2012/05/02

「旅立ちの春!」

明るくやわらかい陽射し、さわやかな風が若々しい緑を通り抜けて、なんともいえず幸せな気持ちになる今日このごろです。日本人が感じることのできる「四季」のなかで、おそらく最も好きだと思われるこの「春」に、ふさわしく、薬学部の若芽達も実務実習に旅立ちます。本日は、送り出す人々による祝福、激励のセレモニー、「平成24年度福山大学薬学部、第3回病院・保険薬局実務実習白衣授与式」です。ブログだから、感じたままをなんの体裁も考えずお伝えしようという薬学部Aです。お察しのとおり、私は大変幸せな気分に浸っております。「嗚呼っ、1年生の『春』には、あんなに子供だったあの子達が、みごとに共用試験にパスし、今この『春』、5年生として、次のステップに進もうとしているのだ(感涙)」彼らは、毎日休む間もなく、講義、確認試験や模試にあけくれ、事前学習、実地試験のプレッシャーに追われ、たよりなく、緊張に苛まれていたのです。辛いこともあっただろう、泣きたいこともあっただろう。援護する私達にも相応のストレスがふりかかっていました。だからこそ、この幸せ、この誇らしさ。一時であれ、どっぷりつからせてください。

4/21():実務実習をする時につける名札用に、福山大学薬学部の学生であることを表明する個人写真を写していただきました。薬剤師の卵ですから、ちゃんと白衣を着て、ネクタイも締めて。カメラマンは、知るひとぞ知る、薬学のプロ級カメラマン西尾先生です(自称:しろうともどきのカメラマン)。ギャラリーがひやかすので、自然と笑顔で写ります。白衣授与式の準備は着々と進められています。


『プリクラ?。』
4/28()12時:ご父兄の方々、指導薬剤師の先生方、先輩、後輩、教職員と主役の4年次生134名が、大学会館にスタンバイ。福山大学管弦楽団が奏でる音楽がおだやかな雰囲気をかもしだします。

ポーズをとれといわれたら、、まずピース。
おとうさん、おかあさん、ありがとう。
みんな、ありがとう、これからもがんばろうね。



開式宣言が高らかに響き、「福山大学の歌」の曲が会場内に厳かに流れた後、総代が、共用試験基準点到達証明書を受け取りました。これで、医療人の卵誕生です。総代の姿勢の良さと伸びやかな声に、若人のフレッシュなエネルギーを感じました。



次々と5年生の名前が読み上げられ、呼ばれた5年生は、壇上にあがっていきます。『あっ、○○くんだ。私達、一緒に5年生になれたんだな。感無量。涙おちるな!。心臓がどきどきする。手に冷や汗がでる。緊張するなあ。担任の先生が壇上で待っていて、ひとりずつ白衣を渡してくれる。いつも教室であっている先生だけど、雰囲気がちょっと違うなあ。先生も緊張しているみたいだけど、大丈夫かなあ。』


福山大学薬学部のロゴの入った新しい白衣




            



オケが一段と勇壮な音楽を奏でます。白衣を着けた5年生の入場です。きっとてれくさいでしょう。が、うれしい気持ちがいっぱいです。『お父さん、お母さんありがとう。これからもがんばるね。指導薬剤師の先生、よろしくご指導お願いします。楽しみにしています。友達、先輩、後輩、みんないっしょにがんばっていこうね。先生、これからもよろしくお願いします。』




学長先生から、祝福のお言葉と、薬とともに患者さんのことを思いやれる医療人としての覚悟をきめてくださいというお言葉をいただきました。『実習ってどのような感じなんだろう。先生からのお話を聞いて、患者さんの気持ちのわかる医療人になりたいと思うけど、なれるかしら。わくわくします。』




『いつも空手チョップをかましてくる学部長先生も、きょうは、開口一発、おめでとう、敬意を表します、と。すなおに感動だなあ。先生のおっしゃったように、医療人は、責任あるきびしい仕事だ。医療人の卵からヒナになり、大きく成長して羽ばたけるようがんばりたい。』


             


5年生代表も決意表明を行います。

『本日は、このような会を開催していただき、ありがとうございます。きっと必ず、今の気持ちを忘れません。私達は、社会の中で、病気で困っている人の手助けを心をこめて行うことができるよう、この白衣にかけて、精進します。』



『先生っ。もうちょっとあごをひいてくださいっ。』
『ばか言ってんじゃねえ。あごをひくと、涙がおちるじゃねえか。』

夢から覚めると、現実が見えてくる。これで、満足してはいけないのです。またすぐに、次の関所がやってくるのです。『実習を乗り切って、そのいきおいで国家試験に突入か、、、(汗)』(ってな、具合でしょうか。Photos by Dr. Tsuchiya)

学長から一言:今回は、初登場のAさんでした。何か、感情がほとばしり出ていますね、当の学生以上に。この熱意が学生を育てるのです。福山大学の薬学教育は、全国のモデルになるようなすばらしいものです。六年制最初の国家試験も、入学生数に対する合格率では、全国で8位、中国四国でトップでした!