2017/12/08

【心理学科】こころの健康相談室 研修会を実施しました!

心理学科、学長室ブログ担当の野寺です。

以前、この学長室ブログにおいてご案内した「心理学科附属こころの健康相談室 研修会」が開催されました。その模様を、山崎理央相談室長よりご報告いたします。

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心理学科附属こころの健康相談室の山崎です。11月26日(日)午後、福山駅北口向かいの福山大学宮地茂記念館にて、相談室主催の研修会を開催しました。


「こころの健康相談室」は、心理臨床学を専攻する大学院生の実習機関であり、地域社会の方々への心理臨床的支援を目指して、一般市民の方への心理相談、心理臨床に関わる教育・研究などの活動を行っています。

また、地域の人々の心の健康に寄与する活動の一環として、一般市民の方を対象に、心の健康に関する研修会を開催してきました。心理学に関する知見が私たちの日常生活とどのように関係しているか、またどのように活用できるかということを、地域社会にお伝えできればと考えての取り組みです。


今回は、心理学者で鳴門教育大学大学院教授の山崎勝之先生をお招きし、「『幸せになる心』のしくみ -最先端の無意識研究と新教育の力-」と題しての講演会を開催しました。教育現場で生じるさまざまな問題に対して、心理学の最新の知見がどのように生かされうるのかということを、講師の先生に楽しく分かりやすくお話しいただきました。

山崎先生は、徳島県鳴門市の鳴門教育大学・予防教育科学センターの所長で、兵庫教育大学連合大学院の教授も兼任されています。心理学、中でも私たちの性格と健康との関わりや、今回の講演のテーマでもあった自信や自尊感情、また「予防教育」と、幅広く研究、教育実践に取り組んでいらっしゃいます。


研修会は、全体で2時間程度、休憩をはさんで2部構成で進みました。

前半・第1部のテーマは「人の行動の成り立ちのふしぎ -無意識と自尊感情の謎から迫る-」。
私たち人間の行動や、考える働きのメカニズムについて、さらに、私たちが自分に対して持っている自信はいかに育つのかということについてのお話でした。



後半・第2部は「新しい学校予防教育 -授業『誰もが主役』を実現する時空間デザイン-」。
「予防教育」というものについてのお話でした。これは、いじめや不登校といった学校現場で生じる問題を未然に防ぐために行われる教育で、アニメやゲームを取り入れ、子どもたちの興味を引き付けながら教育効果を上げるという、注目の教育方法です。

 【参考・こちらもぜひご覧ください!】
  *鳴門教育大学 予防教育科学センター 予防教育の紹介
  *いじめ予防の歌「もう、ひとりにしないから」(YouTube)



講演では、イラストや映像、音楽、効果音、クイズ、ギャグをふんだんに用いてお話しされたのが印象的です。

何より、講演内容はもちろんのこと、先生のとてもエネルギッシュな語りは、聴衆の私たちの情動と感情に次々と訴えかけてきて、教育の場に向き合う姿勢というものをまさに体現されていました。

それとは対照的に、最後には先生ご自身による作家・有島武郎の詩のゆったりとした朗読(BGMをバックに!)も披露され、情感あふれる穏やかな締めくくり。映画のエンドロールを眺めながら余韻に浸るような、心地よい充実感に会場が包まれました。


秋の日曜日のひととき、おかげさまで非常に刺激的で楽しく、有意義な研修会になりました。講師の山崎勝之先生と、当日ご参加いただいた方々に心から感謝申し上げます。


学長から一言:私もちゃんと、聴かせていただきましたよ!山崎勝之先生は、昔の研究仲間ですが。。。。鳴門教育大学に予防教育科学センターを創設し、理論に裏打ちされた実践とその組織化に力を発揮し。。。いいお話でした!!!