2013/02/28

人もペットもダイエット!!






こんにちは、学長室ブログメンバーのYNです。今回は、226日に宮地茂記念館で行われました第11回 「福山大学発! リレー講座」 についてご報告します!!

今回のリレー講座の講師は、生命栄養科学科の菊田安至教授です。生命栄養の先生がなぜペットのダイエット??と不思議に思われるかもしれませんね。実は、菊田先生は正真正銘の獣医さんなのです!! ペットの生活環境が昔に比べて改善されたことによってペットの寿命は延び、人と同じように糖尿病や高血圧といった生活習慣病にかかるようになってきました。生活習慣病を防ぎ、飼い主もペットも共に健康で楽しい時間をできるだけ長く過ごすためのノウハウについて分かりやすく、そして笑いも織り交ぜながらお話し下さいました。


                  生命栄養科学科の菊田教授


「散歩をしていましてね、太っているペットだな~と思ってふと飼い主さんを見ると、たいてい飼い主さんも太っているんですよね~。」菊田節に会場は爆笑の渦でしたが、私にとっては耳の痛い話。といいますのも私事で恐縮ですが、我が家にも犬がおりまして、それはそれは立派なメタボ犬なのです。一時は、6.5kg11000円のダイエットフードを購入してダイエットにも挑戦したのですが、現在はリバウンド中。そんな我が家の犬を思い浮かべて飼い主って私?と気付いた時、会場と一緒になって笑ってなんかいられません!どうしたら良いの?菊田先生~!!!


                  我が家のメタボ犬、大吉の背中


 菊田先生曰く、ペットの健康を維持するためには、まずペットについて正しい知識を持つことが重要なのだそうです。ペットとしてよく飼われている犬や猫は、歳の取り方も必要な食事バランスも人とは全く異なります。犬や猫は人よりも早く歳を取りますし、人と同じように塩分や脂肪分を摂取していると生活習慣病の原因になりかねません。塩分は11g以下とし、脂肪分も全エネルギー摂取量の15%程度に止めることが理想なのだそうです。ドラマなどで捨て犬や猫にエサを与えるシーンがありますが、たいてい牛乳やパンのイメージではないでしょうか? そのため私達は、犬や猫もパンや牛乳は食べて良いものと思いがちですが、実はパンは塩分過多、牛乳は脂質過多の危険性を伴う注意の必要な食べものなのだそうです。驚きですね。


                    パンや牛乳は要注意?!


そして食べものと同様に重要となるのが、運動です。猫を散歩させる方は少ないので、犬の場合を挙げますが、小型犬だと1回に2030分、大型犬だと3060分間歩くと良いそうです。犬は、頭が良いのでいつも同じコースを散歩すると犬がコースを覚えてしまい、飼い主よりも前を歩くようになってしまいますので、そのような時にはコースに変化をつけると良いそうです。また、言うまでもありませんが人にとっても毎日の運動は重要です。犬と共に運動することによって筋肉量を増やし、基礎代謝量を上げることで生活習慣病の予防や改善に繋がるのです。ナルホド。ペットにとっても人にとっても食事と運動が健康を維持するための秘訣なのですね。大ちゃん、明日からダイエット頑張ってみるかな。


                     ダイエットは明日から


菊田先生のご講演の後、会場にお集まり下さいました方々からたくさんのご質問をいただきました。お忙しい中、ご来場くださいました皆様、そしてご講演下さいました菊田先生、どうもありがとうございました。


                会場からの質問に答える菊田教授

学長から一言:毎月1回のペースで,福山駅北口の「福山大学 宮地茂記念館」で行っている福山大学発のリレー講座も、4年目が今回で終わりました。今回の聴衆は他の時とかなり異なり、質問も出るわでるわ・・・子育て相談室の観あり???

(講演者のKYです。講演の最後で、動物からうつる病気(人獣共通感染症)についてのご質問がありましたが、時間の関係で正確なご返答ができませんでした。厚生労働省のホームページに詳しい説明がありますので、気になる方はそちらをご覧下さい。これらの感染症の日本での発生は多くありませんが、トキソプラズマ症やオウム病など重症化する病気も多いので、注意して下さい。よく見かけるのは、猫ひっかき病、皮膚糸状菌症などです。動物による咬傷にも注意が必要です。家で飼っている動物が感染しているかどうかは、お近くの獣医さんにご相談ください。なお、これらの病気に人が感染した時は、人のお医者さんを受診して下さい。) -->

2013/02/27

プロジェクトM活動日誌:尾道の家具屋さんにおじゃましました!

はじめまして、こんにちは。昨年末からブログスタッフに加わりました、阿部純です。
私の所属する人間文化学部メディア情報文化学科のブログに、ことあるごとに長文を投稿していたからか、こちらのブログにも参加させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いします!


1回目の今回は、昨年11月の「何かが動き出した! プロジェクトM」でも紹介されておりました、松永駅北口エリアでの「まちで学ぶ」活動プロジェクトの”その後”をお伝えします。新聞各紙にもご紹介いただいておりますが、プロジェクトMは、学内アンケート等ふまえ松永に多目的「カフェ」をつくる方向で動き出しています。学生の間で具体的なアイディアを募ったり、すでにこういった活動を行っている方々に話を聴きにいったりしているのが現状です。

昨日は、尾道にある家具屋「佐藤産業」さんにお誘いいただきまして、松永に拠点をつくるにあたっての空間設計のアドバイスをいただいてきました。プロジェクトMの学生たちに交じって、私も訪問させていただきましたので、その報告です。

今年で創業45周年を迎えるという佐藤産業は、西藤インター近くの藤井川沿いを走っていったところにあります。




家具の工場と聞いていたので、機械がトンカン鳴っている、忙しくトラックが行きかうイメージを勝手にもっておりましたが、


目の前に広がる光景は、ゆったりとした時間の流れるカフェといった感じで、倉庫の中はショールームになっていて、訪れたお客さまに、暮らしを彩る部屋丸ごと提案できるようにしているのだそうです。


コンセプトは「25歳以上の女性の部屋」とのことで、ショールームの中にある3つのキューブには、タレントのベッキーやきゃりーぱみゅぱみゅが住んでいそうな部屋など、佐藤産業が提案するかわいい部屋が再現されています。(写真がぼけてしまってすみません!)
自分が居心地のよい空間をつくるということは、こんなに楽しいことだったんだなということを思い出させてくれる、そんな空間です。


プロジェクトMのメンバーは、この空間の中2階のようなところで飲み物をいただきつつ、佐藤産業の松岡さんからお話を伺っていたようです。(こちらもまた写真がぼけていてすみません・・・)

今回は顔合わせの意味合いもあって、佐藤産業の家具の紹介や素材のこと、家具リメイクコンテストの様子や、お互いの業務・活動についての情報を共有しました。プロジェクトMのメンバーの中で考えているカフェのコンセプトをお伝えしながら、今後必要になるであろう家具のことなどに思いをめぐらせていたようです。こうやってじっくり家具のお話を伺っていると、普段何気なく座っている教室や図書館、研究室、喫茶店にある椅子や机、棚のことが気になってきますね。


最近、都内でも倉庫を改築したカフェや雑貨屋などが多くなってきており、天井の高さから生まれる開放感と、さまざまな家具を同じ空間に置きつつもシンプルに空間を見せるセンスなどなど、松永の拠点づくりに参考になることばかりの訪問となりました。室内にキューブを置いてまた別の空間を演出する、、までは広さ的に難しいかもしれないですが、福山大学ならではの複数の”顔”をもつ空間デザインに向けてのアイディアがまたむくむくと。


お忙しい中、松岡さんはじめ佐藤産業のみなさんにはたいへんお世話になりました。プロジェクトMの具体化に向けて、これからもさまざまな場面でご協力いただけるとのことで、とてもありがたく思っております。今後ともよろしくお願いいたします!
 
 
学長から一言:プロジェクトMのカフェ、楽しみですね。学生目線で作られるので、きっと街の人にも心地よいものになるでしょう。期待がふくらみます。









2013/02/22

科捜研の女あらわる!


 学長の松田です。

 今日は思いがけず心理学科の1期生が、学長室を訪ねてきました。本学の修士を4年前に修了し、名古屋大学の博士課程に進み、今年度から、あこがれの(!!)静岡県警本部の科学捜査研究所勤務です。昨年のうちに研修を終え、もうバリバリ(!?)犯人逮捕に貢献しているそうですから、静岡県では、悪いことしないほうがいいですネッ。。。気をつけましょう。




学生の時も院生の時も、ちょっと子どもっぽい雰囲気でしたが。。。さすがにしっかりした顔つきに。。。。

2013/02/21

Fu's Cafeの名付け親とFu's Cafeでお食事


 学長の松田です。

 大学のホームページ(http://www.fukuyama-u.ac.jp/UEcenter/htmls/kaikan/kaikan_index.html)にも最近登場した大学会館2階のFu's Cafe、学長室ブログでは昨年の12月7日に、食いしん坊のエドワード・ハリス君が開店したばかりのころに紹介してくれました。この名付け親は、昨年11月、学生と学長の懇談会に生命工学部からやってきた学生たちの中の、生命栄養科学科の3人です。特に手作りの焼きたてパンがおいしいことと、ソファが快適なことで、結構人気があり、「フーズカフェ」という呼び名もすっかり定着しました。そこで今日は、お礼に名付け親3人をFu's Cafeの昼食に招待しました。


 

 写真は、昼食後の一コマです。ガラスのドアに書かれたFu's Cafeのuの中に、ドイツ語のウムラウトのように眼が2つあるのがわかりますか。これも、「かわいいからぜひつけて」という名付け親の希望によるものです。キュートな感覚に感心!

2013/02/20

福山市産学官連携推進懇話会に学長出席


 ブログスタッフのAFです。
 2月12日、福山市の呼びかけで羽田福山市長を会長とする産学官連携推進懇話会が設立されました。社会・経済環境が激変する中で、地場産業の活性化や地域社会に貢献できる人材の育成が急務であり、そのためには従来の2者間連携にとどまらず産学官の3者が幅広い分野で連携して地域社会の発展を支えていかなければならない、というのが設立の趣旨です。
 設立会合に続きシンポジウムが開催され、福山市内3大学を代表して,福山大学から松田学長が委員・パネリストとして参加しました。

 シンポジウム

 松田学長からは、福山大学の産学連携への取り組みを資料に基づき説明を行い(http://www.fukuyama-u.ac.jp/rcosr/news_schedule/file/2012sangaku_sompo_gakucho.pdf)、
地域に貢献する人材育成の場として大学の役割や企業との連携の重要性、官への期待などを訴えました。

松田学長のプレゼンテーション資料(一部)

 連携における大学の役割というテーマでは、「従来は連携というと工学部等理系学部からの技術移転や共同研究が中心であったが、現在は文系学部とのソフト面での連携も重要である」と指摘し、「今日福山大学からは工学部、生命工学部、薬学部の教員しか参加しておらず、経済学部や人間文化学部が外れているのは大学の事務方の意識の低さだ」といきなりこちらに弾が飛んできました(実は参加者を最終確認したのは私でした)。

 また、学生が参加する町おこしに話題が移ると、現在福山大学の学生が主体になって進めている「松永町おこし」―通称プロジェクトM(http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2012/11/m.html)―を紹介して参加者の関心を集め、プロジェクトMが企業や行政と連携して発展する可能性を感じさせました。

 その後の相談会・交流会には、福山大学の教員10名(理系のみです)が参加し、企業や行政の方々との交流を図りました。

交流会

 産学官連携推進懇話会がどのような姿となるかはこれからの詰めていくことになりますが、参加者すべての間で産学官連携の重要性が共通認識として確認されました。福山大学としても地域に根差した大学の使命として、また、大学における人材育成の場として産学官連携を一層進めたいと考えているところでもあり、懇話会の今後に期待しています。


学長から三言:真面目人間(!)なものですから,Part1~Part5まで,50枚近いスライド(http://www.fukuyama-u.ac.jp/rcosr/news_schedule/file/2012sangaku_sompo_gakucho.pdf
を用意し,シンポジュウムではPart1の10枚のみについてしゃべりました。Part5の全学共通機器(空いているときは,企業にお貸しできます)のようなハードのほかに,ソフトな知恵も,そしてなによりも若いパワーが大学には満ちています。うまく産官学連携の中で生かしていきたいですね。

2013/02/18

教えて! ICT教室「CLAFT」って何?

福山大学に2013年2月に、「CLAFT」という新しい教室ができたようです。


ICT教室って何でしょうか。パソコン教室のことでしょうか。よくわからないので、この教室について、教育工学がご専門の人間文化学部メディア情報文化学科の内垣戸貴之先生にお聞きしました。ちなみに内垣戸先生は、CLAFTの開設に関わったお一人です。

内垣戸先生、よろしくお願いします。

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内垣戸貴之先生(人間文化学部メディア情報文化学科講師)


Q. ICT教室って何ですか?

ICTとは、Information and Communication Technologyの略語で一般には情報通信技術と訳されます。ICT教室ということですから、ネットワークや情報機器などを活用した便利で新しい教室ということになります。

Q. CLAFTには、どんな設備がありますか? 目玉は何でしょうか?

電子黒板とクリッカー、カート付きのプロジェクターなどを備えています。

電子黒板(インタラクティブボードとも)は、ホワイトボードに書いたものがその場でデジタル化されたり、パワーポイントなどの発表資料に書き込むことができる装置です。小学校ではすでに多くの学校で導入されており、今後、中学校・高校でも使われていくことになるでしょう。
電子黒板
クリッカーは一種のレスポンスアナライザーで、専用の小さい端末があるんですが、これのボタンを操作する、つまりクリックすることで、何人がどのボタンを押したのかということ(誰が何を押したのかということも)が瞬時にわかるシステムです。

クリッカー
またプロジェクターは移動させることが不便で敬遠されることがあるんですが、プロジェクター専用のカートを導入することでその不便さも解消しています。さらにはほとんどの壁面にモニターやホワイトボードも配置し、どこででも見る・書き込めるという環境をつくりました。

カート付きプロジェクター
Q. この教室では、どんな授業をおこないますか?

一般にこれまでの大学の授業は、チョーク&トークと言われるような、授業者から学習者への一方通行的なものが多かったわけですが、この教室のコンセプトはトーク&トークとでも言いましょうか。

授業者と学習者、学習者と学習者がインタラクティブにつながるような授業、例えばディスカッションを中心にした授業であるとか、頭も動かすけど、手も動かす(ちょっとしたモノづくりなど)ような授業などが考えられます。

Q. 先生が黒板を使う一斉講義はなくなるのですか?

そんなことは全くありません。高校までの学習指導要領では知識や技能を「習得」「活用」「追求」する授業をバランスよく、かつ関連させながら行うことが求められています。大学でも同様で、例えばなんでもかんでもディスカッションで学生任せにすればいいということではありません。

そもそもディスカッションを十分に行うためにはそれ相応の基礎知識がなければ成立しません。限られた時間の中で効率的に学びを充実させていくためには、従来の黒板が果たす役割は大きいと思います。もちろんその中でICTが果たせることもたくさんあります。

Q. 学生にとって、この教室の授業はラクになりますか?

どういう意味でラクになるかという点は難しいところですが、先生が話したことをそのままノートにとるだけで完結するような授業は相対的には減っていくだろうと思います。その結果として眠さに耐えながら授業に参加するということも減っていくかもしれません。

逆に他者と積極的に関わることが求められる授業が増えると予想されるわけで、「授業は寝ていればいい」と思っている学生にとってはラクではなくなりますね。

Q. 先生たちは、この設備を使いこなせているんですか?

それはこれからというところですね。ICTに苦手意識をもっている先生もいらっしゃるでしょう。ですが、CLAFTならやりやすい授業というのも必ずあります。どんなこともそうですが、使いこなす前にまずは使い始めることが大切ですね。そしてそのためにはこういった教室を増やしていくことも必要かなと思います。

Q. これからこの教室をつかう学生たちへのメッセージをお願いします。

学ぶということは、まねぶ(真似る)という言葉から来ているというのは有名な話です。それはつまり学びは自分一人では成立しないということです。先生や同級生、先輩など、たくさんの人と交じり合いながら気づくことを大切にする、そういうことが少しでも身近になればと思いながらこの教室のプランをたてました。

是非、この教室で自分なりの学びを実現してほしいと思います。

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内垣戸先生、どうもありがとうございました。「CLAFT」は、従来の大学の講義室とはずいぶん違う教室なんですね。先生は、すでに学科の卒業研究の発表会場としても活用されています。これから、ICTを活用した新しい授業が全学的にひろまっていきそうで楽しみですね。

ちなみに教室のある大学会館には、1階の食堂に加えて、2階にカフェ「Fu's Cafe」もオープンしています。カフェも、ICT教室と同じく、たくさんの人と交流できるスペースとして人気がでているようですよ。

さて、今回のブログスタッフの担当はきょうが最終回です。次回からは、若手の新人にバトンタッチします! こうご期待!


学長から一言:CLAFTは、Classroom for Learning Actively with Friends Togetherの頭字語です。キャンパス全体を、もっともっと友達とともに積極的に楽しく学ぶ空間にしていこうとしています。建築中の工学部新棟にも、そのための工夫がいっぱいです。

2013/02/13

第5回「友だちにすすめたい本コンクール」表彰式


学長ブログスタッフ Mです。
 去る2013年1月26日(土)13:00~福山大学1号館01204教室で第5回「友だちにすすめたい本コンクール」の表彰式が行われました。
この表彰式の様子を、青木美保教授にレポートしていただきました。
青木教授は、人間文化学部人間文化学科に所属し、現在人間文化学科長です。専門は日本近代文学で、主に宮沢賢治の研究をされています。また、最近は電子・ロボット工学科人間文化学科心理学科メディア情報文化学科の教員と「ロボットコミュニケーション社会創造プロジェクト」を立ち上げ日々忙しい毎日を過ごされています。では、青木先生お願いします。

人間文化学科の青木でございます。
今年度の表彰式への出席者は、高校生11名と高校の先生、保護者の方々合わせて30名余りです。主催者側の人間文化学科関係教員10名余りと審査員4名が、参加者を出むかえました。


 最優秀賞を受賞した北村佳愛さん(呉昭和高等学校)が参加者を代表して、受賞の喜びを述べてくれました。北村さんは二度目の応募で、前回は佳作、今回最優秀賞を獲得しました。これからも読書と文章表現に精進したいと今後の決意を述べてくれ、本学教員一同大変喜びました。



 式の締めくくりは、毎回恒例の審査員講評です。最初に口火を切ってくださったのは、前年度に続いて審査員を務めて下さったふくやま文学館館長、皿海達哉先生で、著名な児童文学者である先生が児童文学者としての道を歩み始めたきっかけとなったのが、友だちから一冊の本をすすめられたことにあったという貴重なお話しをしてくださいました。本コンクールの理念である読書と人間関係の繋がりについてのお話しで、心に残りました。
 その次にお話ししてくださったのは、今回初めて審査員をお引き受け下さった尾道大学の光原百合先生で、先生は『十八の夏』(日本推理作家協会賞)をはじめ、多くの小説を発表されている人気推理小説作家で、作家として「友だちにすすめたい本コンクール」が、高校生の読書の輪を拡げてくれる良い機会になると、本コンクールについての期待を語ってくださいました。また、通常の読書感想文は書くことに抵抗があるが、「友だちにすすめる」ために書くという設定が、気軽に書けてとてもいいと本企画を褒めて下さいました。今後も本コンクールの審査員としてご尽力賜ることを心からお願いする次第です。
 そして、主催者側の委員として、今回審査に加わった、本コンクールの生みの親、育ての親である本学客員教授丹藤浩二先生のお話しです。先生は、高校生のとき、中国新聞主催の懸賞小説に応募して佳作になったところから、大学入学後学内の文芸同人誌に小説を発表され始めたことを話してくださり、公の賞に応募すること、またそこで評価されることの貴重さについて話してくださいました。
 最後に青木は、毎年発行の優秀作品集『友だちにすすめたい本』に掲載予定の「審査員講評」を執筆している経験から今年度の新しい傾向の一つを話しました。それは、文章は高い評価を得たのに、そこですすめられている本を審査員が誰も評価しないというケースが生じたことです。このケースは今後の本コンクールのあり方に影響を与えるケースであり、特に高校生と私たち教員との異なった価値観がそこから見えて来て、ここから高校生と私たちとの本当のコミュニケーションが始まるのではないかと明るい希望を感じました。


 高校生のみなさんにぜひ本学に来ていただき、もっと本について直接語り合いたいものだと思いました。大学の教員だけでなく、同年代の大学生は、どのように高校生のみなさんの感想文を評価するでしょうか。
 来年度はまた読書の輪を広げるべく、新しい試みを考えて行きたいと思います。
 
 学長コメントをお願いします。

学長から一言:すっかり忘れられていますが、私も審査員の一人でした!! 表彰式当日は所用で欠席し、失礼しました。大学もいろいろなコンテストや催し物を企画しています。皆様の参加をこころからお待ちしています。


2013/02/06

大学生と世界一の選手が公式戦を行うなんて・・・

今回がブログデビューとなります、スポーツマネジメント分野が専門の、相原正道です。スポーツという分野は実務を前提とするため、現場感が損なわれることだけは避けたいと常日頃から思っています。そこで、社会活動として、日本トップリーグ連携機構トップレベルスポーツクラブマネジメント マネジメント強化プロジェクトメンバーという長〜い肩書きをいただき、団体に所属するチームに対して訪問型コンサルティング活動を実践しています。簡単に言えば、国選弁護人のように安く働いているというのがわかりやすいでしょうか。日本トップリーグ連携機構という団体は、オリンピック種目を中心とした12の球技リーグが所属し、会長に森喜朗(元首相)、副会長に麻生太郎(副首相兼財務大臣)、張富士夫(日本体育協会会長、トヨタ自動車代表取締役会長)、川淵三郎(日本サッカー協会最高顧問)、専務理事は市川則之(JOC専務理事)というスポーツ界の重鎮がドカッと腰を据えている団体です。スポーツ界で私に何か異変があった時は「お偉いさんの逆鱗に触れたな」と思っていただければまず間違いないでしょう(笑)



図1 福山大学サッカー部

そのような社会活動で、私が担当しているFC高梁(岡山県)という女子サッカーチームが今年度から「なでしこリーグ」に参戦することになり、今からその行方が気になり、楽しみで仕方ありません。このFC高梁の所属選手は、吉備国際大学の女子サッカー部員です。大学の1運動部が日本最高峰のリーグで世界一の沢穂希選手が所属するINAC神戸と公式戦で対戦したり、岡山湯郷ベル(日本代表キャプテン・宮間あや選手が所属)と岡山ダービーが実現するのです。ソフトコンテンツ不足なこの時代に有力なコンテンツが出現したので、すでに大学、地域住民の枠を超え、メディアも、スポンサーも放っておきません。こうしてスポーツビジネスとしても好循環を巻き起こしています。
図2 福山大学野球部

翻って考えれば、福山大学でもこうしたスポーツ・ムーブメントが巻き起こせる可能性があるのです。福山大学では、スポーツ大会に参加する学生が少なくなってきていると伺いました。参加させるのではなく、観戦するという発想をもってもらうことができないかと思います。スポーツは決して参加することだけに意味があるものではありません。本当はオリンピックでもそう謳われているのです。日本では伝わっていないのが残念ですが。。。スポーツ観戦に切り替えた方が一体感の醸成だとか、母校愛であるとか大学ブランディングとしても効果的です。応援や会場運営に精を出す大学生の姿を見る方が参加するよりはるかに効果が高いでしょう。ましてや福山大学のサッカー部野球部等のスポーツ競技レベルは高いので、なおさらです(図1,2)。
まさに、スポーツマネジメントの出番ですね!
 
学長から一言:福山大学にも是非とも、元気でさわやかな(少々汗臭くてもいいか!)スポーツムーブメントを引き起こしてください。期待していますよ、メンバー相原!!