2017/03/02

メディア・映像学科 映画上映会を開催!短編映画で盛り上がり!

こんにちは。学長室ブログメンバーのメディア・映像学科の阿部です。2月25日(土)に、毎年の恒例行事となりましたメディア・映像学科主催の映画上映会を、福山駅前シネマモードで開催しました。


今年は、『少女たちの羅針盤』を手掛けられた長崎俊一監督をお招きし、長崎監督の短編作品2編を上映しました。それだけでなく、メディア・映像学科生たちの制作した短編6編+3DCG映像の上映と、それらの作品に対する長崎監督からのご講評といった、かなり盛り沢山な内容となりました。全体の司会は1年次生の能島さん、監督ティーチインは同じく1年次生の山口さんが務めました。


前半は、長崎監督の短編作品『ロンドン・コーリング』と『子グマと満月』を上映しました。

『ロンドン・コーリング』は、監督がロンドン映画祭に呼ばれた際に即席で作られたもので、フィルムで撮られた映画です。知人の女性「ヨリコ」を長崎監督が探すというドラマで、一人称の語りで撮られています。監督がヨリコを求めてロンドン市内のいろんな方を訪ねていくのですが、ここでの登場人物は監督が映画祭との関連で実際に知り合った方々で「一つだけ(ヨリコの行方について)嘘をついてください」とお願いして撮られた、リアルとフィクションの間を往復するようなつくりになっています。

『子グマと満月』は日本映画大学の学生さんたちの課題として、一緒に撮られた作品で、主人公と姉の恋人との微妙な距離感を映し出した作品です。


短編作品は、短い時間の中で、その世界観や登場人物の背景を伝えることが求められます。それをセリフで言わせるのか、間合いやモチーフで暗に伝えていくのか。監督への質問を学生たちと考える際にも、劇中の鏡やコーヒーカップだけが映るシーンなどに議論が及び、こちらの解釈を伝えると「そこまでは考えていなかったのだけど、確かに、」「そうそう、そこは人間関係を表していて」といった形で、作品に至るまでの思考についてのお話をいただきました。


その後、学科生たちの作品上映に移り、上映後には代表者が前に出て、それぞれの作品の注目どころを話しました。大きなスクリーンで見る映像は、編集画面で見ていた時の映像と印象も異なっていたようで、「あそこをもう少しこうしたかった」といった思いがふつふつと湧いてきたそうです。


長崎監督からは、「映像のセンスがあるよね」とお褒めの言葉をいただきつつ、「あそこのシーンはこのカットとこういったカットで・・」「それぞれの登場人物の違いがもっと見えるとよかったよね、服装を変えるとか」といったとても建設的なアドバイスをいくつもいただきました。上映中に取られたであろうメモを参照されながら、具体的なシーンを挙げたご講評をいただきましたので、いままさに一緒に映画のシーンを見ているかのような気持ちで、頭のなかでシーンを展開させながらお話を伺っておりました。


    
最後に、3DCG作品の紹介です。こちらは1年次生の中村さんが制作したものです。アニメーションを入れた作品と、「3DCG」の授業で制作した鞆の浦の作品の3編を上映しました。

今回の映画上映会は、短編作品の上映会、かつ学科生たちの作品上映も合わせて行うという、初めてづくしの上映会となりました。長崎監督からは「観客を裏切るような演出」をどのようにつくるかについて、多方面から伺うことができたと思っております。懇親会も、学生の作品ひとつひとつに対して、より細かなアドバイスをいただく時間となり、同席していた学生たちにとっても、私たち教員にとってもとても貴重な機会となりました。長崎監督、長時間お付き合いいただきまして本当にありがとうございました!

長くなってしまいましたが、学生たちのコメントも併せてご紹介します。

■監督とのティーチインの聞き手を務めた山口さん
「今日は楽しかったです。一般公開する場所で前に出て話すこと、映画会で自分たちの作品を評価してもらえたこと、懇親会では普段見ることのできない先生たちの姿が見られたり、関わることが少なかった人たちと交流することができ、楽しい思い出となりました」

■『狙われた大学生』を制作した1年次生の三好さん
「今回の映画会は、他の作品を見てこういう内容や演出も面白そうだなあと思ったり、自分たちが制作した作品の指摘を受けてこうすればもっと良くなったなあと考えたりできる貴重な機会でした。来年度の制作に向けて春休みに様々な作品を見て演出方法などを勉強しようと思いました」

■3DCG作品を制作した1年次生の中村さん
「今回の映画会は、長崎監督の映画を見るだけでなく、自分の作品を見てもらう場としても貴重な経験でした。また、他の学生たちの作品にも熱い刺激を受け、次の作品へのモチベーションアップにもなりました。懇親会では、メディア・映像学科の3DCGアーカイブ(学科版アベンジャーズ?)について学生や先生方と意見交換ができて非常に嬉しかったです」(※こちらの「3DCGアーカイブ」については、実現しましたらまたご報告いたします)

その他の学生たちの感想については、メディア・映像学科ブログにアップしますので、そちらをご覧ください。なお、今回使用した写真は、メディア・映像学科の安田暁准教授が撮影したものです。

会場にお越しくださったみなさまに、改めて御礼申し上げます。どうもありがとうございました!

学長から一言:ブログからもワクワク感、どきどき感、熱気が伝わってきますねッ!メディア・映像学科の1年次生のこれからの成長が、とっても楽しみ!!!監督の長崎様、ありがとうございました!