。別の例。黒石氏「あなたにはこちらの地を差し上げますから、私はそちらの地をもらえませんか」、白石氏「とんでもない、そうは問屋が卸しません。あなたはいつも約束を守らないんだから」と、このように、碁は手談であり、碁盤に置かれる石は、言葉以上の意思を示し、碁打ちはこの会話を楽しみます。

は 遊びの効用
碁の別名は爛柯(らんか)です。この言葉は、中国の昔の時代、木こりが森の中で碁を見ているうちに、気がつけば、斧の()(くさ)っていたという故事に由来し、碁の別称となっています。恍惚の状態で、時が経つのを忘れさせてくれるのが碁の良いところです。朝から晩まで、現代の忙しい日々を生きる自分にとって、一日の中に僅かでもこのような時間を持つことができることを感謝しています。おっと、抱えている鞄が(くさ)ってないか要注意です。


ということで、ブログスタッフの私にも、囲碁の奥深さが少しだけ分かったような気がします。ところで今回講演をしてくださる本因坊とは囲碁の世界でどのような方なのでしょうか?
この点についても学内の別の囲碁の猛者から以下のエッセイを寄稿していただきました。



囲碁界には日本七大タイトルと呼ばれる次のタイトルがある。

棋聖(読売新聞社主催)

名人(朝日新聞社主催)
本因坊(毎日新聞社主催)
天元(新聞三社連合主催)
王座(日本経済新聞社主催)
碁聖(新聞囲碁連盟主催)
十段(産経新聞社主催)
序列は賞金額で決まり、現在は上記の順序である。名門読売巨人軍のバックにいる読売新聞がトップである。やはり巨人軍は永久に不滅であるというのもうなずける。
さて、本因坊であるが、創設は1939年で、七大タイトルの中で一番古い。
が、それだけではない。
本因坊はタイトル名だけではなく、本因坊家という家元がある。
本因坊家は一世本因坊算砂を開祖とする家系で、算砂は、信長、秀吉、家康に使えていた。
二十一世まで、家元制で続いてきたのであるが、二十一世本因坊秀哉は、本因坊の名は棋界随一の実力者が名乗るべきものであるという思いから、日本棋院に本因坊の名跡を譲り、家元制から実力制に移行し、本因坊戦のタイトルが出来た。
その後、様々なタイトル戦が出来て、愛好家が二百数十万と言われるまで囲碁界が大きくなるきっかけとなり、二十一世の英断と言える。
余談であるが、一世本因坊算砂は、天正6年(1578年)織田信長に「そちはまことの名人なり」と言わしめ、これが「名人」という言葉の起こりとの事である。

ということで本因坊とは由緒あるタイトルでとてもすごい人ということのようです。
地域の方の参加も大歓迎ですので囲碁に興味のある方も無い方もこれを機会に奥深い囲碁の世界に触れられてみてはいかがでしょうか!?
(問合せ先 学務部教務課 TEL 084-936-2111(代))
http://www.fukuyama-u.ac.jp/kyoumu/material/2012kouza4.pdf
http://www.fukuyama-u.ac.jp/kyoumu/


学長から一言: これを機会に、学友会に「囲碁部」ができたり(すでに同好会あり)、共通教育科目に「囲碁入門」ができたりしそうで、講演の後も楽しみです。

2012/09/19

爽風の庭

1号館、ハイテクリサーチセンターと医療薬学教育センターに囲まれた中庭は、流れる小川を中央に配し、爽やかな風をうけながら遊歩道をぶらぶら歩くと、四季の移り変わりを実感できて、東屋でほっと一息つける、そんな空間です。
その名も「爽風の庭」
雨のあがった今朝は、秋の訪れを感じさせる素敵な憩いの場となっています。


福山大学全景マップ:ピンクの領域が「爽風の庭」。


A:最近、歩きやすいように、遊歩道が舗装され直しました。

B:Zelkowa serrata (ゼルコバ)欅(けやき)。
 天を貫くように枝を上に伸ばします。

C:噴水のある小池。右のほうに、緑色の少女の銅像が小さく見えます。
彼女の名は、「希望」?


D:噴水のある小池から小川が流れでます。
 小川の辺には夏のはじめにきれいに咲いたあやめがあります。

E:小川に沿って、楓が秋色になりつつあります。

F:群生したヌスビトハギは今、花の最盛期。


G:サオトメカズラ。かわいい花ですが、かわいそうな別名があります。

H:中央にある東屋。そばの石灯籠と一緒にみると妙に日本人の気持ち。

I:西側にあるオブジェ。


J:西側の入口でっかいシュロの木?が出迎えてくれます。

K:この花は芙蓉?


学長から一言:ここは、私も大好きな場所の一つです。この庭には、カリンの木もあって、大きな実をいくつもつけます。



2012/09/10

~臨海実習~ in因島


福山大学にサテライトキャンパスが2つあるのはご存知でしょうか。一つは福山駅前の宮地茂記念館で、こちらについては以前の学長室ブログ(駅前拠点)で紹介いたしました。もう一つは下の写真の内海生物資源研究所です。
研究所の全景(大学HPより)
海側から見るとこんな感じです。
この施設はしまなみ海道の途中、因島大橋に近い尾道市浜町にあり、目の前が瀬戸内海です。
今回は、ここで行われた臨海実習について、海洋生物科学科のS先生よりレポートしていただきました。


「海洋生物科学科2年生対象の臨海実習が、82931日の3日間、因島に在る内海生物資源研究所で行われました。参加した学生は17名で、23日を研究所で過ごしました。
実習内容は多岐にわたっており、①水族館(マリンバイオセンター)で飼育管理していたムラサキウニの人工授精卵を用いた「ウニの初期発生の観察」、②研究所近くに浮かぶ八重へ渡って行った「磯の動物と海藻の分布調査」、③第二爽風丸(調査船)に乗船して行った「プランクトンの採取と観察」、④夜の海に仕掛けた手作りの罠で採取した「ウミホタルの発光現象の観察」、⑤水族館施設を利用した「魚介類の飼育管理実習」などなど盛り沢山でした。
2日目の夜にはバーベキュー大会が催され、学生と教員が親睦を図りました。
参加した学生たちは、今回の実習を通して、海洋生物や海洋環境になお一層の興味が湧いたことと思います。」


 内海生物資源研究所については、まだまだ面白い話題がたくさんありますが、それはまたの機会にしたいと思います。


学長から三言:今福山大学では,今アクティブ・ラーニングに力を入れています。大学というと,大きな講義室で先生の講義を聴いてノートを取る,というイメージが強いかもしれませんが,いえいえ,自分達で課題を見つけ,自分達の頭と体を使って考え,調べ,ものを作り,仲間と討論して,最後はプレゼンというような授業も増えてきました。大変だけれども,楽しさも抜群です。




2012/09/03

カミナリ

こんにちは、ブログスタッフのKMです。

9月に入って最初の月曜日の今日、どこかに雷が落ちて昼過ぎに福山大学で停電がありました。

私のいる29号館は福山大学のキャンパス敷地内でも奥の方&高台に位置しておりまして、さらに私の居室は3階なので窓からの眺めが非常によく、遠くまで見渡すことができます。したがって、本日のような荒天のときは雲や雨の様子がよくわかります。

今日は昼頃に雷鳴が遠くの方から聞こえ始め、空が徐々に暗くなってきたと思ったら稲光が目視できるようになり、雨も降り始めました。しばらくの間、暗い空に刹那光る雷を見ていたのですが、突然パソコンのディスプレイが消え、部屋の照明が消え、エアコンが消え・・・停電になりました。私は幸い、このときはノートPCで文章を作成していたので突然PCが落ちることもなく、事なきを得たのですが、調べ物用に立ち上げていたデスクトップPCは停電の餌食となってしまいました。こういう時にこまめにデータをセーブしておかないといけないなぁと痛感させられます。

29号館の3Fにはサーバー室があります。ここには様々なサーバーが設置され、24時間休みなく稼働しているのですが、サーバーにとって停電は大敵です。サーバー機は突然電源が落ちることは許されないので、その対策としてUPS装置を設置してあります。UPSは停電になっても内蔵のバッテリーでサーバー機に電力を供給します。しかし、電源供給が可能な時間は短く、短いものでは数分、長いものでも数十分程度しかバッテリーが持ちません。停電が起こると、バッテリーが切れるまでにサーバー機を正規の手順でシャットダウンしてあげないといけません。停電が起こるとシステム管理者は大変です(^_^A)。

停電から復旧するまで満足な作業もできないので、とりあえず雷の写真を撮ってみることにしました。窓の外に向けてカメラを構えて、雷が落ちるのを待って・・・空が光ると同時にシャッターを押して撮影します!

下図がそのときの写真です。



・・・え?そんなやり方で撮れるわけない??

そうです、ウソです(笑)。

本当はビデオカメラを使って動画を撮影して、その中から稲光の1フレームを抽出したものでした。ハイビジョンのビデオカメラは1秒間に60枚の絵(60フレーム)を記録するのに、それでもやっと1フレームのみに写る速さです。雷ってほんとに一瞬ですね。
ちなみに上の写真は、29号館からテニスコートの方角に発生した落雷です。
落雷の動画も載せておくので観てください。こちらは29号館から西方を撮影したものです。

動画開始約4秒後にピカッとします。


学長から一言:あの雷の時,私は会議中で,カッカときていたのですが,あの落雷で,現実世界から一瞬「あの世」に転がり込んだ感じでした。もちろんすぐ「現世」に戻ってきて,薄暗い中で会議を継続。。。