今回は情報工学科の金子教授からの投稿です.
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こんにちは,情報工学科の金子です.今回はドライブレコーダーについてお話します.ドライブレコーダーは,「大事な場面を残したい」というときに役に立つものですが,コンピュータをうまく活用することによって,
・運転者の個性や癖を解析して,数値で示す.
・動画像の中の動きや変化を読み取る.
といった,新しいことができるようになってきました.交通安全に役立ちそうです.情報工学科で取り組んでいる,ドライブレコーダーについての最先端研究を紹介します.
下の図をご覧ください.左が元画像,右がコンピュータで解析した結果です.ドライブレコーダーの動画像を解析すると,路面や対向車や街並みの動きを解析できます.動きの向きや量が数値で得られるというのがコンピュータの強みです.
このことを,交通安全に利用しようとしています.現在,福山大学が,広島県警察と共同で「広島県警察と福山大学における交通安全教育等に関する共同研究協議会」のもとで,共同研究を実施しています.その中で,ドライブレコーダーの活用にもチャレンジしています.
ここでの鍵は,運転の状況や周りの状況が変化すると,それがコンピュータによる解析結果にすぐに現れるということです.そのことを,簡単に紹介しましょう.
(1)通常走行の場合
例えば,下の図は,通常の直進走行です.左側の景色は左に流れ,右側の景色は右側に流れるという様子を,コンピュータが読み取っています.
(2)右折の場合
今度は,右折している場合です.このときは,景色全体が左に流れます.この様子も,コンピュータは正しく読み取っています.
(3)停止している場合
今度は,車両は,交差点の前で停止しています.このとき,交差点の中を他の車両などが往来しています.コンピュータは,そうした動いている車両だけを読み取ることができます(下の図をご覧ください).
さて,天気であれば,気温や湿度のグラフが描けるように,人間であれば,心電図や体温変化のグラフが描けるように,コンピュータの助けを借りることによって,ドライブレコーダーの動画像から自動でグラフを作ることができます.その様子を下に示しています.下の図の右下にあるグラフが,1本の動画像を1枚のグラフとして描いた結果です.
学長から一言:これは面白いですね。。。こういうところでも情報工学がしっかり役立つのですね!!!感動!!!