2014/11/23

第一回 リレー講座「本当に怖い危険ドラッグ」

寒くなりました。薬学部Iです。

最近、危険ドラッグを吸って交通事故をおこし、人を傷つけてしまったという、恐ろしい事件をきくことがありますね。まるで、ブームにでもなっているように、続けて「危険ドラッグ」という言葉をニュースでききませんか。本日は福山大学リレー講座(福山駅北口の宮地茂記念館にて18:30~20:00)で、その「危険ドラッグ」についての講演をきいてきました。どんな様子だったか、お知らせしたいと思います。

講演者は、薬学部の石津隆教授。石津教授は生体機能解析研究室を主宰し、薬の構造についての研究が専門ですが、それに関連して、薬事関係法規関連の執筆を行ったり、地域の中学高校生に薬物依存性の怖さについて講義を行ったり、常から薬物乱用禁止を発信しています。今回は、「本当に怖い危険ドラッグ」というタイトルのお話でした。

福山大学薬学部 石津隆教授


「本当に怖い危険ドラッグ」




「危険ドラッグ」とは、これまでも社会的問題になっていた合法ドラッグとか脱法ドラッグから、なかなか乱用がストップできないこともあり、平成26年に名称変更で呼ばれるようになった名称です。もともと法律で規制された危険な薬物の構造を少しかえただけで、法律の規制の網をくぐりぬけてきたものです。日常的なハーブ、アロマ、お香などとして売られていることもあります。危険です。たとえ、構造が変わっていても、人生を台無しにする「依存性と耐性」の悪循環を私達に生じさせる性質は維持されています。このままではいけない。死んでしまうこともあります。構造の少しかわった薬もまとめて規制対象にできる、包括指定が行われるようになりました。覚せい剤や麻薬とともに絶対ダメ!な恐ろしい薬物です。

さて、このリレー講座。この地に根ざす総合大学として地域への貢献をめざして行われています。本日も熱心に聞き入る参加者の皆様でした。さまざまな年齢層の男性、女性がおられます。石津教授から「途中でも質問をご自由にどうぞ」という申出があり、フランクに多くの質問をフロアからいただきました。内容も旬であるせいか、熱気に満ちたディスカッションに発展し、やりとりからも学ぶものが多いと感じました。私はそのやりとりをきき、出席者の皆様の関心の高さを納得しました。

出席しておられたオーディエンスの方、数人にお尋ねしてみました。


生涯学究心


*よく、リレー講座にこられますか。

・はい。何度か来ています。

・もう5回めくらいです。

・時間がもう少し遅ければ、もっと来れるのにね。(お仕事が終わってきていただいているのですね。)


*リレー講座について、あなたはどのように感じられていますか。

・自分に身近な内容の時には、楽しみにききにきています。私は、病気のこととか薬のこととかに興味を持っています。

・いつも来ています。人生の勉強にと感じています。

・化学関連の執筆活動もしているので、無料で勉強させてもらえるのはとてもありがたい。(なんと80歳になられるそうです。学究意欲に感動!)


皆様、生涯向学心高い! 知的好奇心をそそるこの講座、どなたでも自由に参加できます。皆様も一度足をはこばれませんか。えっと、次はいつかなあ・・・・(12/18()「消費税をめぐって」、1/8(木)「漁業資源は減っているか?」)。


学長から一言:「危険ドラッグ」、よく耳にしても、今ひとつ麻薬や覚醒剤との区別がついていませんでしたが、この講座を聴いてばっちり。。。ごく一般的な商品名の顔をして売られているとか、成分が特定しにくい分、「変な行動」からすぐには対処法が出てこないとか、かえって怖~い。。。今年度のリレー講座のテーマはとてもホットです。。。次回も楽しみ!!